刺青和彫 1 | 黄色い涙〜Storm〜

黄色い涙〜Storm〜

出会いに感謝♡
黄担当で大宮をひどく拗らせてお話書いてます(。-ㅅ-。)
はじめましての方はテーマ→蓮のトリセツの必読を!


物語の1番最初はこちら






こちらを先に読んでね













※妄想中







1 和也





陽春 ━━




昼は静かに

夜はきらびやかに賑わう

ここ、吉原で僕は育った


母の顔も

父の顔も知らない


だけど

寂しくなかった


僕には

血は繋がらないけど

茶屋を切り盛りしながら

僕を育ててくれた主と

いつでも

僕の味方でかっこいい

兄がいたから


いつか?

なんてわからないくらい

小さいときから

僕は主ではなく

3つ離れた智兄の後ろばかり

ついてまわる子どもだった


どこに行くのも

何をするのも

智兄の真似をしていた


"和はほんとに智が好きだな"


と、ニコニコしながら

主に言われるたび


"うんちゅき♡ずっとずっと、しゃとにぃと一緒にいるんだ!"


そういうと

主は僕の頭を撫でてくれ

智兄は繋いだ手を

ぎゅっと握ってくれた





だけど



物心ついて

ある時期から

僕は

智兄を家族愛とは別の感情を

抱くようになっていた


それは

自分の下腹部が…


朝起きたら

おもらししてることに気づいた

智兄に知られたくなくて

僕は恥ずかしくて

コソコソと隠れて

洗濯していた



それが

数日続いたとき

病気かも?

そう不安になり

主と同じ引手茶屋を営む

そこの息子1つ年上の幼馴染

雅紀に相談したら

それは

成長の印で

定期的に出さないとだめなんだよ?

あとは好きな人のことを考えたりすると

いいよ?って言われた


"俺のとっておきを貸してやるよ!"


そう言われて

春画を渡された


僕はそれをみても

何も感じなく

結局また、朝おもらししていた


どうしょう…


そう思ったとき

雅紀が

好きな人を思い出すのもいいよ?

そう言っていたことを

思い出して


好きな人と言えば

智兄くらいしか思いつかない


僕とは違う

すらりと伸びた綺麗な指

着物の合わせからチラリとのぞく胸板

お風呂から上がってきたときの智兄を

なんとなく想像した


そしたらあんなに

雅紀から借りてきた春画をみても

何も起きなかったのに

僕の下腹部は元気になっていた


それは

スミレが咲き誇る

春の季節




※ララァさんのお写真



僕は

智兄に恋心を自覚した









続く








次は和子ちゃんのお部屋

11時26分