HPラブクラフトの短編小説「死体蘇生者ハーバートウエスト」の映画化
ダサい邦題でも有名になった作品。
でも今や「死霊」とつく作品にハズレなしとまで言われるようになりましたからね。
わからんものです。
実際のタイトルは「Re-Animator(リ・アニメーター)」
かっこいいのになあ。。
それが何故かコレ!
「ZOMBIO/死霊のしたたり」!
1987年日本公開 / 85分 / アメリカ (米題:Re-Animator)
監督 スチュアート・ゴードン
脚本 スチュアート・ゴードン/デニス・パオリ/ウィリアム・J・ノリス
原作 ハワード・フィリップス・ラヴクラフト
製作 ブライアン・ユズナ
音楽 リチャード・バンド
撮影 マック・アールバーグ
編集 リー・パーシー
製作会社 エンパイア・ピクチャーズ
配給 エンパイア・ピクチャーズ/東映クラシック
キャスト
ジェフリー・コムズ/ブルース・アボット/バーバラ・クランプトン/ロバート・サンプソン/デヴィッド・ゲイル/ジェリー・ブラック/キャロリン・パーディ=ゴードン他
死体蘇生薬を開発した学生ハーバート・ウェストの狂気の実験が巻き起こす恐怖を描く。怪奇小説の大家H・P・ラブクラフトの原作(『死体蘇生者ハーバート・ウェスト』)を、これが監督デビューのS・ゴードンがユーモアを交えながら奇妙な味付けで映画化。ウェストに殺され首だけのまま生き返った教授など特異なキャラクターが光る。「死霊のしたたり2」に続く。
(allcinemaより抜粋)
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それではだいぶ間が空きましたが、
ホラー作品をやりましょう。
このブログでも何度かタイトルは上がっていたでしょうが
ちゃんと取り上げるのは初になりますね。
この作品も80年代ホラーブームのころの代表作の一つとなりますでしょう。
当時のホラー特集の雑誌(多分、別冊スクリーンのホラームック本だったかな)
で、まだ未公開の話題作の特集の中で紹介されていたのがこの「リ・アニメーター」でした。
タイトルもまだ原題のまま紹介されていましたよ。
その時掲載されていた画像がこちら。
当時特殊メイクの向上によりグロシーン自体が作品の見せ場となっていたものでしたが、
その中でも「リ・アニメーター」は印象が残っており
上の写真は有名なスナップで、かなり期待値が広がる写真が数点掲載されていて、
HPラブクラフト原作ということも含め話題となっていました。
そしてアメリカ公開の85年より2年後の87年に日本公開。
その時のタイトルにはさすがに萎えましたが楽しみにしていた作品であります。
まず原題の「リ・アニメーター」とは小説のタイトルからきたもので「死体蘇生者」となり、
上の眼鏡の男がその主役のマッドサイエンティスト、ハーバート・ウェスト。
彼の精製した新薬を死体に注射すると蘇るのだ。
それは細胞に直接効くため、体の一部に打つとその体自体が動き出すのだった。
そして、なぜか狂暴化する。
しかしこれはまだ研究段階であるのでこれから改善させようと思っているらしい。
彼は名声などのために研究しているわけではなく、ただ単に蘇生させる研究ができればなにもいらないと思っている。
それは死体を生き返らせることが「神」をも超えた人物になるんだという持論のため研究をし続けてるようだ。
この作品の立ち位置的には実質の主人公はハーバート・ウェストでなく、同僚のダンである。
まあ、影は薄いのだが、、(^^;
ハーバートとダンは、2人とも大学病院の脳外科医で
赴任してきたハーバートのルームメイトとなるのがダンである。
ダンは勤務先の大学病院の院長の娘と婚約しているが、、、
またもう一人の有名な主演者、首だけのビル博士。
彼も強烈な印象を残している
この人とハーバートとのやり取りが面白い。
この作品自体コメディの要素もあり、
ゴアシーンは盛りだくさんではあるが、さほど怖い作品ではなく見やすいほうではないかと思う。
ラストのオチも非常に良く、
ホラー作品の中でも秀逸なラストだと思うのですが
1987年の公開順ではデビッドクローネンバーグの「ザ・フライ」の後発だったため、
(「ザ・フライ」は1月公開で本作は3月公開でした)
ラストについてはちょっと損しちゃったかなと思いますね。
その後は続編も89年に「死霊のしたたり2(原題:BRIDE OF RE-ANIMATOR)」、
2003年には「RE-ANIMATOR 死霊のしたたり3(原題:BEYOND RE-ANIMATOR)」が公開され、
そのキャラクターと物語の面白さからミュージカルも2011年に上映されました。
2作目、3作目の監督には1作目の製作総指揮を務めた「ブライアン・ユズナ」が監督し、
特殊メイクには「ソサエティー」に続きスクリーミング・マッド・ジョージが起用されています。
「2」は「フランケンシュタインの花嫁」のオマージュ作品にもなっており
ハーバートウェストの暴走プリもマシマシで楽しい作品になっています。
基本密室劇なところも多々ある為、
1作目よりミュージカル向きな内容でもある。
「3」はハーバートウエストにも貫禄がついてきて
相棒がダンに代わり若いハワードが相棒となり、刑務所内で研究を行いパニックに陥る。
3作とも共通して言えるのが
ゴアシーンとサイコなキャラクターに紛れてはいるのだが、
基本、このシリーズはラブストーリーなのではないかと思われます。
この死体を蘇らせるというテーマ
人を愛する気持ちを物語に組み込むことですんなり入ってくるように思います。
はい。
そんなわけでお気に入りホラーの一つでした。
これも「トップガン」と同じ87年の日本公開でしたね。
また少し80年代の作品上げてみましょうかね(^^
では。