みなさまこんにちは!
今季は見るべき作品の多いとても充実したクールだったといえます。
前クール(冬アニメ)を質量ともに上回った大豊作シーズンだったと思います。
目を見はる作画、意外性に富む練り込まれたシナリオ、CVのみなさまの繊細な演技等、エンタメを越えた芸術的な作品もいくつかありました。
すばらしいシーズンに立ち会えたことに感謝しながら、視聴をおススメしたい作品の紹介からいってみましょう。
もくじ
古見さんは、コミュ症です。 第2期
1期を観た人も多いと思いますが、シナリオも作画も1期よりかなりパワーアップしています。
古見さんを中心とする日常アニメでありながら、ドラマ性があり、おとなが楽しめる作品に昇華しました。
練り込まれたシナリオのたまものです。
観てよかったと思えるものすごい作品です。
選者が自信を持っておススメいたします。
今季上位3作品を比較しますと、総合的にはほぼ互角であるものの、意外性と驚きで「かぐや様」を上回り、「ありふれた日常でのキャラの感情表現の深さ」で「ダンスダンス」を上回り本作が優勢だと判断しました。
また、上位3作品のEDはそれぞれ渾身の工夫がなされそれだけで一本のコラムが書けそうな高度な作品でした。
その中でも、本作のEDは何度見ても新たなドラマを感じました。
ものすごくレベルの高い一品に仕上がっていると思いますのでぜひご覧いただきたいと思います。
大げさにいえば古見さんたちが元気に生きている様子、それ自体を表現したEDです。
良かったエピソードをいくつか。
修学旅行の班決めで思い悩む古見さん。
中学時代のつらいトラウマを只野君に打ち明ける古見さん。
古見さんにしては長いセリフ。
たぶん本作での最長のセリフかもしれません。
古見さんを精一杯励ます只野君。
その結果は・・・女子全員から古見さんと同じ班になりたいと熱望される感動シーンが待っていました。
古見さんの心の内側をていねいな作画と演技で描写した素晴らしいエピソードでした。(7話)
修学旅行本番もエピソード盛りだくさんでぜひ観ていただきたい面白さでした。
舞妓の衣装を着た古見さんをご鑑賞ください(9話)
高熱を出した只野君を古見さんが看病するエピソードも良かったと思います。
只野君はなじみに助けを求めたつもりが無意識に古見さんに電話してしまいます。
看病に来てくれ、料理する古見さん。
いろいろできる古見さん。
ちょっとしたドキドキハプニングもありますが静かな劇伴にのせて描かれます。
いい演出でした。(6話)
かぐや様は告らせたい ウルトラロマンティック 第3期
本作の面白さは9話と10話に集約されているといっても過言ではありません。
忙しい人はその部分だけ見てくださってもいいのですが、何が何だかわからないと困りますので7話あたりからご覧になるといいと思います。
ラブコメ作品ですので、笑えてなんぼ、コントのおもしろさは今季随一といってもいいと思います。
CVのみなさまの演技力はひじょうに高いものとなっています。
あえて一人だけあげると、四條さん役の市ノ瀬さんのオモシロ演技が良かったと思います。
みなきちんと清楚な制服をきているので地味な絵ヅラが多いのですが、手抜きの無い作画とモーション。
きゃらの表情の表現もすばらしいものです。
ただ、作画班のうっぷんを吹き飛ばすような凝ったEDでスペースバトルを描いたりするところもお茶目です。
ストーリーではいかに相手から告白させるかという勝負をしてきたかぐや様と会長でしたが、ついに我慢できなくなり、自ら告白することを決意。
決意に至るまでの過程も楽しめますよ。
どちらが先に告白するのか、ぜひ、本編でお楽しみください。
ちなみに、かぐや様を演じるCV古賀葵さんは、古見さんも演じています。
声優さんてほんとにすごいなと改めて思いました。
ダンス・ダンス・ダンスール
クラシックバレエに打ち込む主人公たち。
バレエを踊るシーンのアクションが最大の見どころ。
身体表現による芸術であるバレエを描き切って秀逸な作品です。
ストーリーもおもしろく感じました。
もう一人の主人公流鶯(るおう)の物語が壮絶でした。
スパルタでバレエの基礎を娘に、そして孫に叩き込んだ祖母。
その娘でアイドルとなった(流鶯の)母とは断絶しています。
しかし、それらのことを他人から(悪意なく)指摘されると動揺しまくる流鶯。
扱いの難しい人物ですし、視聴者からするとめんどうな感じのするキャラです。
このキャラに対する評価が本作への評価を分けたといってもいいでしょう。
ただ、本作シナリオはそうなるリスクも承知で、真正面から重厚に描き切りました。
ヒロインと流鶯はいとこどうし。
子供時代から壮絶バレエ環境に置かれた流鶯と、それを見守るヒロインが丹念に描写されます。
これが流鶯を守ろうとするヒロインみやこの理由。
えーでちゃんの演技力の高さを賞賛。(9話・10話)
作画は最高レベルといっていいでしょう。
モーションもすごいですね。
登場人物の感動をバチバチはぜる☆(ほし)で表現しています。
観る側にもワクワク感と高揚感がありました。
すごい作品だったと思います。
主人公視点で描かれるOPは出色の出来ばえ。
ただ、テーマがニッチなものであり、主人公始め桁違いの才能を持つ者の世界であることが、本作のすごみでありまた弱点ともいえそうです。
主人公はバレエセンス・身体能力・手足の長さ・スタイル・勘の良さをすべて持っているため、周囲の練習生を圧倒します。
ヒロインとヒロインの母である先生とは決別。
クラシックバレエの道を突き進むことになり、第一期完と相成りました。
