水戸室内管弦楽団 第93回定期演奏会 | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

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そして、クラシック音楽も好きなもんだから、音楽会を理由に、日本国内を旅しています。
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快晴の首都圏。
午前中に品川駅でお友達と待ち合わせをして、常磐線を始発から乗ろうとしたら、走ってないじゃん!品川からの常磐線って お昼にならないと運転しないんだ!高崎線と東北本線は横浜からも直通で便利になったのに、常磐線だけ直通させないのは 取手以北が交流だから? 上野で平面交差になるから?
差がありすぎ!

今日は筑波山を見ながら北に2時間、納豆と黄門様の町、水戸へ。

水戸芸術館開館25周年記念事業
水戸室内管弦楽団 第93回定期演奏会

水戸芸術館
14時~



昼食は 芸術館のそばの洋食屋さんで ハンバーグ定食。今回はお好み焼き風というのを選び、当たり🎯 ソース、マヨネーズ、鰹節はピッタリ合いました。

お腹を満たして、芸術館へ。
今日のチケットは毎回 即時完売となる入手困難なもの。お友達が運良く良い席を取ることができた次第。
座席は左手ブロックの9列目。指揮者の表情も良くわかる見ても楽しめる位置。650人程度の小さなホールなので S席より2500円安くて得した気分。



この公演のコピーは
『大胆に魅せるティンパニ、天衣無縫のヴァイオリン――
ローランド・アルトマンと竹澤恭子が、ソリストとして、MCOの仲間と待望の初協演。
小澤征爾・総監督とMCOによるベートーヴェン交響曲の旅は、〈第2番〉へ。その入魂の指揮と熱演が、またひとつ、伝説となる。』

指揮:小澤征爾
ティンパニ:ローランド・アルトマン
ヴァイオリン:竹澤恭子

■参加メンバー(各パート50音順)
ヴァイオリン:会田莉凡、安芸晶子、植村太郎、荻原尚子、小栗まち絵、久保田巧、竹澤恭子、豊嶋泰嗣、猶井悠樹、中島慎子、中村静香、依田真宣、渡辺實和子
ヴィオラ:大島亮、モーリン・ガラガー、川本嘉子、店村眞積 
チェロ:北本秀樹、辻本玲、堀了介、宮田大 
コントラバス:池松宏 助川龍
フルート:岩佐和弘、工藤重典 
オーボエ:フィリップ・トーンドゥル、南方総子
クラリネット:中秀仁、トッド・レヴィ 
ファゴット:マーク・ゴールドバーグ、依田晃宣 
ホルン:勝俣泰、ラデク・バボラーク 
トランペット:デイヴィッド・ヘルツォーク、松居洋輔
ティンパニ:ローランド・アルトマン


今日は最初に4/25日に亡くなられた ヴィオラの 江戸純子さんの冥福を祈るとして
🎵モーツァルト:ディヴェルティメント ニ長調 K.136~第2楽章
小澤さんの指揮で演奏されました。
ppの美しさが際立った それは繊細でしなやかで、すべてのパートがそれはよく歌った素晴らしい演奏でした。
拍手なしでオケが引っ込んだあと、再度 オケが入ってきて 演奏会スタートになりました。

【第1部】指揮者なし
🎵ゲルスター:ティンパニと弦楽のためのカプリチェット
現代音楽かと構えていると、とても聴きやすい曲で拍子抜け。プログラムの解説によれば、ゲルスターは旧東ドイツの音楽家で 社会主義リアリズムに合った活動をした作曲家とある。
ティンパニ5つを舞台上手に置き、それに対峙するように弦楽オケを配置していました。
オケとティンパニのアンサンブルって感じのこじんまりとした曲。ティンパニは旋律とリズムとの中間的な位置づけのような動き。主要な部分が後半に繰り返されたりするのも聴きやすい原因。
ティンパニは撥の種類を様々に変えて、表情豊かに曲を聴かせてくれました。

続いて
🎵モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲 第5番 イ長調 K.219〈トルコ風〉
竹澤さんは、今回から正式な水戸室内管弦楽団の団員になったとのこと。そのお披露目にもなる公演。
竹澤さんといえば やたら熱い演奏を聴かせてくれるヴァイオリニスト。今回もめちゃめちゃ熱かったです。
第1楽章もソロの入る前までは 第1ヴァイオリンを一緒に弾くなど、オケを引っ張りながらの演奏。
私的には ちょっぴりビブラートの音の揺れが気になりましたが、モーツァルトの爽快さと正反対の 情熱的な燃える様な曲づくりは なかなか面白かったです。特にカデンツァでの大きな存在感は圧巻。

休憩のあとは
【第2部】指揮:小澤征爾
ベートーヴェン:交響曲 第2番 ニ長調 作品36
オケと一緒に小澤さんが入ってくるや、チューニングなしで 冒頭のfの一撃!
音がまったく違う!
全体的に弱音をほとんど使わず、管楽器が普通に吹ける音量を基本にした、勇壮で勇ましいベートーヴェンを聴くことになりました。
あとは本当に凄いオケの集中力とダイナミックな演奏に酔う30分。インテンポで小細工一切無しでの真っ向勝負。
第4楽章の最後の部分などは、熱く一気に飛び込んでいったにもかかわらず、ハイドン似のユーモアもしっかり感じとれる演奏は 素晴らしかったのひとこと。
今日の演奏はCD用にレコーディングしているとのこと。でも音盤になるとこのような熱気と推進力はなかなか伝わってこないもんなんですよね…

演奏会のあと、お友達が「仙台フィルの方が今日の演奏メンバーに入っているので楽屋口へ行って挨拶せねば!」ということで、楽屋口へ回り待機。
お友達は仙台フィルの方より、チェロの宮田さんが目的の様で、宮田さんが出てくるやハイテンション。つられて私も持参のDVDにサインをもらってしまいました。楽屋口に行くなら ホルンのバボラークさんのCDも持ってくれば…と後悔していたら、お友達はバボラークさんまでちゃっかりと今日のプログラムにサインを!
最後に小澤さんは…と待っていると 車に乗ってお帰り。笑顔で手を振って帰って行かれました。

次回も小澤さんの素晴らしいベートーヴェン、水戸で聴かなきゃ!
黄門様も待っているから!