本年の読書は70タイトル!!
今年は70タイトル読めた!
なかなか読んだと思う。
年間という単位では、これまでの人生で一番多く読んだ。
我ながら頑張ったと思う。いやっ楽しく読んだわけだから頑張ってはいないな。
決して偉ぶりたいわけではないが・・・
ふと思う。
現代の売れている作家さん、選ばれている作家さん(○○賞)たちは非常にうまくなっていると思う。
定番の形を踏まえたうえで、その上で新たな工夫を重ね、ワクワクする読み心地を与えてくれる。
挑戦を感じる。その挑戦を形にしている。何とも素晴らしい。
時に一気読みさせてくれる。
勉強もさせてくれる。読書が好きでよかったと思う。
かみしめるように読みたいときは、そういう本を読めばよい。
そういう本も知らないだけでたくさんあるはず。
でも最近は、読むのがしんどい本はつらいな。敬遠している。
怒り 中公文庫 吉田 修一
2017年 70冊(作品)目【独断】6.0
うーん、前回の<悪人>に続いて。
良かった、登場人物それぞれの展開も素晴らしく、
だれなんだろう、どうなるんだろうと興味深く読めた。
読後、悲しさが残る。
作者の書き伝えたかったことはなんなのか?
沖縄の少年の誠実さには頭が下がる。
そういう人間にあこがれるが、私には無理だ。
情けないが、私には無いもの、持てないモノを持っている。
人として、大切にして重きを置いているものが違うのだとも思う。
でもそれは、人としての価値、人品、格の問題だと思う。
無理だけど、自分なりに
出来るだけ誠実に真っ直ぐでありたいとも思う。
下流志向〈学ばない子どもたち 働かない若者たち〉 講談社文庫 内田 樹
2017年 69冊(作品)目【独断】4.5
1冊の本としての完成度は低い。
本の内容としては斑があるが濃厚。
私の理解力が不足しているためではあるが難解である。
ただ切り口が鋭い。
生徒(子供)が消費者の立場から始まっているとか、
学びの権利を義務と考えてしまう点とかは
なるほどだし、さすがだと思う。
我が子には、学べるありがたさを
学びの効果を大いに伝えていきたい。
うん、でも難しい文章が多い。
いや難しいのでなくやはり私の読解力か。
小太郎の左腕 小学館文庫 和田 竜
2017年 68冊(作品)目【初読み】【独断】5.0
和田竜。初読み。
うーん、悪くない。
うまく読ませてくれる。
男の熱さ、切なさもある。
強いて言うと、深みがない。
それぞれ登場人部にも味があるが
詰め込み過ぎな感が否めない、
雑多なガチャガチャ感が惜しい。。
もっと長編にするか、
登場人物を減らすかするとまとまるのではないか。
→なんて偉そうなんだ。私は。
赤ひげ横丁―人情時代小説傑作選 新潮文庫
2017年 67冊(作品)目【初読み】【独断】3.5
池波 正太郎、菊地 秀行, 乙川 優三郎,杉本苑子, 山本 周五郎
菊地 秀行、乙川 優三郎、杉本苑子の作品は初読みだと思う。
全編ともそうだが、一話完結しているようで、
していないと思う。
短編で且つ、続きがあるような話なので
読者は置いてけぼりを食らうのではないか。
池波の剣客商売なども短編一話で独立しているが、その短編を読み進めるうちに
登場人物が色を重ね、深みのある短編小説となっていることを考えると
このような形で一話だけを抜粋するべきでない。と考える。
きっと山本周五郎の作品もそうだと思う。
その前提で読んでも、登場人物の新出去定はキャラクターが素晴らしい。
続きを読みたくさせる。このような変な形で抜粋されていても
キラリと光る。
2017年の初めに読んだ、
親不孝長屋―人情時代小説傑作選と
たそがれ長屋―人情時代小説傑作選がよかったたので
手に取ったが残念である。
クライマーズ・ハイ 文春文庫 横山 秀夫
2017年 66冊(作品)目【初読み】【独断】6.0
山関連かなと思ったが、ほんの一部であり
御巣鷹も一部でその実、人間ドラマである。
非常に面白かった。
初読みではあるが、作者の作品は映画やテレビで見たこと聞いたことがあり
なるほど面白いはずだと思った。
伏線というか、それぞれの場(家庭・仕事・生い立ち)などで
生じる出来事の関連や収束が見事。
出来過ぎていないのが良い。
そして、登場人物がヒーローでないのが良い。
いや、でも骨太で男臭い感じは良いな。
最近は、人間って、生きるっていうことを考える。
→年とった。
当たり前だけど、生きるということは
非常に泥臭く、辛いことも多いが、自分なりに悩み
出来るだけベストを尽くすということが大切であり
究極、それしかないようにも思う。
この横山秀夫さんもまた読もうと思う。
そして父になる 宝島社文庫 是枝 裕和(著),佐野 晶 (著)
2017年 65冊(作品)目【初読み】【独断】5.5
<三度目の殺人>という映画を見た。
やや不可解ではあり、うまく説明できないが悪くはない。
ただ、それは自分なりの解釈でしかない。是枝監督の真意は?
