レストア暦35年のプロが語るレストアラー養成講座 -2ページ目

パテの研磨方法の種類と研ぎ方

こんにちは、
レストア職人のSRです。



雑用が多くて
ブログの更新が遅くなってしまいました。



今回は、
パテの研磨方法の種類と研ぎ方
についてです。


パネルの凸凹した歪を抜くために
鈑金してからパテを付ける工程までは、
理解できたでしょうか?


パテを研磨して歪を取るやり方には、
いくつか方法があります。



耐水ペーパーで研磨する事を
「水研ぎ」と言います。



水を使わずサンドペーパーでパテを
研磨することを「空研ぎ」と言います。



オービタルサンダーなどエアー工具を
使ってパテを研磨する場合は、
殆どが空研ぎになり、


私は、サンダーなどで空研ぎすることを
「機械研ぎ」と呼んでいます。


水研ぎ用のサンダーも有るようですが、
使った事がありません。




1回目に付ける板金パテなど厚盛りパテは、
ほぼ、機械研ぎでパテを研磨します。


パテを付ける回数は、
パネルの歪の範囲などでも違いますが、
2回から3回くらいが多いと思います。



私は、
歪の範囲が少ない場合は、
1回で歪を取ることも多いため、

パテの8割くらいを機械研ぎしてから
手研ぎで仕上げます。


パテの仕上げ研ぎは、
サンドペーパーを研磨パッドやファイルに
付けて手研ぎで仕上げます。



パテを研磨する方法は、
塗装面に掛からないよう
パテを付けててる上を端から端まで
縦、横、斜めと、大きく動かしながら、
パテを研磨します。



その時に手でパテの上を摩りながら、
歪の状態を確認して高く感じる所を
中心に研磨していきます。




良くわからない場合は、
粉のガイドコートをパテの上に塗り
ガイドコートが残ってる所が低いと
判断出来るので、


初心者には、
パテを研ぐ時の目安になると思います。




最終的に歪が抜けたと判断するのは、
パテの際のフェザーエッジの部分が
薄く透けてみえるくらいになり


手で摩って歪や塗膜とパテの段差を
感じなくなったら、
完成です。



パテを付けては、研ぐ、を何度も繰り返し
練習して感覚を覚えてくださいね。


パテの練り方と付け方

こんにちは、
レストア職人のSRです。



大相撲が、
八百長問題で大騒動ですね。


一部の人だけが関わってる
のだと信じたいと思いますが、


一切関与していない関取や親方は
どれくらいの人がいるのでしようか?





さて今回は、
パテの練り方と付け方
についてです。


パテを硬化剤と混ぜ合わせるのには、
練り板(パレット)とヘラが必要になります。




パテを練るパレットは、
ダンボールでも代用できますが、
ヘラは下記のような専用のもが必要です。






パテと硬化剤の混ぜ方にもコツが必要です。




パテを練り板の上に適量乗せて、
硬化剤を2~3%程度チューブから出して、
混ぜ合わせる訳ですが、


初めは上手くヘラが使えずパテを捏ねてる間に
硬化しはじめたりするかも知れません。



パテと硬化剤が均一な色に混ざるよう、
素早くヘラの表と裏を使いパテを捏ねては
ひっくり返すを繰り返し、


パテがヘラに纏わり付かないよう、
練り板にしごきながら混ぜ合わせます。



この作業は、
時間との競争になりますから、


初めは大量のパテを一度に練らないで、
範囲が広い場合は数回に分けると良いと
思います。



パテと硬化剤が均一に混合できたら、
フェザーエッジの間にシゴキ付けします。



この時、
パテを付ける部分のエアブロー清掃と
シリコンオフなどで脱脂することは、
忘れないように必ず行ってください。




パテをヘラでシゴキながら付けるのは、
パネルの凸凹の部分に空気が残った、
密着不良を防ぎます。



ヘラはパネルに対して45度~30度位の
角度でパテを付けて行きますが、
ヘラに加える力加減も必要になります。



基本的には、
フェザーエッジ付近になるほど、
パテを薄くして、
中央部分にパテを厚くするような付け方
をします。


逆だと、
まず、歪は取れませんから、
何度か練習して要領を覚えるしかありません。



少し広い面積で、
パネルの低い所と高い所が交互に
有るような場合は、


凸凹な部分に手を滑らせて
何処が高いか低いかを確認してから、


低い所の少し前にパテを盛ってから、
そのパテを手前に引くように付けると
ある程度平坦になるように付けれます。




パテの練り方と付け方は、
何度も練習しないと上手く付ける事は、
出来ないと思います。


パテの使い方と注意事項

こんにちは、
レストア職人のSRです。



日本海側の積雪の多さに
ニーュスを見るたびに驚いています。


その積雪もようやく終息に
向かうようですね。


とにかく
早く暖かくなって欲しいものです。




さて今日は、
パテの使い方と注意事項
についてです。




パテの使い方は、
パテの種類やメーカーより多少違いが
有るようですが基本は同じだと思います。



パテの主剤と硬化剤の混合の割合は、
2~3%位です。



誰が言い出したのかは知りませんが、
主剤がゴルフボール大だと、
硬化剤はパチンコ玉くらいが適量とされます。


実際には慣れるまでは、
ハカリで計量したほうが間違いないですね。




硬化剤が不足しても多すぎてもトラブル
の原因になります。




硬化の確認は、
パテ付けをすると中央部より周りが
薄く成ってるはずですから、
その部分が硬化していれば研磨可能です。


パテは、
硬化剤と混ぜ合わせると発熱するので、
パテの厚みが有るほど温度が高くなるので


硬化が進むため周りの薄いところの方が
硬化時間が長くなります。




パテの硬化を促進さすために、
強制乾燥をすることが多いですが、


最近は高張力鋼鈑(ハイテン)のパネルを
使ってる車が多いので、


強制乾燥の温度は50度位までに
調整しないとパネルに歪が出ることも
有ります。




特に板金パテは厚盛りするため
熱を持ちやすいので、
強制乾燥の加熱には注意が必要です。