関西フィル 定期演奏会:ザ シンフォニーボール | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

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旅と鉄道と温泉が大好き。
そして、クラシック音楽も好きなもんだから、音楽会を理由に、日本国内を旅しています。
音楽と旅を中心に、日記を書いていきます!

~ついている…~

財布がやたら厚い…
先週、航空券の予約をして、eチケットを打ち出したのがいけない。来年3月までの航空券。
気がつけば7便の航空券を持っていた。そして 驚くべきことに うち4便がANAなのだ。
もちろん ANAとの相性の悪さは 憑かれている様でしたが、それ以上に厄介だったのが、購入手続きが3ヶ月前にならないとできなかったこと。それも支払いが数日間限定というアクロバティックな条件。これ、絶対に忘れる。

ところが今回、予約と同時に購入ができた。
ということで 時間と価格を比較して、ANAも購入対象にしたのです。

ということで、飛行機づいた今年度のお出かけにあわせて、今日はANAで羽田から伊丹に飛びました。
1時間半前に搭乗手続きをして窓側を確保。久しぶりの左側、太陽が眩しい海側。
ほぼ定刻で飛び、憑きから逃れたかと思いきや…

席が…

お隣の国の団体の中に入ってしまった。
これが有名なあの国の団体のやり放題か…って。

おかげで飲み物サービス。上位ランク席みたいに2杯もらえたのはラッキーでしたが…

私の席の空間は80%しか使えず…外見てたから、まぁ良かったことにしておこう。

降りる時は「お隣の方々とは関係ないです」と言いたくなる荒れぶり。昭和40年代の長距離夜行急行の終着駅での車内風景でした。
折り返し便の遅れる理由がわかるような…

そして伊丹からは、いつものようにバスで天王寺へ…とバス乗り場へ行けば、高速の工事とかで『今日は運休』
なんで高い運賃で、乗り換えして、時間かけるんだ…とブツブツ言いつつ モノレールまで歩き、阪急に乗り換え、さらに御堂筋線まで歩いて天王寺につけば、梅田からはJRの方や安いじゃん。

あとはお決まりの…
床屋のあとのスマートボール。
今日は100円でドロップをしっかり取れて、大満足。

そして 荷物を置きに14時ちょうどにホテルに チェックイン。荷物をまとめてお出かけする前に ちょっぴり横になったら、あら夕方になっている。

その後、仕事帰りのお友達と合流。


関西フィル 定期演奏会 

19時~
ザ シンフォニーボール

指揮とヴァイオリン:オーギュスタン・デュメイ(音楽監督)


この演奏会は今年度の日本のプロオケ定期演奏会で行きたいものとして挙げたうちの1つ。ただ これは挙げただけで、行けないと思っていたもの。

今日の席は2列目(1列目を完全に空けているので 実質1列目)左ブロックの内側から2つ目。第1ヴァイオリンの3プルトが正面。
オケは上手手前にチェロを置く配置。

最初は
🎵J.Sebastian Bach:ヴァイオリン協奏曲第1番 イ短調
お友達がスコアを持参。横からチラチラ見ながらの鑑賞。
デュメイさんが中央に立って、第1ヴァイオリンとのユニゾンの部分も演奏。
最初の音が出て驚いた。オケの音がバッハじゃない。フランス語をしゃべるヘンデルの様。なにしろパステル系の色、そして縦の線が粗い。私はこれが気になる質です。
ちょっぴりオケが粗い感じが残念。デュメイさんの優雅で揺れるような繊細な表現は、ロマンティック。その波にオケが乗り切れていないのが残念でした。

続いて
🎵F.J.Haydn:交響曲第49番 へ短調『受難』
12型での演奏。F.J.Haydnにしてはかなり大きい編成。チェンバロはバッハに続いて加わったまま。 この曲はチェンバロが欲しいので嬉しい選択。
冒頭、チェンバロが前打音のような装飾で入る。おしゃれ。
ところがそれ以降は、Adagioのテンポにもかかわらず、2つのヴァイオリンが(というよりは、ヴァイオリンパート全体が)一緒に動く場面で、縦が合わない。そして、16分音符2つずつのフレーズで動く第2主題が、私的にはアクセントの効きすぎ。また同じフレーズを2回、3回と繰り返す場面でのフレーズ処理が、どうにも機械的になるのが耳についてしまったのが残念でした。
速い第2、第4楽章では ヴァイオリンを中心に もう『空中分解』寸前。8分音符がバラバラでした。
また第2楽章の展開部での、フレーズ毎に調が変わる色づけや、最後の部分での小さなカノンなどの美しい場面が、あまりに簡単。特に後者はデュメイさんは明瞭に指示していたのに、オケ側が流していた感があまりに残念でした。
そんな残念続きの中、唯一ハッとさせられたのは、 へ短調の中で唯一のヘ長調に変わるMenuettoのTrio。オーボエのソロが座席の関係で 音が上を飛んでいく中で、ヴァイオリンのドローン弦の響き(Trio後半の頭の4小節)が、実に民俗音楽的な素晴らしい響きを奏でていたのが素敵でした。

休憩後は弦楽器だけで
🎵シェーンベルク:浄められた夜(1943年版)
久しぶりに聴く曲。もちろん私の頭には全く残っていない。寝るかな…と思うも 楽しく聴けました。
ロマンティックであり 退廃的でもある『原詩』の内容を考えると、ちょっぴりサバサバした感じかなぁ~と思うも、ヴィオラの落ち着いた音色が全体を引き締めていました。

今日は一気に演奏すれば、70分かからない 経済的な演奏会だなぁと思っていたら…
アンコールがありました。
🎵G.Bizet:「アルルの女」~アダージェット
これはF.J.Haydn同様、私には耳タコの曲。そう簡単に満足しないのですが…
冒頭のヴィオラが出た瞬間、驚いたと同時に その音色にググッと来ました。
そして主題の美しさ。テンポはかなり遅い。それが十分に生きていました。唯一 第1ヴァイオリンのフレーズ処理が雑な様に感じがありましたが それは些細。
最後に私の大好きな曲で 南フランスの田園の風を感じられる、素敵な演奏を聴くことができました

音楽監督の振る定期演奏会という意味では?がちょっぴり多かった演奏会だったのは残念。特に古典の作品の速いパッセージについて来れないアンサンブルの乱れは致命的。これはコンマスの責任って感じかも。

そんな中 一番気になったのは 8割以上入った聴衆の拍手の力。なんでそんなに弱いの~…