【再考】ゴジラの逆襲(1955):元祖怪獣バトル作品 見世物映画としても秀逸なシリーズ2作目 | Bokuと映画  Chackn'sBlog

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1作目のヒットを受け急遽製作された続編

 

ゴジラに引き続き新怪獣アンギラスが登場し大阪を舞台に大バトルが繰り広げられる

 

 

逆襲ゴジってだれかに似てると思ってたんだけど、、

 

 

佐田啓二に似てない?

 

 

 

 

1955年公開 / 82分 / 日本 (米題:Godzilla Raids Again)

 

監督: 小田基義
特撮監督: 円谷英二
脚本: 村田武雄/日高繁明
原作: 香山滋
製作: 田中友幸
音楽: 佐藤勝
撮影: 遠藤精一(本編)/有川貞昌(特撮)
編集: 平一二
製作会社: 東宝
配給: 東宝/ワーナー・ブラザース


キャスト    
小泉博/千秋実/若山セツ子/木匠マユリ/土屋嘉男/山本廉/清水将夫/志村喬他

 

岩戸島に遭難した飛行士によって、ゴジラとアンキロサウルス、通称アンギラスの闘いが目撃された。対策本部はゴジラを監視下に置き、本土上陸を阻止しようとする。しかし、脱走した囚人が起こしたコンビナートの火災が、ゴジラを大阪に誘導してしまう。そしてゴジラを追って、アンギラスも姿を現わした。世紀の闘争の末、アンギラスは倒れゴジラは海へ去ったが、大阪の街は廃虚と化す……。
 “ゴジラは一匹ではない”という前作を受けて、もう一匹のゴジラが登場した続編。前作の主題はやや弱められ、巨大怪獣の暴れ回る様を前面に押し出した演出となっている。製作期間が短かったためか怪獣同士の戦闘が充分描ききれなかった点、また大坂城が崩れさる等のスペクタクルシーンが夜の為に見辛い点などが惜しまれる。オキシジェンデストロイヤーがなくて如何にゴジラを撃退するか、という課題の解決とその特撮シーンは見事。

(allcinemaより抜粋)

 

Wikipedia:ゴジラの逆襲

 

 

*****

 

 

まあ、、(笑)

 

 

そんなわけで佐田啓二ファンの皆様には深くお詫び申し上げます。

 

まあ、冗談はさておき、

 

ゴジラ映画をそろそろレビューし直さなければなんて

 

「VSコング」続編あったりで思っております。

 

 

今日は2作目となったこちら。

 

 

 

製作期間もだいぶ短めであり、

 

大作感の全くない続編ではあります。

 

でもそのB級ぽさも魅力的な今作です

 

 

スタッフは前作の本多組は「獣人雪男」に入っていたため小田基義らにより本編は撮られる

 

脚本の村田武雄と円谷英二はじめ特撮はそのまま

 

十分な準備期間が得られぬまま製作が始まる

 

作品の構成はシンプルながらも本編のドラマもしっかりと撮られているが

 

途中、囚人たちのエピソードとかが消化不良となったことは後に脚本の村田氏が述べている

 

 

物語にも沿いながらそれでは行きましょう

 

 

オープニング、ファーストカットはセスナの水上機

 

 

非常にカッコよいカットでございます。

 

運転席には主人公の月岡=小泉博

 

 

海洋漁業KKのパイロット

 

空からマグロの群れを探し船に伝えるという仕事

 

同僚に小林=千秋実

 

 

 

2人は岩戸島で戦闘中のゴジラとアンギラスと遭遇する

 

 

 

最初のゴジラカット

 

岩の間からまずゴジラだけ煽りで見え

 

なにやらと戦っている姿が確認できる

 

それから岩の間からはアンギラスの口だけが写り

 

次のシーンで全体を見せる

 

 

 

2人の戦いは闘犬を参考にしたという

 

ここでは2体は海に落ち引き分けで終わる

 

 

 

先ずはゴジラとアンギラスの話しをしましょう

 

