トン・コープマン パイプオルガン・リサイタル:ミューザ川崎シンフォニーホール | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

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連日暑い神奈川県。梅雨が戻るかと思いきや、それはなく、気象庁の予報の精度が昔と違うと思い知らされました。
今日は暑さの残る中、川崎まで移動。


トン・コープマン パイプオルガン・リサイタル

19時~
ミューザ川崎シンフォニーホール


オルガン:トン・コープマン

紹介文は
『世界の巨匠が再びミューザに登場!
幅広いレパートリーから厳選のプログラムをお届けします。
前回好評だったバロック談議(7/14開催)も併せてお楽しみください。 』
と、ある。もちろん明日のお話にも参加予定。

今日は2階正面の4列目という、ステージ背後の高い位置にあるオルガンを聴くには、最高のところで聴きました。


前半は
🎵J.C.ケルル:バッターリア
🎵J.カバニリェス:イタリア風コレンテ
🎵D.ブクステフーデ:プレリューディウム 二長調 BuxWV 139
🎵D.ブクステフーデ:わが愛する神に BuxWV 179
🎵D.ブクステフーデ:フーガ ハ長調 BuxWV 174
🎵F.クープラン:「修道院のためのミサ曲」より 奉納唱、聖体奉挙
ここまでは私もあまり得意でない領域。ストップの選択までは楽しめたものの、作品そのものについては、似たり寄ったりに聴こえてしまう不勉強ぶり。それにしてもコープマンさんな鳴らしっぷりは 健康的。って それはよくわかりました。
最後の2曲は私のわかる曲。
🎵C.Ph.E.バッハ:ソナタ 二長調Wq 70-5
3つの楽章からなる、この並びで聴くと『古典派』って印象の強い曲。エマニュエル・バッハの気まぐれさは影をひそめた まともな?曲でした。ストップの交替による音色と音圧の変化がとても鮮やか。
🎵J.S.バッハ:フーガ ト短調 BWV 578(小フーガ)
有名なこの作品。速いテンポと厚めの音は、私の理想の対極でしたが、それはある程度の予想の範囲。コープマンさんは一気呵成に弾きました。

後半はすべてバッハの作品
🎵J.S.バッハ:前奏曲 変ホ長調 BWV 552
パイプオルガン性能を存分に聴かせる響き。旋律線が 深いハーモニーの中から浮かび上がってきました。
🎵J.S.バッハ:おお人よ、汝の罪の大いなるを嘆け BWV 622
こちらは短い管で旋律を紡いだ、爽やかなスタイル。
🎵J.S.バッハ:永遠の父なる神よ(キリエ) BWV 669
🎵J.S.バッハ:世の人すべての慰めなるキリスト” BWV 670
🎵J.S.バッハ:聖霊なる神よ(キリエ) BWV 671
この3曲ではバッハらしい 立体的な作りがわかる音楽。音の構成がはっきりとして、特に弦のストップの柔らかな音色が印象に残りました。
🎵J.S.バッハ:フーガ 変ホ長調 BWV552
締めはフーガ。緻密な組み立ての音楽は まるでゴシック建築を見ているかの様な安定感。圧巻!

アンコールに
🎵J.S.バッハ:我、汝に呼ばれる、主イエス キリストよ BWV.639
綺麗な旋律が印象的。

🎵D.スカルラッティ:ソナタ ト長調
何番かはわかりませんが、2段チェンバロにピッタリな曲。オルガンの柔らかい音色でもなかなか。前半のみ反復。

🎵J.スタンリー:ヴォランタリー
スタンリーを最後に持ってくるとは!18世紀イギリスの盲目のオルガニストで有名。
今日弾いた曲は それほど祝典的でもなく、落ち着いた曲調のヴォランタリーでした。

前半は同じような曲が続いた感じがありましたが、後半は アンコールを含めて 楽しく聴けました。

演奏会のあと、ロビーでCDへのサイン会。今日はハイドンのオルガン協奏曲のCDを持参、その中のコープマンさんの写真のところにサインをお願いすると、コープマンさん
「頭に書いちゃっていいかな?」
って、めちゃ明るい対応は、音楽と同じ!