~熱狂の日 3日目 最終~
本日と言うより、今年の音楽祭最終公演は
ホールA
19時45分~(23時過ぎまで)
🎵J.Seb.Bach:『マタイ受難曲』BWV244
ソプラノ:シャルロット・ミュラー=ペリエ
アルト:ヴァレリー・ボナール
エヴァンゲリスト= テノール:ダニエル・ヨハンセン
バリトン:フィリップス・エヨーズ
イエス=バリトン:クリスティアン・イムラー
ローザンヌ声楽 器楽アンサンブル
指揮:ミシェル・コルボ
素晴らしすぎるメンバー。
座席が前から2列目のど真ん中。前すぎるって思っていたけど、聴き始まると最高の場所になりました。リュートの音もしっかり聞こえる。第1オーケストラ(合唱)と第2オーケストラ(合唱)が、ハッキリ左右に分かれて耳に届いてくる。難点はスコア広げているのが目立つことくらい。
そして、上に書いたように、第1オーケストラと第2オーケストラを完全に左右に分けて配置。
楽器では、ガンバは置かなかったものの、リュートは配置されていました。
もちろん現代楽器による演奏。
最初のオーケストラが出た瞬間、その柔らかい音色に魅了されました。古楽器のざらついた音ばかり聴いている私の耳には、とっても新鮮に響いてきました。
温かい、優しい音楽づくりに、すぐに仲良くなれました。
描写音楽も過度に誇張せず、本当にバッハの書いた楽譜を丁寧になぞっている感じ。
コラールの美しさが際立ちます。フェルマータを意識させない、インテンポに近い表現は、さわやかさも感じました。
アリアので、器楽のソロ奏者を立たせたり、前に出したりと、視覚的にも演奏者の表現を引き出す工夫もしっかりさせていました。
前半では ヴァイオリンやフルートのソロが光りました。
コルボさんの この作品の捉え方ですが、第1部と第2部の間で休憩かと思いきや、感動的なアルトのアリア『憐れみたまえ』のあとのコラールまでを、一気に前半として、そこで休憩を取りました。話の筋のまとまりを重視したのでしょうね。
その『憐れみたまえ』のアリアでは伴奏に加わったリュートが、下降音型を爪弾き、まるで涙が流れている様。あまりに小さい音なので、前の席の特権だったかも。
そして後半、裁判の場面になると、やっぱり緊迫。 ものすごい集中力ですすめていきました。
そんな中第57番のバスのアリア『来たれ 甘き十字架よ』では、てっきりヴィオラ・ダ・ガンバの代わりにチェロがソロをするかと思いきや、リュートが素晴らしいソロを演奏しました。ゆっくりしたテンポで爪弾かれて出てくる音は、本当に悲しく美しい。
ひとつひとつのアリアについて ゆっくり書きたいのですが、時間も遅くなったので ひとこと。5000人のホールが満席だったのに、後半の緊迫した場面のレチタティーヴォやアリアでは、会場から物音ひとつせず、恐ろしいくらいの聴衆の集中力だったことを付け加えておきます。それくらい素晴らしい演奏でした。
感動しました!
~熱狂の日 総括(5月6日記述)~
昨年に引き続き、全日参加した ラ・フォル・ジュルネ でした。昨年の5日間に対して 今年は3日間、あっと言う間の音楽祭でした。
今年の有料公演は15公演。おしなべて満足いく 素晴らしい公演が続きました。
その中から 私的ベスト5を選んでみます。
5位は絞り切れず2公演!
☆4日の11時15分~
リチェルカーレ・コンソート
☆5日の15時45分~
B.ヘンドリックス+ドロットニングホルム・バロック アンサンブル
4位は
☆3日の11時30分~
エウローパ ・ガランテ
③3位は
☆3日の17時15分~
ベルリン古楽アカデミー
2位は
☆5日の13時~
バッハコレギウム ジャパン
1位は
☆5日19時45分~
ローザンヌ 声楽 器楽アンサンブル
充実したGWを過ごすことができました。
会場でお会いできたお友達の方々、お話できて楽しかったです。
ではまた来年のお祭りまで。次はショパンですね!