【再鑑】モスラ対ゴジラ(1964):怪獣対決映画の最高峰!?モスゴジは何故人気か | Bokuと映画  Chackn'sBlog

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東宝特撮のゴジラ映画第4作目であり、モスラの2作目になります

 

これ以降ゴジラ映画は1975年まで年1ペースで11作が作られる

 

 

「モスラ対ゴジラ」

 

 

 

1964年公開 / 89分 / 日本 (米題:GODZILLA vs. MOTHRA(THE THING))

 

監督: 本多猪四郎
特技監督: 円谷英二
脚本: 関沢新一
製作: 田中友幸
音楽: 伊福部昭
撮影: 小泉一(本編)/有川貞昌(特撮)/富岡素敬(特撮)
編集: 藤井良平(本編)/石井清子(特撮)
製作会社: 東宝
配給: 東宝/アメリカン・インターナショナル・ピクチャ(AIP)

キャスト    
宝田明/星由里子/ザ・ピーナッツ/小泉博/藤木悠/佐原健二/田島義文/小杉義男/藤田進/田崎潤他

 

嵐によってインファント島から巨大な卵が日本に漂着した。成虫モスラと小美人は、卵の所有権を主張する興行師に返還を願うが聞き入れられない。小美人たちが帰途に着いたころ、ゴジラが復活し名古屋を壊滅状態に陥れる。そして卵をも破壊しようとしたとき、成虫モスラが現れた。ゴジラを相手に善戦するも、ついに力尽きて倒れるモスラ。だが、卵からは双子の幼虫モスラが孵り、ゴジラに攻撃を始めたのだった……。
 超自然の存在であったモスラが、ここでははっきりと人類の味方として描かれている。それと対比するため、一方のゴジラには力と破壊のみが象徴されている。知性のかけらもない圧倒的な力をもった破壊獣という設定で、怪獣としてのカッコ良さでは、シリーズの中でも出色の出来だろう。また光学合成に頼らず、ギニョールと操演を巧みに使って、ゴジラとモスラの肉弾戦を描ききったのは驚嘆に値する。ゴジラ初登場のシーンでは、地を割って尻尾から出てくるという演出も効果的だった。なお、ゴジラのマスクは眉の部分が白いものに改造された。

(allcinemaより抜粋)

 

Wikipedia:モスラ対ゴジラ

 

*****

 

 

それでは前回に続きまして

 

モスラ登場の作品で行きたいと思います

 

個人的には1作目を除き対決物のゴジラ作品の中ではこの「モスラ対ゴジラ」が1番好きな作品でございまして、

 

今回、観返しましたところ、

 

評価がまた更に高まった本作でした

 

 

対決物としては、1作目のヒットから急遽作られた見世物映画的な「ゴジラの逆襲」(1955)、

 

そしてコメティ要素満載の怪獣プロレス「キングコング対ゴジラ」(1962)

 

4作目にして東宝オリジナル単体怪獣映画の両雄の対決となりますが、

 

ストーリーはいたってシンプル

 

善悪がはっきりとした王道のストーリーです。

 

 

そしてなんといってもテンポの良さ

 

岡本喜八の映画のようにテンポよく進みます

 

 

 

では物語を追いながら行ってみましょう

 

 

 

 

冒頭は自然災害の猛威から始まる

 

 

 

倉田浜干拓地。

 

 

 

 

迫力の台風による洪水が干拓地を襲う

 

 

一夜明け、急遽ポンプで水出しをする

 

 

 

 

このポンプの出来も良い

 

 

群がる野次馬

 

 

 

被害により物が散乱している

 

 

 

主人公、新聞記者の酒井=宝田明が現れる

 

 

 

 

助手のカメラマン純子に星由里子

 

 

 

 

取材していると、今度は静之浦の海岸に巨大な卵が漂流してきたと連絡を受け

 

そちらへと酒井らは急行する

 

 

 

 

 

 

卵は村民らが引き上げ

 

動物学者の三浦博士=小泉博が調査していると、

 

 

 

 

 

ハッピー興行の熊山=田島義文が

 

卵を発見者の村民から買い取ったので所有権はパッピー興行社にあると主張

 

熊山は卵を目玉にここにレジャーランドを建設しようとする

 

