傀儡師の吻 43 | 黄色い涙〜Storm〜

黄色い涙〜Storm〜

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黄担当で大宮をひどく拗らせてお話書いてます(。-ㅅ-。)
はじめましての方はテーマ→蓮のトリセツの必読を!





先にこちらをお読みください













※妄想中







43 智


智「盗まれたもの?」


それよりも

ショウは

今日、いまさっき

王位が即位したこと言ってきたんだぞ?


どう考えても

こいつがここにいるのは…おかしいだろ?


智「それよりもお前、スダは即位したばかりじゃ…」


和「即位は、もう数週間前には終わってるよ。それよりも、櫛持っていっただろ?あれはオレの…」


俺はカズナリが

言い終わる前に


智「バカか、あれは俺んだ」


くそっ…

ショウにしてヤラれたな


和「はぁ?」


智「金を払ったのは俺だから、あれは俺のだ」


こんなところまで

わざわざ

櫛を取りに来たのか?


お前は

国を守らないと

スダが現れたといっても

今まで学んできたことはあるはずだ

そんな

やつがこんなところにいるなんて…

だめなやつだろ?


和「なんで…なんで言ってくれなかったの?」


俺は乾いた笑いを出して


智「何を?」


和「あのときの人が自分だって…」


智「お前…俺に何を依頼したか忘れた訳じゃねーよな?そんな奴に、あのときの俺が…なんて、言える訳ないだろ?」


和「だけど、その櫛のはな…」


カズナリは

最後の日の話をしようとしたから

俺は話を遮り


智「てか、何しきたんだよ」


カズナリは

俺がこれ以上

答えないことを感じてか

唇を噛み締めてから


和「だから櫛を取り返しにきた」


智「わかった、返すから…」


胸ポケットに入ってる櫛を取り出し

カズナリに向かって投げた


智「さっさと帰れ。お前みたいな、立派な家柄のやつが来るところじゃねぇよ」


俺はわざと

突き放すように

カズナリに伝えて

背を向けた


和「帰らない…てかっ!もうオレに帰るところなんてないっ!」


その声に

俺はカズナリに向きなおる


さっきまで

俺に問い詰めるように

睨みつけていたカズナリが

櫛を手にしたとたん

瞳を潤ませて


流れてきた涙を

泣いてないっ!

っていうように

強く腕で擦る

だけど

どんどんと溢れ出す涙を

ゴシゴシと擦り


和「帰るところなんて…ない」


俺は

ゆっくりとカズナリに近づき


智「もう…擦るな、傷になる」










続く






12時 あおたんちゃんの部屋

下矢印