クレール弦楽四重奏団:東京オペラシティ 近江楽堂 | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

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~天からの装飾~

クレール弦楽四重奏団 演奏会

オペラシティ 近江楽堂
18時30分~

クレール弦楽四重奏団
第1ヴァイオリン:廣海 史帆
第2ヴァイオリン:鷲見 明香
ヴィオラ:小峰 航一
チェロ:山本 徹
第1ヴァイオリンの廣海史帆さんは、今年の古楽コンクール山梨で最高位入賞。
また、チェロの山本徹さんも 06年の古楽コンクール山梨の第2位。
このような若い力あふれる、古楽器の弦楽四重奏団のデビューコンサート。


プログラムは1曲!
🎵F.J.Haydn:弦楽四重奏曲『十字架上のキリスト 最後の7つの言葉』
この曲は、8つのゆっくりした楽章が1時間以上続くという、Haydnのある意味 最高傑作といえる曲。
声楽(独唱と合唱)が入ったオラトリオ版や、管弦楽版、ピアノ版もある作品。この弦楽四重奏曲版もHaydn自身の編曲。ちなみに原曲は管弦楽版です。

今日は舞台役者(三ヶ島 拓馬)さんによる『キリストの7つの言葉』の朗読がつきました。

演奏ですが、デビューにはちょっと重すぎた感もしました。
緊張感が綱渡り。
なにしろ1時間以上、緊張を途切れさせることなく、ゆっくりした曲の 1音1音を組み立てていくのは大変なこと。すべての反復を実施。とても丁寧な演奏という感じを受けました。

まだ音が硬く、全体で強奏すると 響きが潰れてしまう感じ。これは次回からの課題でしょう。
しかし ガット弦からの雅な音色は、古楽器そのもの。音も上手く弛緩させた、バロックを演奏している方々ならではの、語るような表現が 良かったです。

最後の唯一の速い(プレストの)地震の部分で、思いが爆発。生き生きとした音に豹変。好印象とともに、やっぱり明るい古典派の作品を聴きたかった…という感じも残りました。
しかし 難曲に挑んだこの団体に大きな拍手。
次回にまた期待しちゃいます。

今日は演奏が始まると同時に、外では雷が大荒れ⚡⚡
天井の隙間のガラスから、稲妻がずーっと光の装飾。雷の音は、何故かチェロの楽器と共鳴して ワンワンと不気味に響いてました。
そして演奏が終わると、雨が上がって 涼しくなっていました。季節が変わって、もう秋がすぐそこまで─って感じでした。