 

 

 

そしてこの計画の陰にフィクサーの虎畑次郎=佐原健二がいた

 

 

 

 

そこへ小美人=ザ・ピーナッツが現れ、

 

 

 

 

 

衣装に依然と比べ文明の臭いを感じる

 

 

 

1作目の小美人が此方

 

ただ寒かっただけかもしれないw

 

 

2人は卵を返してほしいと言う。

 

卵はモスラの卵だったのだ。

 

酒井らと熊山のところへ行くが当然取り待ってくれない

 

 

絶望し、二人はモスラの成虫とともにインファント島へ帰る

 

 

 

 

 

 

卵は巨大なボイラー室が建てられ負荷を急がせる

 

 

 

 

 

 

金をめぐり村民とトラブル

 

 

 

 

そうしていると冒頭の洪水の被害に遭った干拓地から

 

 

ゴジラが現れる

 

 

この干拓地の出現シーンはシリーズ屈指の出現シーンと言われている

 

 

ちょっと細かく観ていきましょう

 

(はい。ただやりたいだけデス(^^;)

 

 

先ずは地面が動くと皆が見ていると

 

 

白い煙が噴き出る

 

 

それと同時に放射能線のメーターが振り切る

 

 

先に尻尾が現れ、

 

 

 

ゴジラ出現

 

 

 

 

 

 

 

 

身体を震わすと同時にプルプル揺れる頬!

 

 

多少漫画チックな顔でもあり、爬虫類というよりは犬のような顔になる

 

 

しかし巨悪そうな三白眼

 

 

 

キンゴジではタレ目そうなイメージが急にツリ目になる

 

 

 

シルエットは幾分か動きやすそうにスマートに

 

逆襲ゴジのように首回りも少し細くなり

 

 

 

アクティブに動けるようになる

 

 

 

 

個人的にも一番好きなゴジラスーツです

 

 

 

これはビリケン商会さんのモスゴジ

 

爪の鋭角さと指の開き、

 

そして腰回りのスーツの弛みの再現度が素晴らしい

 

 

 

 

話しを戻しましょう

 

 

今回は名古屋上陸となるゴジラ

 

 

 

四日市コンビナートから

 

名古屋市内の名古屋電波塔

 

 

 

そして名古屋城

 

 

 

 

 

 

名古屋城では掘りで滑って城を壊してしまい、

 

通常ならNGになりそうだがそのままそのシーンを使っています

 

作り直しと取り直しの手間もあるのでしょうが、

 

この自然に起きたトラブルをフォルムに収めるのも円谷特撮ではたまにあり

 

ラドンなどは特にそれが成功した1事例でした

 

今回のシーンも不格好ながらも不自然にはならず面白く観れる

 

 

 

酒井たちはゴジラの進行を止める為モスラに助けを乞い、インファント島まで向かう

 

 

 

 

インファント島は、核実験で放射能に侵された島であった

 

赤い水を塗ると外気の放射能を防ぐようだ

 

 

 

「モスラ」(1961)の武器を持たなかった時とくらべ、

 

村長には近衛隊がついていて

 

 

 

 

彼等は槍と盾を持っている

 

前回「モスラ」の島の人々が襲撃に遭ったことを踏まえ

 

武装化が始まったのかもしれない・・

 

 

村長や小美人たちはモスラの卵を返してくれなかったことで

 

不信感を抱いており

 

モスラで日本を助けることを拒む

 

 

 

 

モスラは年老い、死期を待つ身であった

 

 

 

 

ここのモスラの神々しさ

 

酒井と純子の必死の説得もありゴジラと戦うことを決める小美人たちとモスラ

 

 

 

 

 

日本へ向かう

 

 

一方ゴジラは

 

 

モスラの卵へと向かう

 

 

 

 

自衛隊も出撃する

 

 

戦車の出来が各段に本作では上がっている

 

61式特車

 

細かなディティールまで再現されている

 

 

 

帰国した酒井たち

 

後ろにはバヤリースの看板w

 

 

パッピー興行の熊山とフィクサーの虎畑は金銭のトラブルで

 

虎畑は熊山を射殺し

 

 

 

虎畑もゴジラ襲撃により死亡

 

 

 

