オーケストラ・アンサンブル金沢 第389回定期公演:石川県立音楽堂コンサートホール | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

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片山津温泉から金沢入りして、21世紀美術館で時間調整。今日は美術館そばのビジネスホテル。チェックインして荷物を軽くして、金沢駅まで武家屋敷群を通って散歩。今夜は…

 オーケストラ・アンサンブル金沢 第389回定期公演 フィルハーモニーシリーズ

石川県立音楽堂コンサートホール
19時~

ハインツ・ホリガー:指揮、オーボエ
マリー=リーゼ・シュプバッハ:イングリシュホルン


HPの紹介は
『現代を代表するオーボエ奏者であり作曲家、指揮者でもある巨匠ハインツ・ホリガーが、OEKと初共演を果たす。音楽家ホリガーの異才ぶりを体験できる多彩なプログラムが組まれた。

ハイドンの交響曲第104番ニ長調「ロンドン」とシェーンベルクの室内交響曲第1番では、指揮者ホリガーの確かな手腕によって時代を超えたふたつの交響曲が対照される。ベルリン・フィルにも客演するなど指揮者としても豊富な実績を持つホリガーのこと、OEKとともに緊密なアンサンブルを披露してくれるにちがいない。

ヨゼフ・フィアラはモーツァルト親子とも交流があったボヘミアの作曲家でありオーボエ奏者。ホリガーのオーボエとマリー=リーゼ・シュプバッハのイングリッシュホルンの共演によるコンチェルタンテは、心地よい愉悦にあふれたひとときを提供してくれるだろう。

作曲家ホリガーの近作「メタ・アルカ」は独奏ヴァイオリンと弦楽器のための作品。曲名のMETA ARCAはカメラータ CAMERATA のアナグラムになっている。新鮮な体験が待っている。』
 
座席は前から2列目の中央。

まずは
🎵ハイドン:交響曲 第104番 ニ長調 Hob. I - 104「ロンドン」
ハイドンの交響曲の最高傑作。まずはホリガーさんのめちゃ速い序奏にビックリ。
主部に入ってから耳についたのは、第1ヴァイオリンをしっかり聴かせるスタイル。普通は旋律として管楽器になっていてヴァイオリンがそれにつけるところでも、ヴァイオリンを表に出すなどの独特のバランスがユニークでした。
メヌエットも リズム遊びを強調することなく、真正面からのアプローチ。
第4楽章は少し遅めのテンポ。ヴァイオリンの8分音符がひとつひとつしっかり聴きとれるようなテンポ設定といえるかもしれない。
特にここでも第1ヴァイオリンを前に出すバランス感覚~52小節からの旋律。他の同じ箇所も同様~が面白く聴けました。また 第2主題をテンポを落としての独特な解釈もハッとしましたが、ちょっぴり異質にも聴こえてしまいました。

次は
🎵J.フィアラ:オーボエ、イングリッシュホルンと管弦楽のためのコンチェルタンテ 変ホ長調
今日、金沢に来た目的は この曲。ボヘミアの作曲家、ヨーゼフ・フィアーラ(1748~1816)の作品はそれほど聴いてはいませんが、すべてが私のストライクゾーンどころかど真ん中!日本では室内楽くらいでしか聴くことができないだろうと思っていたら、協奏曲が聴けるとは! ということで 飛んで行ったわけです。
第1楽章の冒頭、16分音符の前打音から入る フィアーラらしさ。その後の経過部もフィアーラの音楽。オーボエとイングリッシュホルンが3度で響きあう時の美しさは抜群。特にイングリッシュホルンのふくよかな音色が格別。
歌う第2楽章。もうここは音楽を聴く幸せに浸れました。
狩のリズムの第3楽章のロンド。狩らしさは控え目で、オーボエとイングリッシュホルンが交互に吹き分けて、それぞれのソロも楽しめました。

アンコールに応えて
♪ホリガー:エア
オーボエとイングリッシュホルンの二重奏。モダンな絡みがユニークな作品。

休憩のあとは現代ものを2曲
🎵ホリガー:メタ・アルカ(2012)
ホリガーさんの作品。自作自演ですね。
4-4-3-2-1の弦楽器による編成。14部の独立した楽器が様々に綾を織る、8つの小さな部分からなる10分程度の小品。
モダンな近寄り難い曲かと思いきや、音が色々と伝搬しながら組み立てられていく、現代美術の造形、電気や風で動く作品を見ているようで、なんか愉しい。それは音が難解ではなく、音の流れを追うと わからないけど頭の中で音楽になっている様だから。
実演でないと寝ちゃいそうだけど、実演だから楽しめました。

最後は編成がガラリと変わって
🎵シェーンベルク:室内交響曲 第1番 ホ長調 作品9
1906年に作られた作品。弦楽器各1に管楽器という特異な編成。
楽器の動きがソロヴァイオリンを除いてなかなか見えない、合成された色合いを聴く曲? リズムも掴み辛く、でも 寝ずにしっかり聴けたのは 新鮮味が感じられ、苦痛となるような響きからは遠かったことかもしれません。

ユニークな一捻りした素敵なプログラムの演奏会。後方に空席が目立ったのが残念でしたが、良質で挑戦的なプログラムは、さすが!

なんと終演後、ソロのお2人のサイン会。ホリガーさんはバッハの協奏曲のCDを購入。それとチラシには2人からサインをいただいちゃいました。


今日の石川県は雨が降ったり止んだり。降るたびに気温が下がって、先日の山形は半袖シャツが足りなくなったことを反省し、長袖を持ってこなかったことを後悔。また反省しなきゃ💦

ビジネスホテルに着いて、すぐに大浴場に向かったのは言うまでもない🛀