神奈川フィル 音楽堂シリーズ 第3回 | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

旅と鉄道と温泉が大好き。
そして、クラシック音楽も好きなもんだから、音楽会を理由に、日本国内を旅しています。
音楽と旅を中心に、日記を書いていきます!

快晴の気持ち良い午後☀

今日は家から歩いて5分の神奈川県立音楽堂で


神奈川フィルの音楽堂シリーズ 第3回


神奈川県立音楽堂

15時~


神奈川フィルハーモニー管弦楽団

指揮:川瀬 賢太郎
半田 美和子(ソプラノ)

門脇 大樹(首席チェロ奏者)



「えーっ、ソプラノって何?」って思っていたら、最初にハイドン以外の曲があった。ハイドン以外が目にはいらないのは困ったものです。


そして神奈川フィルのコンサートに行って最初にチェックするのは コンマス!今日は石田様!やったー\(^o^)/

開演の30分前から 指揮者の川瀬さんと副指揮者の長峰さんとのプレトークがあり、曲の聴きどころなどのお話がありました。

最初の曲は
🎵リゲティ:ミステリー・オブ・マカブル
オペラの一部分を切り取った作品とのこと。各パート1名の小さなオケ。ピアノはもちろん、マンドリンやチェレスタまでも入る編成。
指揮者が入り、指揮の体勢になったあと、ソリストが入って来る所から音楽が始まった。すぐに起こった出来事?は 広げた新聞紙を引き裂くこと(音)。あとは声が叫ぶ。クラリネットと同じ音で楽器の様に! そのソプラノに石田様、指揮者がチャチャを入れたりと、見ていてとても楽しい。オペラの断面って感じが!
激しい音の刺激的な現代音楽。私はとても楽しかったのですが、他の聴衆は?と思っていれば、終演と同時に熱い拍手。
半田さんの絶唱が見事でした。

続いて
🎵ハイドン:チェロ協奏曲第1番ハ長調Hob.VIIb:1
ソロの門脇さんは神奈川フィルの若手の首席チェロ奏者。この曲は小澤さん関連を中心に 絶品の演奏を多数聴いている曲なので さほど期待はしませんでした。
第1楽章、ゆっくりとしたスタート。眠くなりそうだなぁ~と思っていたら、耳がウサギのようになっちゃいました! その一番の原因はオケのあまりに豊かな 細かい表情づけ!居眠り防止に持って行ったスコアを追うのを忘れてしまうくらい。ここまで一つ一つ動かしていくこの曲の演奏は今まで聴いたことがありませんでした。
第2楽章もかなり遅いテンポ。チェロがじっくり歌う。単純なオケの伴奏に細かい細工を施していく。
第3楽章は一転、速いテンポ。難しいソロではちょっぴりこぼれた部分もありましたが、情緒的な前半とは対照的な演奏が楽しめました。

アンコールで
🎵バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番~プレリュード
なんとロマンティックな演奏なんでしょう! この演奏を10代に聴いていたらもっと早くバッハが好きになっていたに違いない!って思われる音楽でした。

休憩のあと
🎵ハイドン:交響曲第60番ハ長調 Hob.I:60「うかつ者」
演奏前の川瀬さんのお話では 性格の対比が聴きどころ!とおっしゃっていた通りの鮮やかな音楽になりました。
ヴィオラの旋律線を強調したりと、立体的な音楽作りは私好み。
ただ、第2楽章でファンファーレのフレーズをテンポアップして強調するのは 私には異質を強調し過ぎる感じがしました。
逆にメヌエットの、特にトリオでの民族音楽的な響きは、もっと強調しても良かったのでは?と思いました。
第4楽章は一気呵成に 本当に気持ち良い音楽。
性格対比が著しい第5楽章。最初のセレナードの音楽、13小節目からヴァイオリンとユニゾンで奏でるオーボエの旋律が弱すぎた感じが残念。
そして 問題の第6楽章。第5楽章の最後、第6楽章への導入部分と捉えられる部分が終わって、ダイレクトに入ると思いきや、ここで一旦間を置きました。
そして第6楽章が開始して、タイトルになっている部分。調弦をし直す部分。本来のG線をFからGに直すというストーリーは一般聴衆にはわかりずらいため、ここでは ピッチが合ってない!
っていうストーリー。わかりやすい!
弦が酷い音を出した瞬間、コンマスの石田様が立ち上がり、ヴァイオリンパートの調弦をし直し。最後にアシスタントコンマスの崎谷さんのまわりにみんなが集まり、君の調弦がおかしい!って風に。会場の空気の反応の良さは抜群。その寸劇をものすごく楽しんでいる雰囲気がすっごく感じられました。一昨年?のセントラル愛知での交響曲90番の仕掛けにまったく反応しない、つまり「そんなの知ってるよ!」みたいな冷たい空気と正反対の聴衆が最高でした。
第6楽章前の間が果たして必要だったかは ちょっぴり微妙でしたが、冒頭から再度演奏し直すように続く部分が、第6楽章を本当に頭からやり直したように生き生きとした音楽で 大きな拍手を導き出していました。
唯一 金管が、クラシカル楽器ではないのに、不安定。山形響のモーツァルトでの刺激的な安定したクラシカル楽器の金管とは大きく水をあけられてしまった感があり、残念でした。

今日は川瀬さんの積極的な音楽作りがとても良かったです。次回 4/11、仙台フィルと重なり行けないのが ことごとく残念。

音楽堂だと日記を書きながら帰るなんてことは無理。帰宅して書こうと思うも、今は カーリング日本選手権。今夜はテレビ録画を観ていたら 遅れてしまいました。カーリングは明日決勝。女子はどちらも好きなチーム。どっちを応援するか悩みます。