ラ・フォル・ジュルネTOKYO 2018~1、2 | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

旅と鉄道と温泉が大好き。
そして、クラシック音楽も好きなもんだから、音楽会を理由に、日本国内を旅しています。
音楽と旅を中心に、日記を書いていきます!

ソフトクリームのお昼のあとは、有料の演奏会が国際フォーラムで2公演連続。


M143 
13時45分~ 
東京国際フォーラム ホールC

イ・ムジチ合奏団

紹介文は
『LFJ初登場の名門が、バロック時代を代表する「移住作曲家」ヘンデルとスカルラッティの音楽をお届け。』
とある。
今回の企画では 貴重なバロック音楽の演奏会。
そして ひと昔前の、バロックといえば…の王道のイ・ムジチ合奏団という、魅力的な演奏会。
ただ、プログラムは名曲を並べた感じ。リラックスして聴くにはいいかもしれない。

先行販売で来た席は、1階6列右ブロック内側の通路際。通路脇で視界良好でしたが、高い舞台のホールなので、傾斜のはじまる6列目は ちょっぴり前すぎって感じでした。

弦が 3-3-2-2-1(ヴィオローネ)にフレンチチェンバロの12人編成でした。

最初の曲は
🎵リュリ:バレエ音楽「愛の勝利」から 序曲
荘重なゆっくりな部分と軽快な速い部分が交互に出てくるバレエらしい音楽。

🎵ヘンデル:合奏協奏曲第1番 ト長調 op.6 HMV319
5楽章形式。第4楽章のそろのフガートと、終楽章のソロの掛け合いが楽しめました。

🎵パーセル(ストコフスキー編):オペラ《ディドとエネアス》から 「私が土の中に横たえられた時」(ディドの嘆き)
チェロのソロの落ち着いた音色が 良かったです。

🎵エイヴィソン:合奏協奏曲第5番(原曲:D. スカルラッティ)
原曲の色彩感がうかがえる楽しい曲が4曲、演奏されました。楽章構成が良かったです。

🎵ボッケリーニ:ピアノ五重奏曲 ハ長調 op.57-6から 第3楽章「マドリードの通りの夜の音楽」
これは私の好きな作品。夜の描写から行進までの風景を音で楽しむことができました。

少し早めに終わったので、アンコールを期待していると…
🎵ヴィヴァルディ:『アラ・ルスティカ』~最終楽章
テレマン協会の十八番。イ・ムジチもはじけました。最後に盛り上がりました!

と、思っていたら、時間が過ぎているのにさらにアンコール
🎵ヴィヴァルディ:『四季』~夏~終楽章
イ・ムジチで四季なら、もう会場は笑顔いっぱい。大きな拍手で締められました。

初めてイ・ムジチを聴きましたが、アグレッシブな演奏にビックリしました。LP時代とは別の団体になっていました。
ただ、ソロどうしの合わせなどが あまりに雑で、そちらにはちょっぴり閉口しちゃいました。このレベルなら もういいかな…って感じでした。

次も同じホールなので、その準備の間で ちゃんとしたお昼を食べて…

 M144
15時30分~
東京国際フォーラム ホールC

ロイヤル・ノーザン・シンフォニア
指揮:ラルス・フォークト

紹介文は
『ハイドンがイギリスで発表した交響曲と、プロコフィエフが若き日にソ連でハイドンを模範に書いた交響曲を。』

先行販売で来た席は1階11列、左ブロックの一番外側。横が通路はあるものの、2階の張り出し席の壁という、前後はちょうど良いものの、左右は最悪。数年前のせんくらで、やはり先行販売で大ホールの左端と右端が連続で当たって(外れて)以来の端の席。
2階席がガラガラだったのが 残念。それならゆっくり 自分の好きな席を一般発売で買えば良かったと反省。

今日はピアニストとして有名なフォークトさんが指揮をするのも注目。
オケが出てきて驚き。なんとヴィオラを下手側に置いた両翼配置。それなら最前列でもど真ん中を取るべきだった😵💦第1ヴァイオリンが8、第2ヴァイオリンが6の小型の編成。

最初の曲は、目的の
🎵ハイドン:交響曲第103番 変ホ長調「太鼓連打」
簡単なアドリブを加えたティンパニのソロから開始。 掴みはバッチリ!
アレグロはちょっぴり速めのテンポながら、フレーズの間隔を詰め気味にした、リズムが前のめりに感じるスタイルが興味深く聴けました。しかしそれ以外は 見栄を切らせることもしないオーソドックスな展開。軽量級のオケの浅い響きが爽やかでした。
第2楽章も ハイドンの組み立ての巧みさをしっかりと聴かせてくれる音楽づくり。第1変奏の第1ヴァイオリンのソロの箇所、反復後にフェルマータの箇所で小カデンツァを入れたのにはハッとさせられました。音楽が締まりました。
第3楽章もテンポを走らせるようなこのない安定した音楽づくり。トリオまでスコア通りの弦合奏のスタイル。ここは工夫が欲しかったかも。
第4楽章も通常の版(最終稿)による演奏。落ち着いた端正な音楽づくりでまとめました。

第1楽章の主部のところを聴いて ちょっぴり何かを期待しましたが、それはなく、オーソドックスなハイドンが聴けました。
反復は普通にすべてを実施しました(かなりカットすると思っていたのに)

🎵プロコフィエフ:交響曲第1番 ニ長調 op.25「古典交響曲」
こちらも極めてオーソドックス。アクが強いわけでもなく、ハイドンの延長線上にある作品と とらえたような音楽づくり。第1楽章、第2楽章とも聴きやすく整えた感じがしました。
それに対して第3楽章は大きなルバートを掛けながらのコントロール。ここではプロコフィエフの笑顔が感じられる様。
第4楽章はもちろん快速。提示部繰り返しあり。フルートさんはリズムに乗って最後まで 聴かせてくれました。
終演後の拍手は入りの割りには大きかったです。わかりやすいプログラムだから、みんな素直に楽しめた様でした。

イ・ムジチに比べると明らかに 充実感のあるノーザン・シンフォニアの演奏会でした。ただ、その技術は 日本の地方オケにも劣る感じは否めませんでした。
ただ、プロコフィエフのあと、フォークトさんと一緒にオケ全員が一斉に礼をするところなどは、とっても微笑ましく感じられました。

次は池袋に移動。大御所の歌を楽しんできます!