新日本フィルハーモニー交響楽団定期演奏会 ♯16 ルビー:2日目 | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

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Allons enfants de la Patrie,
Le jour de gloire est arrivé!
今日はパリ祭。頭の中に ラ・マルセイエーズが流れてしまいます。フランス国民はこの過激な歌詞の歌が心にしみついているのでしょうか。私の家には1989年に 革命200周年で発売され 収集した、フランス革命歌やその時代のCDが一箱あり、今朝はその中から ミレイユ・マチューのこの歌で、歌詞には無頓着なまま、元気いっぱいにスタート!
 

新日本フィルハーモニー交響楽団 ♯16 ルビー <アフタヌーン コンサート・シリーズ>:2日目

14時~
すみだトリフォニーホール
 
指揮:シモーネ・ヤング
ヴァイオリン:木嶋 真優


まずは新日本フィルのHPに以下のメッセージがありました。

 マエストロ シモーネ・ヤングからのメッセージ

『私は、とても暖かく迎えてくれる日本の観客の皆さんが大好きです。
そして2018年、たいへん尊敬している小澤征爾さんが創ったオーケストラと初めて共演できるということを、とても光栄に思います。楽しみですね。

ブルッフのヴァイオリン協奏曲は誰もがご存じのいわゆる名曲ですから、コンサートのオープニングを飾るのにふさわしく、そしてとてもエキサイティング。

そしてブルックナーの交響曲。
ブルックナーを聴きにいらっしゃる際には……、私が思うに、シューベルトやベートーヴェンを聴くような心持ちで、つまり、こういった音楽言語を持って臨んでいただくとよいでしょう。

交響曲第4番は、彼の交響曲のなかでも、もっとも多幸感にあふれた楽曲で、もっとも”ロマンティック”です。

さいごに、私から、みなさんへお伝えしたいメッセージは、
「ブルックナーを、どうか、怖がらないで」

ブルックナーと恋に落ちるつもりで、会場へいらしてくださいね。』

おー!なんと素敵なメッセージなんでしょう‼️
こんな言葉をかけられたなら、誰でも行きたくなってしまうでしょう。

パリ祭なんだから、それこそダレーラックとは言わないものの、ゴセックの交響曲あたりを…と、言いたいに、ブルックナーとは…と落胆し、行くのすら躊躇っていたら、このメッセージ。急に踵を返す様。そしてなんと、今日の『ロマンティック』初稿とのこと。
実はブルックナーが苦手になる前、中学生の頃、『ロマンティック』を2回連続で聴いて、そのうち2回目が初稿で、その印象が良くて、当時「ロマンティックは初稿がいい!」と叫んでいた記憶があったから。
ということで、およそ40年振りの初稿のロマンティックとなるわけで、ちょっぴり期待をして向かいました。

前半は
🎵ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲 第1番 ト短調 op.26
とってもゆっくりとしたテンポで1つ1つの音を濃いめの味つけで弾きはじめました。
このまま濃厚に…と期待をしたのですが、主部に入れば 適度な味わいに落ち着きました。
その後は木目調で弾力のある 飾らない音で組み立てられた ブルッフ、私好みの素敵な演奏。
それを引き立てたのはオケの細かい表情づけ。管楽器を中心に、ヴァイオリンに対しての色彩の綾は 渋く、ひなびた雰囲気を感じさせるもの。
大きな懐を感じる第2楽章と、引き締められた第3楽章が特に良かったです。

アンコール
🎵岡野貞一:ふるさと
短い序奏のあと、3節を変奏曲形式で演奏。3節目は技巧的に聴こえたものの、総じてじっくりと聴かせてくれました。日本人の心にしみついた旋律はホッとします。

後半が
🎵ブルックナー:交響曲第4番 変ホ長調 「ロマンティック」 WAB 104 (1874年初稿・ノヴァーク版) 
やっぱり苦手でしたが、途中までは 楽しく聴けました。
冒頭の管楽器のアンサンブルが、透明感があり、とってもクリアーに響き、耳が持っていかれました。ところが、突然の全楽曲によるffはダメでした。予測をしていないと、その音に恐怖すら感じてしまう。
展開部ではホルンとヴィオラの絡みがとても面白く聴けたのが収穫。続く第1ヴァイオリンの旋律も、普段はこんなに目立たせるのかはわかりませんが、ヴィヴラートを掛けない渋い音が いい味を出していました。
第1楽章は、ff以外のところは、楽器ごとのつながりがはっきりとして、とても愉しく聴けました。
第2楽章は第1楽章ほどの面白さは感じず、後半はウトウト。
続く、例の第3楽章。と言っても普通の第3楽章もどんな曲か記憶から消えているので何ともいえませんが…
子どもの頃、面白いと思ったのは何でだろう?
きっと旋律がブツブツと切れていて、それが面白かったのかもしれない。今聴くと、なんかイライラしてしまう、それはそれで面白いのですが、それは頭を一回空にしないと無理って感じ。現代アートを見るかの様な雰囲気が感じられました。
第4楽章は、第3楽章で疲労困憊となり、頭回らず。ただ、ffの予測は正確にできるようになったので、それは良かったかも。

堂々としたヤングさんの音楽、1階席が8割方埋まった今日の聴衆から、新日本フィル定期では久しぶりの熱い拍手。オケからも大きな拍手となりました。

終演後、なんとヤングさんのサイン会。男性中心に長蛇の列。私はお友達と恒例、一番最後に、ヤングさんのCDなど(私の好きな曲とは正反対のレパートリーらしく)持っていないので、チラシにサインをいただきました。

お友達とともに、ちょっぴりお話させていただくも、温かな対応と笑顔の美しい方でした。

その後、お友達と大衆食堂でお話をして、私はミューザ川崎に移動です🚞