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第3期
主人公マインがついに下剋上を果たすまでのエピソードが描かれました。
膨大かつ強力なマインの魔力が各方面から狙われていたため、マインの保護のため貴族との養子縁組が計画されます。
家族と離れたくないマインは渋っていましたが、悪の神殿長の画策で誘拐計画が実行され犠牲者が出ました。
さらに身近な人々に危険が迫り、マインも拉致されそうになります。
まさに、大ピンチではらはらさせられました。
頼もしい人々の助けがあり、主人公マインも魔法で闘います。
さっそうと登場する神官長とマインの養父となる大貴族。
その正体は・・・本編でお確かめください。
痛快な裁きが下され、神殿長は始末されます。
そして、悲しい別れもありました。
貴族の養女になるために平民である家族と表面的に付き合いをやめなければならないのです。
母さんの別れの言葉に胸が詰まります。
父さんの辛さが伝わってきました。
でもこれ以上ない縁組で、大出世といってもいいものです。
家族との別れに涙があふれるマイン。
マインの5大神への祝福の祈りの演出が感動的でした。
どなた様にも、ご覧いただきたい名作だと思います。
パリピ孔明
無名のシンガーがメジャーデビューへの階段を昇る物語。
レコーディングに向かうヒロインに不思議な3つの袋を渡す孔明。
おもしろいミュージシャン登場。
ぶっとんでいるがフレンドリーです。
「きみは自分が無いね」
厳しいパワーワードです。
途方に暮れて路上ライブを始めるヒロイン。
偶然出会った女性シンガーに刺激されます。
キャラの成長のためのエピソードに十分尺を取る中身のあるストーリーでした。
9話ですべての民草(たみくさ)のすべての苦しみを受け止めて歌うヒロインの歌唱に感動。
軍師として諸葛亮孔明が暗躍した結果ともいえます。
欲をいえば孔明やそのブレーンたちの活躍をもっと見たかったように思いました。
10万イイネ対決は草船借箭(そうせんしゃくせん)の計を発動。
二の矢・三の矢を繰り出し、最後はヒロインの歌唱力の勝利に導きます。
最終話では借りたイイネをすべて返戻し敵方の顔を立てます。
孔明も戦死者や難民をうまない平和な勝負に力を尽くすことができて、うれしそうに見えました。
「天下泰平の計 VOL.2」にも期待できそうです。
Cue!
後半は所属声優全員でライブをするビッグプロジェクトの進行と、各チームの人間関係が深掘りされました。
リーダーとしてのふるまい方に悩んだメンバーは、スケジュールを埋めてテキパキとしっかり働くことで自信を取り戻しました。
メンバーが国外に音楽留学することでグループ解散かと思われたオリジナルラジオ組でしたが、話し合ったことで難なく問題を解決できました。
家庭の事情で声優活動に身が入らなくなってしまったメンバーには、グループ内でのぶつかり合いがありましたが、ここは社長の力で元のさやに戻れました。
欲をいえばもう少しドラマに深みがほしかったように思います。
一生懸命に演じる新人CVさんたちのリアルが伝わってきてプラス評価してもいいともいえるでしょう。
アニメも丁寧に作られており、好感の持てる作品です。
恋は世界征服のあとで
ヒロインがほんとうに可愛らしい作品でした。
悪の秘密結社ゲッコーの一員ではありますが、それは両親ともゲッコーの隊員だったので親の跡を継いだようです。
ヒラの戦闘員だった父の悲願でもある幹部に昇格したヒロインは、弟妹の憧れの存在でもあります。
ちなみに、妹も来年入社するみたいです。
そんなヒロインが敵である戦隊ヒーローと恋愛関係になっているのがおもしろいと思います。
敵どうしが恋に落ちてしまう王道パターンでもありますね。
ラブコメでありギャグ作品でもあるのでしょう。
随所に笑いがあります。
ちょっとしたギャグが満載されていて、気楽にコントを楽しむ気持ちでご覧ください。
学園祭の恋人イベントに、レッドジェラートと死神王女に変身して、手を取り合って堂々と向かうシーンは良かったと思います。
出演声優陣は何気に豪華です。
10話では女王シリーズの一員として沢城みゆきさんも登場。
超絶母性体質だそうです。
興味のある人はぜひご覧ください。
また、OP主題歌で登場する田村さんは最終話に意外な役柄で登場します。
アニメとしても、くずれそうでくずれない味のある作画で、ヒーローの筋肉やヒロインの曲線美を保っていました。
ギャグ作品、ラブコメ作品が好きな人におすすめしたい作品です。
2022春アニメ総まとめ
全体もくじ
おススメ作品
1 古見さんは、コミュ症です。 第2期
2 かぐや様は告らせたい 第3期
3 ダンス・ダンス・ダンスール
4 本好きの下剋上 第3期
5 パリピ孔明
6 Cue!
7 恋は世界征服のあとで
高評価作品その1 (楽しんで視聴した作品)
1 骸骨騎士様 只今異世界へお出掛け中
2 処刑少女の生きる道
高評価作品その2 (楽しんで視聴した作品)
1 ブラック★★ロックシューター DAWN FALL
2 キングダム4期
3 BIRDIE WING -Golf Girls’ Story-
高評価作品その3 (楽しんで視聴した作品)
1 SPY×FAMILY
2 薔薇王の葬列
3 エスタブライフ グレイトエスケープ
高評価作品その4(視聴すると癒される作品)
1 まちカドまぞく 2丁目
2 くノ一ツバキの胸の内
3 社畜さんは幼女幽霊に癒されたい
4 であいもん
5 RPG不動産