中編です。
キャラについての感想書いてたらそれだけで長くなりました…。
例によってネタバレ沢山してます。
◆感想
【キャラ】
《遊戯》
すっかり成長して、初期と比べると見違えましたね。
ちょっと肝が座りすぎな気もするけど…車に轢かれそうになってセラに助けてもらって「助かった~」ってそんな、あっけらかんと(笑)
でもTwitterで見た他の方の感想なんですが、「みんなとカフェにいるのにネットの記事を読んでる姿は、初期の頃遊園地に来てるのに新聞読んでた姿とダブる」っていう意見があって目から鱗。
そうだよね遊戯って情報は自分から拾ってくるタイプだった…変わらない部分はちゃんとあるんだね。
原作で大好きな名言「ボクは諦めない」がまた聞けて感動。
とはいえ最後の最後では諦めてしまったけど…でも私は、そういう弱さもちゃんと描いてくれてて良かったと思いました。
だってラストバトルは闇のゲームだし、デュエルリンクスの装置も外れた一般人の遊戯の気力じゃ限界あるだろうと。
むしろ、そんなになるまで人を頼らないのが遊戯だよなあと思った。何かと背負いこみがちなんだよね。
藍神戦のトリプルトラップが好きすぎる。
原作で無限ループが初めて出た時は震えたものですが、王様みたいな戦術を表遊戯も使うとは…成長をより感じることができました。
あ、あと嬉しかったシーンは店番!
遊戯王の日常描写好きなんですけど少ないから、今回の映画はたくさん日常シーンあって本当に嬉しかった。
しかも店番なんて、超個人的「遊戯王同人誌でしか見たことない夢の光景シリーズ」の三本の指に入るよ!w
《アテム》
こんな登場とは予想できませんでした。
一切喋らない演出で、よりこの世の人ではないことが伝わってきた…。
そう思うと悲しくはありますが、離れていても友情で繋がっていると示してくれて良かった。
原作で何度も「仲間の記憶はこの先何があろうとずっとオレの中にある」って言ってるしね!
あの笑顔を見て、ああこのアテムは本当にちゃんと覚えてるんだなと信じられました。
遊戯と向かい合うシーン、アテムだけ髪のなびきが細かくてもう本当に別の人なんだなって。
「二人の遊戯」じゃなくて「遊戯とアテム」が向かい合ってるんだということがよく分かった…。
《バーチャル闇遊戯》
めちゃくちゃ格好良かった!
なんかあの頃の遊戯vs海馬がそのまま蘇った感じ。
ライフは何の説明もなく8000になってたけどw
風間くんの演技がより自然になってて感動。
(個人的に超融合の時はちょっと張り切りすぎな印象があったのでw)
「お前の決闘者としての魂を全て賭けーー
このオレに挑んできな!!」
このセリフいいですねえ。
ライフ表示のところ『Yugi Muto 18』って書いてあると教えてくれた人ありがとう…おかげで何回目かで確認できました。
18歳になれなくして命を落とした人がバーチャル空間では18歳になってるんだね…。
《海馬》
本物の海馬だった。
いやこの人相当難しいキャラしてるんですよ。
自分勝手で傲慢、それでいて負けても誇り高い。
海馬瀬人というキャラクターを原作通り格好良く見せるのって結構大変だと思います。
和希先生以外が手がけるとどうしてもちょっと違うキャラになっちゃうんですよね。(アニオリ参照)
下手するとお高くとまってるだけの格好悪い人になってしまったり、ただの頭おかしい人になったりするんです…ひどいこと言ってすみませんが、かなり扱い難しいんです。
それが今回は見事な誇り高さと力強さを見せて下さいました。行動の一つ一つが予想の遥か斜め上で、最初から最後まで本当に格好良い人だった。
そうだよ私達の社長はこういう誇り高き狂人なんだよ…!!