→小説化されているようなので、また読もうと思う。
で、これも映画。
<そして父になる>名作である。
テレビでも放映されているので、何度か見ている。
父親の悩みや葛藤、気持ちも分かる、辛い。
リリーフランキーがええ味出してる。
この映画も、全体を通して理解できているつもりだし
もちろん、感動し涙しているのだが、
細部で少し理解が難しいと感じる部分がある。
それを知りたくて手に取った。
→言わずもがな、言い訳すまでも無く、そもそも完全に理解する必要が無いこと、正解が無いことは百も千も万も承知している。
純粋に気になる、知りたいと感じているので!!
読んで、映画のシーン(画面)毎、台詞(行間)毎の背景が書かれていたので
より理解出来た。と思うが、肝心な部分がまだ分からん。私の感性や、琴線が弱いのか・・・
鉄のライオン 光文社文庫 重松 清
2017年 64冊(作品)目【独断】3.5
この人の本は好きで、
困ったときには重松清てな感じで手に取るが・・・
今回は失敗。
重松清を知りたい人には良いかもしれないが、
また同時代を生きた人には良いかもしれないが、
私には、「ふーん」という感じ。
所々、うまいなと思うところはあるが、
それでも、かなり偏りがある。
まぁそもそもこの本は小説ではないので
文句を言ってはいけないのだが・・・
消化不良!
流星ワゴン 講談社文庫 重松 清
2017年 63冊(作品)目【独断】7.0
読みたい本がたくさんあるので、
ほぼ2回読むことはないが,これは読むのは2度目。
なぜ読んだか?
前の本を、人にお勧めして貸したがそれが戻ってこなくなって、
でも、なんとなく記憶に残る作品なので
気になるから購入、購入したら読むでしょ。という感じ。
で、辿ると前回読んだのは2007~2010年の間なので、
今から7年から10年前だ。
そして、記憶とはいかに頼りないかを改めて知る。
間違いなく良かったし、涙なしには読めんかった。
だけど、こんなにドロドロとした話、
複雑な話、辛い話と思っていなかった。
荒唐無稽ぶりも、こんなにだったけ!という感じ。
でも、評価は7.0
この本のおかげで重松清を知り、その後、多く読むことなった本。
素晴らしい!
終の信託 光文社文庫 朔 立木
2017年 62冊(作品)目【初読み】【独断】2.5
<さく たつき>と読むとのこと。性別不明。
きっと女性だと思う。
で感想。
なんとも歯切れの悪い小説だこと!
読んでいるうちに、唐突に、本当に唐突に終わりが来て、何を伝えたいのやら・・・
なんだかな。
読み手の解釈でいかようにもなる。それでいいの?
極論を言えば、これでよく、リリースしようと思ったなぁーという感じ。
理解されるか??
結末を考えさせたり、問題提起だったり、
思惑は色々あるとは思いますが、やや、乱暴、もしくは奇をてらいすぎているような。
文章自体は、普通に流れるように読めるだけに、もったいない気もする。
