お昼ごはんにオムライスを出したら、「おいしいっ!お母さんのオムライス、すごくおいしい♪」と大絶賛の息子。
「一番おいしい!」
「また食べたい!」
ひたすら称賛が続くので、
冷凍チキンライスを
温めただけ
とは、とても言い出せない……
(フライパンで温めて、上に載せる卵焼きも焼いたので、私が一から作ったと思ったみたいです)
どうしよう…… 今さら真実は告げられそうにない……
いや、嘘ついてるわけじゃないよね、ただ黙ってるだけ……
悶々としつつも、再び冷凍チキンライスをポチったばん子のブログへようこそ……!
さて、昨年秋に実家の父と2人で行ったジョグジャカルタの旅行記の続きです。
シニアとの旅行という視点を交えながら書き進めています。
そして無色界へ!悟りは開けたか!?
目眩がするほどの圧巻のレリーフを堪能して、いよいよ最上段へと向かいます。
下から欲界(煩悩まみれの世界)→色界(欲望を超越した世界)と登ってきて、ついに無色界(欲望や物質的なものすべてを離れた精神世界)へとやって来たわけです……!
悟りを開いた……かはわかりませんが、これまでの濃密な風景からは一変!
ツルンっとした石の表情のシンプルさがなんとも清廉に感じられ、それより上がないことによるスコーンとした抜け感と眺めの良さともあいまって、確かに何かしらをやり遂げたような感覚はあったように思います。
大きなベル状のストゥーパ(仏塔)の中には、それぞれ仏像が入っています。
ストゥーパに窓のようにあけられている四角い穴から覗き見ることもできますし、ストゥーパによっては上半分が消失していて仏像がむき出しになっているものも。
よく見るとストゥーパ下方の角窓は縦長の菱形、上方では正方形となっています。
遺跡全体が下方→上方と次元が上がっていくというコンセプトで造られているのと同様に、下方の菱形は不安定な状態、上方の正方形は安定した状態を表しているのだとか。
中央部、一番高いところにそびえ立つ巨大なストゥーパには窓がなく、そして中に仏像も入っていません。
これは「無の境地」を表しているのだそう。
ちなみに、この巨大なストゥーパの周囲を時計回りに3周回ると願いが叶うのだそうですよ!
……3周も回る元気はもはや残っていませんでしたけどね、父と私は
地震も噴火も乗り越えて……
今でこそびっしりとレリーフで埋め尽くされ、ストゥーパの林立するボロブドゥール寺院遺跡ですが、度重なる地震で崩れ落ち、元通りの姿に復元するのに多大な労力と時間がかかっています。
まだ見つかっていないパーツについては別の石が仮埋めされていて、将来そこのパーツが発見されれば差し替えられるわけですが、すべての石が緻密に組み合わされているため、そこだけをスポッと差し替えることはできないのだとか。
つまり、1箇所の石を差し替えるために、その壁全体を一旦すべて解体して、再度組み上げる必要があるのです!
気が遠くなりそうですよね……
そして何度も火山の噴火に見舞われているジャワ島。
そのたびにこボロブドゥール寺院遺跡は火山灰に埋もれてきました。
もちろんその後には人海戦術で必死の火山灰除去作業が行われるのですが、それがかなり大変なのだそう。
特にストゥーパは四角い小窓部分に灰が溜まるので苦労するらしく、業を煮やした(?)ドイツの団体だかどこかがとうとうストゥーパ専用のカバーを寄贈したという……!!!
大きなストゥーパをすっぽり覆えるサイズとフォルムのカバーをストゥーパの数だけ製作するのはかなり大変だったはずで、頭の下がる思いです。
と同時に、噴火の報せを受けるやいなや大急ぎでストゥーパに(まるで雨合羽を着せるように)カバーをかけて回るという様子を想像すると…… ちょっと笑えるような気もします
次回に続きます。