今回のゴジラはプロレスをするために上半身は少しスマートに作られ

 

対峙する事を考慮されたためか目がまっすぐに作られている

 

 

そして下半身はしっかりと、特に太腿と尻尾の付け根辺りはボリューミーである

 

 

 

 

 

シルエット的には平成ゴジラのシルエットに近い気がする

 

 

 

 

 

あと特徴的なのが顔であり、

 

 

 

 

少し歯はイビツで生物感があり

 

口の開閉ギミックと

 

目が左右に動くようになっている

 

 

 

下の戦車に向け吼えるシーンに、

 

 

 

 

上の戦闘機に向け放射能を吐くシーン

 

非常にアクティブであり

 

ちょっとシンゴジぽい

 

 

眼のギミック

 

 

ちらり

 

 

 

イケメンゴジラである

 

 

 

 

海から上陸するゴジラもシルエット的に平成ゴジラのように感じる

 

 

大阪上陸に伴い防衛線を張るが何なく突破し

 

 

 

ゴジラを追ってきたアンギラスとのバトルが始まり大阪は火の海へと化す

 

 

 

 

ココでの炎上シーンが素晴らしい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大阪の炎上を遠くから見るシーン

 

 

戦時中もこういう景色があったことだと

 

暗に訴えかける

 

空襲は夜間に行われることが多く、大阪も夜間であり、爆撃にはナパーム弾が使用されたという

 

文字通り大阪も東京と同様に火の海になったのです

 

 

アンギラスはここでもゴジラと絡まり全容がまだ掴みきれないのだが

 

後半、大阪城に来た辺りから徐々にナメ回して全容が見えるようにしている

 

 

 

 

 

写真は割愛しているが横から、尻尾の方からと対峙する両雄を煽りのカメラで撮っている

 

 

 

 

スチールともども素晴らしい迫力あるカットの連続

 

 

最後はゴジラに喉元を噛まれ絶命し、放射能火炎にて焼かれる

 

 

 

 

その後の2代目アンギラスは犬っぽくかわいくなっちゃいますが

 

本作のアンギラスは意外に体躯も大柄で姿勢が低い為小さく見えるが実はゴジラとあまり高さは変わらず

 

甲羅がある分ボリューミーだ

 

 

 

このスチールでは大きさがあまり変わらず、

 

 

此方でも姿勢は低いが腕や足はがっしりしている

 

 

なにしろこの2体の戦いは非常に見ごたえがあり

 

どこか観たことのない獣同士のバトルを見させてもらっているようにも思える

 

 

まさに見世物小屋のイメージであり、

 

徐々にアンギラスが見えてくるのもそのように思える

 

そういった意味では戦前からある映画本来の娯楽的楽しみを踏襲した作品でもあります。

 

しっかりとエンターテイメントを熟知した円谷英二の撮影

 

そしてアンギラスを倒したゴジラは海へ帰り、

 

氷の島の神子島で人類との最終決戦へ

 

 

 

 

爆弾でゴジラを直接攻撃する予定だったが攻撃が効かず

 

氷で生き埋めにする方法に変更

 

 

 

 

約10メートルの氷の山がつくられ

 

実際に氷で生き埋めにしたらしい

 

 

 

凄い撮影である

 

 

小林の特攻

 

 

 

言葉では出さないが

 

婚約した彼が死んで逝くことで戦争の無慈悲さを映し出す

 

 

 

 

爆撃には元海軍のパイロットが向かう

 

反核の強いメッセージはないが、

 

この作品以降の東宝特撮に息づく無言の表現による反戦反核のメッセージ

 

「ゴジラ」や「世界大戦争」のような強いメッセージ性はないが

 

東宝特撮のシリーズには裏メッセージとして映し出すケースが多いので

 

そのあたりも注意してみていくと作品の深みを感じられると思います。

 

 

今回はこれで終わります。

 

 

また時間つくってゴジラや上手く伝えきれなかった東宝特撮映画を深く紹介したいと思います。

 

 

 

では。

 

 

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