悩みを克服するには
脱サラすれば、生活の考え方が180度変わります。
つまり、サラリーマンでいれば、毎月のお金の心配についてはいちおう心配する必要がなく、ただ、どうやって山のように積もっている仕事を片付ければよいか、また自分が自由になる時間をどうやって作ればよいのか、また知らないうちに受ける多大なストレスのわなに落ちないためにはどうすればよいか、日々頭を痛めるところです。
脱サラすれば、自由な時間はすべて自分のためにありますが、一定収入もありません。ストレスからは開放されますが自己責任というプレッシャーが襲いかかるでしょう。
おそらく、悩みも多いと思います。
ここに、悩みを克服するために、最善の方法を教えてくれる良書があります。
たとえば、あなたが成功するだろうと思って始めた事業がなかなかうまく軌道に乗らないときに、どうすればよいか?
引用します。
ある人が株式の運用方法をベテランに教わったのですが、いわゆる「ストップ・ロス・オーダー」、自動に損切りする方法をそのときに習ったそうです。
「・・・たとえば一株50ドルで買ったとすると、すぐさま45ドルのストップ・ロス・オーダー扱いにしておく。つまり株式相場が不振で買値より5ポイントも下落すれば自動的に売却されることになり、損失は5ポイントですむわけだ」
「あんたの取引が一度でも図に当たれば、おそらくもうけは平均して10ないし25ポイント、場合によっては50ポイントにもなるだろう。だから損失さえ5ポイントに抑えておけば、半分以上の取引で失敗してもまだもうけのほうが多くなるだろう」
これを聞いた本人は、この原則を利用することによりもうけを得ることができるようになった。
これだけではよくある株式の話です。実はこれからがとてもユニークな悩みの解決方法です。
「・・・しばらくして、私はストップ・ロス理論が株式市場以外でもいろいろと利用できることを知った。この歯止め理論を金融問題以外の気がかりなことに応用してみた。ありとあらゆる悩みや不快な事件に応用すると、まるで魔法のように効果てきめんだった」
「一例として、時間にルーズな友人といっしょに昼食をとる例を考えてみよう。以前の私はイライラしながら、この男が姿をあらわすまでの30分をすごしたものだった。
ついに私は、この男にストップ・ロス理論の説明をしてから、こう告げた」
「ビル、君を待つときのストップ・ロス時間はきっかり10分だ。君が10分以上遅れたら、ふたりの昼食の約束はご破算だ・・・おれは帰るからな」
シンプルでストレスの全くない、悩む必要のない方法ですね。
この本の著者も、一つだけ同じような「ストップ・ロス」体験を語っています。
それは著者が若い頃、小説家になろうとしたときのことです。著者は小説を書くためだけにアメリカからヨーロッパに渡り、2年の期間をかけて大作を練り上げましたが、出版業者たちからは、その作品には何のとりえもなく、著者には小説家としての素養も才能もないと決めつけられたのです。
著者は「まるで魂が抜けたような虚脱状態」で「自分が人生の岐路に立っており、思い切った決断を迫られている」のを感じたそうです。
何週間もたちましたが、彼が思い切って取った行動が「ストップ・ロス」でした。
「私は、その小説を書くために全力投球した2年間を貴重な体験として掛け値なしで清算してしまい、そこから新しく出直した。再び成人教育クラスの開設と教育という仕事に戻り、その余暇に伝記やノン・フィクション作品を書いた。
みなさんがたがいま手にされているのはその一冊というわけだ」
「私が下した決断に後悔はないかって?その当時のことを思い出すたびに、喜びのあまり踊りだしたくなるほどだ!」
この著者こそ、かの有名なデール・カーネギー。
この著作が道は開けるです。
著者の名前をどこかで聞かれた方は多いはず。ですが、カーネギーが、脱サラして独立する私たちを後押ししてくれるような、悩みに関する優れた解消法を、説いてくれていることは、意外とご存じないのでは?
実は、この本の中には「ストップ・ロス」のような優れた解決法が、全部で28種類も説かれており、そして巻末には多くの著名人が悩みを解決した31個もの経験が載せてあります。
カーネギーが小説家になることを「ストップ・ロス」して、教育者としてこのような優れたノンフィクションを書いてくれたおかげで、私たちは無用な不安、悩みから解放されます。
座右の書として、いかがでしょうか。
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