 

 

 

ゴジラはモスラの卵の傍までくると

 

 

 

 

 

モスラが登場しバトルが始まる

 

 

 

 

もうここからは怪獣バトルを楽しむターンになる。

 

 

成虫モスラとゴジラの攻防

 

 

 

 

ちょっと迫力を持たせるためかだいぶカメラが寄って撮影している

 

このシーンが映画館では大迫力なのだが

 

当時のテレビの4:3のサイズでサイドを切られた画面で見ると

 

正直何をやってんのか分からないww

 

そしてシネスコで画面いっぱい使って撮られている為

 

 

見切れのシーンもブラウン管テレビでは非常に多いものでしたw

 

ま、それも今では良き思い出です(^^)

 

 

 

 

モスラは最後の力を振り絞り、最期の武器、鱗粉攻撃で

 

ゴジラを追い詰める

 

 

 

 

しかし、ゴジラの咄嗟の放射能攻撃が当たってしまい、

 

 

 

 

 

逃げるモスラ

 

 

 

 

羽をやられ、

 

死期が近いことを感じたモスラは

 

卵をかばうように息絶える

 

 

 

 

 

 

 

 

それを追うゴジラに自衛隊は攻撃する

 

 

 

 

 

頭部に炎が引火しているシーン

 

これもトラブルをそのままフィルムに収めている

 

 

 

そして電撃作戦を決行

 

 

 

ゴジラは進路を離れ小島の岩島へ向かう

 

岩島の住民は避難を開始していたが、

 

小学生の児童を先生が逃げ遅れていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小美人とインファント島の住民は

 

モスラの卵を孵化させるための祈祷を始めている

 

 

 

 

 

 

そして卵からかえった幼虫は・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

双子でした!

 

 

ちょっとリアルでキモイところが良い。

 

ホントに芋虫みたい

 

 

海を渡り、ゴジラと対します

 

 

 

 

 

白い糸攻撃で

 

 

 

 

2か所からゴジラを攻撃

 

 

ゴジラは身動き取れなくなり

 

 

 

 

 

海へと落ち、逃げていった

 

 

 

 

これにより、昭和のゴジラが負けを喫した唯一の怪獣がモスラとなる

 

 

モスラの2体は小美人を乗せインファント島へ帰り、ジ・エンド。

 

 

というわけで、

 

後半の成虫との闘いからラストまで、

 

神展開で怪獣バトルが繰り広げられます

 

 

人の入らない、操演とギミックだけのモスラ(成虫・幼虫)は

 

なぜあんなに魂が宿って見えるのか

 

なぜこんなにモスラに感情を揺さぶられるのか

 

もう序盤にモスラが登場した時から

 

モスラには感情移入しやすいようにストーリー組み上げている

 

シンプルながら、

 

皆モスラを応援するようにストーリー組まれているのだ

 

 

そして、

 

 

ゴジラはあくまでも悪

 

完全に破壊の限りを尽くし、

 

人類の攻撃ではあとちょっとというところまで追い詰めるが憎たらしく生きのこり、

 

モスラの成虫ともモスラがあと一歩のところでゴジラが勝利する

 

 

ある意味、

 

負けそうで負けないアメリカのプロレスチャンピオンのような戦い方

 

この2体の攻防、また幼虫によるリベンジ含め

 

テンポの良さも相まって、非常に楽しく観ることが出来ます

 

 

 

一番最初に観たのは

 

 

弟と観に行ったドラえもん映画の1作目「のび太と恐竜」(1980)の同時上映として

 

短縮された76分バージョンを観たのが初めてでした

 

 

当時の私たちの認識では正義の味方のゴジラしかしらない世代なわけで

 

悪人としてのゴジラに驚いたものでした

 

 

この時にすでにゴジラ映画はテレビの放映も含め何本か鑑賞済みだったのですが

 

この時から私の一番好きなゴジラはずっとこの「モスゴジ」になりました。

 

 

というわけで、

 

だいぶ今回も長い記事となってしまいましたが、

 

 

東宝特撮は60年代の作品をもうちょっとやりたい作品がありますので

 

ちょっと間を開けながらやりましょう。

 

 

それでは今回はこの辺で。

 

 

 

では。

 

 

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