読売日本交響楽団 定期演奏会:サントリーホール | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

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~キタ~~

昨日は「関東は大雪だ」的な報道を見ながら、横浜は雪のかけらも無かったのは、ラッキー。

今日は美味しそうな雲が浮かぶ好天。仕事帰りに東京へ。


読売日本交響楽団 定期演奏会 

19時~
サントリーホール

指揮:上岡 敏之


前回の(東京フィル)シューベルトの驚きが冷めないうちに、また 日本のオーケストラに客演されました。

前半は
🎵W.A.Mozart:交響曲第34番 ハ長調
メヌエット無しの3楽章構成の曲。
第2楽章は弦楽器のみ。F.J.Haydnの中期の交響曲を思わせる響きは、素敵なセレナーデなのですが、交響曲は斯くあるべき という、基準をブルックナーやマーラーに置かれる方には評判が良くない。
ハ長調の響き爆発の打ち上げ花火炸裂みたいな第1楽章と、狂喜乱舞の第3楽章に挟まれていることを考えれば、良いバランスなんですが…
そんなW.A.Mozartで3指に入る華やかな交響曲、上岡さんはどう料理したかというと…

第1楽章の冒頭のテーマから、1つ1つの音に細かいニュアンスを これでもかってくらい濃厚につけていく。
スコアを膝の上に置いていたけれど、第1楽章はまったく見れなかった。それはあまりに素晴らしい指揮の姿、あのカルロス・クライバーより美しい指揮を見ているだけで、出てくる音楽がわかってしまう。こんな指揮者 今まで見たことがない。
単純な気合いの演奏だと打ち上げ花火になってしまう第1楽章が、微妙な陰翳を持って演奏されました。こんな演奏 初めてです。参りました。
形式的に整っている、前古典的な第2楽章は美しいのですが、ちょっぴりテンポが不安定な感じもしました。少し速いのかな~
鮮やかな第3楽章は第 1楽章と同様に、一気呵成に突き進んでしまうことが多い中、ここでも身体全体から表現される感情と、リハから組み立てられたであろう 細かい表情が相乗効果で輝いていました。
打ち上げ花火というより、雫石のような長い滑降のスキーのコースを、パラレルターンを自由に楽しみながら一気に下ったような躍動感と充実感が得られました。

と、大絶賛したいところなのですが…

第1ヴァイオリンの稚拙さに
『喝』
いや、呆れ果てるレベル。

私の席は1階2列29番。
右ブロック内側から2つ目。目の前がヴィオラの3プルト(番目)の譜面台という位置。私が長年数々のオケの定期会員で座っていたのは中央左側ばかり。つまり座り慣れない位置かもしれませんが、あまりに酷い。

音がザラザラ。
コンマスが1人聞こえすぎ。
コンマスのビブラート 大きすぎて不協和音。
ピッチ合ってない←コンマスの不安定さが原因かも
等…

80年代、定期会員時代に管楽器が稚拙で
『クソッタレケツ響』と言っていたのですが
今日はまさに
クソッタレケツ響 でした。

休憩時間にお友達3人と歓談。
おかげで私の怒りが抜けました。
お付き合いありがとうございました。

なお もう1人のお友達は 上岡さんを高く評価した音楽評論家であり指揮者でもある UK氏夫妻とご歓談。なんと住所の交換までしてきたそう。

後半は
🎵G.Mahler:交響曲第4番
ソプラノ:キルステン・ブランク
この曲の実演は、80年代のクソッタレケツ響以来 2回目なので、何も語れません。
ただ 指揮から溢れ出る、ロマンの香りいっぱいの音楽に魅了されっぱなしの1時間でした。

特に3楽章の美しさは絶品でした。

ただ、金管が なんで毎回 音の立ち上げで『ムプッ』『ムプッ』
『ム』が入るから頭がまったく揃わない。もしかして揃わなくて良い曲なの。
ソロヴァイオリンは弱音で揺れるし、ぶっきらぼうだし…
これでコンマス務まるの?

オケが違っていたら どんなに感動したか…
今年度3指に間違いなく入る音楽会だったハズです。
残念でなりません。


終演後、お友達と楽屋口で1時間。上岡さんを待って 感動をお伝えして帰りました。

上岡さん、私が聴いた中でナンバーワン指揮者、間違いなしです
追っかけ、決定。