それが本当に嬉しかったです。
「これが貴様らの領域だと言うのなら、
このオレが土足で踏み込んでやる!!」
このセリフ何回聞いても良い。
《藍神》
驚いたのはこのセリフ。
「ここに存在しているけど、互いに見ることのできない次元」
遊戯王を代表する言葉「見えるけど見えないもの」を、まさか今回敵サイドのキャラに言わせるとは思わなかった。
(だからか、新キャラなのに「あ、遊戯王のキャラだ」ってすぐ受け入れられた)
いやー今回どこで「見えるけど見えないもの」が来るか密かに楽しみにしてたんですよ。絶対来ると思ってた。
でもまさか敵がその言葉使ってくるとはなあ…やられた。
それに、プラナの力って要は「結束」なんですよね。
「見えるけど見えないもの」といい「結束の力」といい、これまで遊戯たちを救ってきた大切なキーワードが姿形を変えて襲ってきた…今回の映画はそんな印象です。
藍神くん達は「もう一つの遊戯達」なのかもね。
藍神くん、猫かぶってる時はナムみたいだけど、いちいち純粋で信じやすい感じが現代っ子っぽくていいですね。
ヴィジャム(攻撃力0)が合体して強いモンスターになっていくという方界デッキは、一人じゃ何もできない藍神くんにぴったりだと思った。
やっぱりデッキはデュエリストを映す鏡だね。
初手で攻撃力0のモンスター召喚&伏せカード4枚ヴォーンと出すシーンはすごくカッコよかった。
正体不明の敵って感じがよく出てて、あれだけでゾクゾク来ました。
あと細かいけど、彼が1ターンだけでどんどんモンスター召喚したり何度も攻撃したりしてるの見て、リアルのOCGあるあるだなーと思ったw
ソリティアって揶揄されるやつw
《セラ》
ジャンプの読み切りではしたたかなイメージだったけど、映画は健気ないい子だった。
「遊戯さん…パズルを完成させるか否か、全てあなたに委ねます」って言った時はおいおいぶん投げかwって思ったけど、彼女にできることはそれが精一杯だったのかも。
藍神くんは遊戯(=王の器)を亡き者にしようとしていたけど、セラは遊戯のことを、自分たちと同じ仲間であり「味方になってくれる人」かもしれないと思っていた。
兄は復讐に気を取られててそのことに気づかないから、何とかして止めたかったんだよね。
「ケンカもしたことない」兄妹だから、どうしたらいいのか分からなかったのかも。
ピースを渡した行動はセラの賭けだったんだよね…。
セラの声が花澤さんで良かったです。
ささやき声いいよね。
《マニ》
けっこう人気のマニ。
憎しみの感情は身を破滅させるということを身をもって教えてくれました。
冷静に藍神くんを見守るいい兄貴キャラだよね。
子供時代の「ディーヴァ、君のせいじゃないよ。この前君は、僕にそう言ったよね」ってセリフが良い。
あとマニが消える所は、藍神くんもちゃんと仲間を大事にできる子であると分かって好きなシーンです。
でもあれ、マニはどこに消えちゃったんでしょう…低次元かと思ったけど、獏良くんと違って千年リングが倒されてから復活したので、「千年リングの闇にのまれた」みたいな表現なのかなあ。
(獏良くんは別の次元に送られたって遊戯が言ってるから、低次元かなと)
実はラスボス藍神くんの中にマニも取り込まれてたりしてね…。
《シャーディー》
まさか出てくるとは!
そしてセリフが多くて嬉しい!
「恐れ」について語るシーンがめちゃくちゃ好き。
あそこ、一般的な作品であれば休憩タイムのような静かなシーンだけど、全く飽きない。
毎回佐々木望さんの声にうっとり聞き惚れてしまいます。
そして「僕は恐れなんてありません」と笑顔で言うちび藍神くん、なぜか泣ける…。
獏良父に向ける目がゴミを見るような目だったのがちょっと面白かったのはここだけの話。
あと「あなたには、あなたに相応しい次元が待っている」ってセリフが好き。
《獏良》
映画でこんなに出番があるとは!
獏良ファンクラブの皆さんおめでとう…!
いや本当に、千年リングとの出会いのシーンが見られるとは思いませんでした。
和希先生の中でも獏良くんって重要な存在なんだろうなあ。
ちび闇バクラも見られるなんて思いませんでした。
松本梨香さんの演技すごいなあ…。
今回は原作初期を思い出す大人しいキャラだった。
藍神くんの大切な人を手にかけてしまったと分かった時の涙、ぐう聖だった。
原作後期は天然腹黒な感じが強かったからちょっと意外ですけど、どっちも獏良くんなんだろうなあ。
でも学園シーンで一個すごい気になったんですが、結局童実野高校の制服買わなかったの??w
王家の谷で物陰からこっそり父親を覗くちび獏良くんのシーンは、クル・エルナ村の悲劇を見てしまった盗賊王バクラが浮かんだ…。
あれわざとリンクさせてるんでしょうか。
ラストのマハードの攻撃で、千年リングは粉々に砕かれてましたね。
(元持ち主であるマハードが壊すという展開はぐっときた)
今度こそ闇の意志は消えてなくなったんでしょうか…闇バクラというかゾークというか、遊戯王界随一のお騒がせ者ですな。
仲間として日常シーンに混ざる獏良くんに嬉しさを感じつつも、まだまだ底知れない何かを持っていそうなキャラとも思う。
獏良くんの謎だけでもう一本くらい映画作れそうw
妹がいる設定とか生かしてくれてもいいんですよ!
《城之内》
真紅眼を取り戻してることにびっくりした!
