『FENCES フェンス』

 

 

 

映画深読み「FENCES」(1)

 

映画深読み「FENCES」(2)

 

 

つづきです。

 

 

 

ひどいお父ちゃんも

そう生きざるを得なかった

幼少期の親子関係や家庭環境

そしてやはり人種差別の壁があり

 

呆れさせる行動にも

彼なりの理由があったんだ

 

と2回目の鑑賞では

思い至ることが出来た。

 

 

 

機関銃のように

しゃべりまくるセリフの中にも

彼の背負ってきた哀しみや 

どうすることも出来ない不甲斐なさ

が散りばめられていて

 

そうか 

ひどい奴にならざるを得なかったんだ

 

と見えない部分の

事情や心情にも思いを馳せられた。

 

 

だからと言って

お父ちゃんを心から正当化は出来ないけれど。

 

 

 

でも 

あからさまに自分の弱さをさらけ出せる所や

精神障害を持つ弟の面倒を見たり

赤ちゃんを慈しむように抱く姿を見ると

 

「ひどい奴!」

 

とだけは捨て置けない気持ちになる。

 

 

 

他の登場人物も

 

法律的に悪いことをしていたり

弱い部分を持った人たちで

詳しい描写はなくても

そうならざるを得ない理由があったのだろう 

 

と思えるようになった。

 

 

 

ゆるしと愛の 

時間もかけた長い目で見れば

切り捨ててもおかしくない関係を越えられる

 

 

それが大っぴらに出来るのも

家族なんだなぁ

と思える一家だった。

 

 

 

この映画序盤は1962年の設定で

黒人の人種差別問題が解消に向かっている時代。

 

 

お父ちゃんたちの幼少時代は越えられなかったけれど

映画終盤には

キング牧師とケネディ大統領の写真が壁に飾られていて

人種問題は山を越えた事がわかる。

 

 

 

FENCESと

映画のタイトルが複数形になっているのは

 

生きている中で

そうした大きな人種的な問題も

家族としての問題も

個人的な問題もあって

 

でも

 

人間には 

そうした様々な垣根(FENCES)を越える力がある

 

という意味だと思う。

 

 

 

妻の要望で 夫と息子が

家の横にフェンスを作っていたのも

結局は皆が

 

「家族を守ろうとしていた」

 

気持ちの象徴。

 

 

間違った考え方や

まずいやり方もあったけれど

 

実際にした行為の向こう側にある

「想い」に気づけた時

 

ラストシーンのような

素晴らしい光景が心に広がるんだろうな。

 

 

 

 

この映画のキーパーソンは

その素晴らしい光景を創り出した

精神障害の弟だと思う。

 

 

彼のようにわかりやすく障害が見えて

そうなった理由もハッキリしていれば

人はその人に温情をかけやすい。

 

 

でも 他の人々が理解しにくい

一見しただけではわからない

痛手や心の傷を負っている人も

この映画の登場人物のほとんどがそうであるように

現実的にたくさんいる。

 

 

その人の見えている

言動や行為の部分だけでなく

 

見えていない部分の想いや背景を

いかに慮れるか

 

というのはとても大事なこと。

 

 

弟は皆の愛やゆるしを引き出す役となっていて

自分でも言っていたけれど

本当に「天使の手伝い」なんだなと思った。

 

 

 

ひどくて 下品で 

口汚いセリフもたくさんあるけれど

 

登場人物はなんだかんだ言って 

みんな どこかしら優しい所がある

 

 

人間は色々な要素を持つ多面体

 

 

自分も人も 

愛とゆるしの目で見ていきたい

 

 

そう思った映画でした。

 

 

 

~ 映画深読み「FENCES」 おわり ~

 

 

 

 

ポジティブな人間関係

 

人との関わり方 向こう側を理解する 慮る

 

あなたは何らかの人間関係で

「問題がある」と感じているかもしれませんが

それはチャンス!

 

人との関わり方において 

これまでと違ったやり方や思い方をすることで 

良好な関係性に変わっていくでしょう

 

相手の目に見える表面的なことだけではなく

目に見えない背後にあるものを理解することが鍵です

 

現実的に知ることが出来なくても 

慮ってみましょう

 

 

 

(橙)ソウルメイトカード 8 Generosity 寛容な心

 

あなたの寛容さを大切に

 

しっかり キッチリ 責任感が強い

それはとても堅実 誠実だと言えます

 

ですが”過ぎる”と束縛・制限になり

自分も接する人も苦しくなってしまいます

 

「~してはいけない」を「~してもいい」

にちょっぴり変えてみませんか? 逆も然り

 

人はたくさんの面があるからこそ光り輝きます

 

自分にも人にもある多様性を受け容れていきましょう

 

 

 

 

(黄)アールヌーボーカード 4 家

 

家庭 家族 希望 拠り所

 

家庭や家族について見つめる時ですね

今まで気にしなかったことがわかる時でもあります

 

物事や人を表面的にだけ見るのではなく

見えていない想いにも意識を向けてみましょう

 

子供や親の幸せ 兄弟との関わり合いなど

優しいあなたの夢や希望ももちろん含まれます

 

気恥ずかしさがあるかもしれませんが

気になる家族と時間をとって話をしたり

伝えたいことがあれば 思い切って伝えませんか?

 

 

 

(藍)サイキックタロットカード 緑9 

Fulfillment of Wishis 願望成就

 

達成 受容 ゆるし

 

心に何のわだかまりもなく 穏やかな心で

ゆったりと今を感じ 満たされている

そんなイメージのカード

 

成功や達成があるから 

穏やかに満たされるのではなく 

 

穏やかに満たされた気持ちだからこそ

成功し達成できるのです

 

成し遂げたことももちろん素晴らしいですが

さらなる発展のためにも

この心持ちをキープすることをどうぞ大切に

 

キーワードは「受容」と「ゆるし」です

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

魂響書占 たまゆらしょせん 恵理子