あれ、取り戻してるシーンありましたっけ?(THEうろ覚え)
王の記憶編では出してたけど、あれは実際の世界じゃなかったし…。
真の決闘者になれたんだね。
それでも町内大会優勝を目指してるの可愛いなw
今回デュエルは無かったけど、親友としての大事な役割があって良かった。
個人的に「遊戯!………いや、なんでもねえ」が聞けて嬉しかった。DEATH-Tを思い出すね。
遊戯王のキャラほとんどそうだけど、肝心なことは口に出さないんだよね。
特に城之内くんみたいに普段ムードメーカーなお調子者が口をつぐむのってとても良いと思います。
あと飛行船の夢のシーンはアニメDMっぽいノリで笑ったww
あそこ社長が「城之内」って呼んでるのちょっとニヤニヤする。現実はまだ「凡骨」みたいな変なアダ名呼びなのかもしれないのに、城之内くんの中ではちゃんと名前で呼ばせてるんだと思うとww
《杏子》
初期の頃から目指していたダンス留学をついに実現させるシーンが見られるとは本当に思ってませんでした。
ずっとずっと杏子の夢だったんだよね…。
そこをぶれさせなかったのが、もう、ありがとうとしか言えない。
子供の頃から私は、夢にまっすぐ向かう杏子に強く憧れていました。今回の杏子はまさしく私が好きになった人なんだって、アニメのキャラに思うのはおかしいかもしれませんが心から誇らしかった。
しかもパンフレットに、杏子は未来の象徴というようなことが書いてあって…彼女に大事な意味を持たせてくださったことに感謝してもしきれない。
で、遊戯との仲が明らかに友達じゃない感じになってるのが非常に気になるんですけどー!
「小さい頃からの夢だったもんね」
「遊戯!あなたの夢、みんなに聞かせてあげたら?」
っていう会話から、二人だけで夢を語り合ってることが想像できて…うわーずるいわあ幼馴染
ほんと、肝心なところをはっきり言葉にしないでキャラの言動で見せるのが遊戯王のニクい所ですよね…気になる…。
ちなみになんかアテムのことはふっきれてるような印象でちょっと寂しくもありました。
原作の、闇遊戯に惹かれてる杏子が本当に可愛かったから…。
でも私は原作最終回の「絶対に忘れない、あなたのことを」ってセリフをちゃんと覚えてますからね。
闇遊戯への気持ちを大事にした上で杏子なりに乗り切って、受け入れて未来に進んでるんだと信じてるぜ!
遊戯王の女子キャラって本当にメンタル強いもんね。
《本田》
声が近藤さんに戻っててビックリです。
そもそもなんで一回CV変わったんでしょうね…?
菊池さんのやんちゃな声も慣れてるけど、やっぱり近藤さんが演じられる本田くんは原作のクールなイメージがあってピッタリだなあ。懐かしいよ~!
そうそう、本田くんもアニオリだとあんまりいい扱い受けないことも多かったけど(猿とか…)、和希先生が描かれる本田くんには一歩引いて物事を見られる冷静な部分があるんだよね。
デュエリスト以外は影薄いと思われがちかもだけど、私は遊戯と杏子と城之内くんと本田くんの初期メンバー4人ってバランスいいなあと思ってます。
《御伽》
出てきてくれると思わなくて超嬉しかったです。
しかも父さんと一緒に働いてるし!!!
(これはビックリなんてもんじゃない)
元のお店が火事になっちゃったから働いて稼いでるのかな…高校生活シーンにはいなかったよね。
和希先生はちゃんと御伽くんを仲間として集合絵に描いてくれるのが多くて嬉しい。
原作の「DDD編」は短いエピソードだけど、重要な要素が詰まっていて印象深いです。
映画も出られて良かったね御伽くん…!
声ひっさびさに聞いて懐かしかった!!
Mr.クラウンは遊戯王では珍しい、ちゃんと改心した父親ですよね。
アニメDMでハブられてたから本当にびっくりした…まさか映画で見られるなんて。
ピエロのお面のデザインが怖くなくなってるのもニクい演出~!!
こういう一瞬のシーンでも、細かいところでキャラの歩んでる人生を想像できるのって素晴らしいと思います。
《モクバ》
株が上がるシーンしかないのってズルくない??
この子に関して語れることはあまり無いよ…ただただ可愛くて美味しい弟です。
あ、一人称「ボク」になってるのはちょっと大人になったってことなのかな?
前はオレだったような。
藍神くんを騙したり、頭が切れるシーンも見られて良かった。
いい副社長なんだろうな。
今回の劇場版はどのキャラクターのファンであっても楽しめたのではないでしょうか。
それくらいちゃんと一人一人のキャラを昔のまま、でも成長させて描いてくれていた気がします。
いやあ、まさか卒業するところを見られるとは本当に思わなかった…だって、特に遊戯なんてずっと制服姿だったのにねえ。
感慨深いです。
改めて遊戯王のキャラクターが大好きだと思えたのでした。
その他感想は後編にて。