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両親の老いについて 

また私が面した老いについて綴っています。

 

 

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老いを生きる 目次

 

 

 

母が特養老人ホーム「桜の里」に移り 

約2カ月が経ちました。

 

病院に入院していた時よりも

血糖値の数値が良くなって

肝臓など心配があった内臓状態も良好とのこと。

 

なんかだいぶ太って 顔も丸くなっていた。

 

 

 

 

「みんないい人ばっかりでとってもいい所だよ♡」

とこれまでの病院と同じくとても気に入っている様子。

 

 

先日は母を外出させて

家族みんなで富士森公園に桜を観に行きました。

 

 

 

 

 

今年は開花してから寒い日が続いたから

桜の花がもってくれて良かった。

 

 

 

 

 

 

 

孫たちに囲まれて

 

「みんなで一緒に桜を観れて嬉しい!」

「ああ キレイ~♡」

 

と大喜びだった母。

 

 

 

 

 

ですが3日後 私が再びホームに会いに行った時は

この桜を観た日のことを母はすっかり忘れていて。

 

写真を見せたけれど まったく記憶にないらしい。

 

 

でも 孫たちの楽しそうな様子やキレイな桜の写真の数々

そして そこに自分が一緒にいたことを確認して

 

「ああ 良かった~♪」

 

とまた新鮮に喜んでいたのでした。

 

 

 

 

この日は私が顔を見せた途端に泣き出してしまい

 

「どうしたの? 寂しかったの?」

 

と聞いたら

 

「違う。来てくれたのが嬉しいの。幸せなの。」

 

と言った母。

 

 

最近はこうして 

ちょっとしたことにもすぐに感激して

涙もろくなっているんだって。

 

 

また数日後 

今度は父と一緒に母の所へ行き

父が叔父の3回忌に行った話をした時

母は叔父が亡くなったことを忘れていて

 

「〇さん(叔父)のこと 私 大好きだったのに!

 もう亡くなっちゃったなんて寂しい…」

 

と涙を流しました。

 

 

 

 

母は認知症で

叔父が亡くなったことは忘れてしまったけれど

人物関係と名前はハッキリ覚えているのね。

 

昔 よく叔父さん叔母さんが度々うちに来て

夜遅くまでおしゃべりして

仲良くしていたことはとても良く覚えている。

 

 

孫たちもそれぞれ何歳かはわからないけれど

顔と名前は今でもちゃんと認識しているし。

 

 

桜の記憶がなくなったように

最近のことはすぐに忘れてしまうけれど

自分の娘時代のことはよーく覚えていてね。

 

「私は音楽と踊りが大好きで宝塚に夢中だった」

「東京の劇場によく通った」

「でも本場の宝塚には行けなかった」

「孫(私の娘)が今音楽の道を進んでいるのは私の血だ」とか笑

 

そういう話は時間を越えてもちゃんと結びついていて

しばらく夢中で話していた。

 

 

 

 

母は喜びも悲しみもその時々に1つ1つ 

大げさなくらいに感動しながら触れているようでした。

 

 

以前は私が帰ろうとすると

「じゃあ また来てね!」

とあっさりさよならしたけれど

 

今回は「寂しくなっちゃうからまだ帰らないで」と言うから

少し滞在時間を延ばしたり

 

父と2人で帰ろうとした時は

「これが最後にならないといいけど…」

なんてしんみりしていて

ちょっとメンタル面が気になった。

 

 

まぁ

 

「私が死んでから『もっと会っておけば良かった』なんて

 後悔しないように会いにおいでよ!」

 

なんて言っていたから大丈夫とは思うけれど。

 

 

 

今入居している特養ホームは医療重視と言っても

以前の病院とは違ってレントゲンなどの装置がないので

母の病気がどんな具合か詳しくはわかりません。

 

 

今までずっとゼリー食だったのが

数日前から刻み食になったそうで

母も「食事はとっても美味しい」と言っています。

 

その食事状況を記録して様子を見ているので

母の喜びだった「好きなもの」の差し入れが今は出来ず。

 

私が看護師さんにこれまでの経緯を説明して

以前のように差し入れをしたい旨話してみたけれど

「まずは食事をちゃんと食べられるようになってから」

と通りませんでした。

 

 

母は自分から「甘いものを食べたい」とは言わないけれど

私の顔を見ると妄想が絡むようで

 

「美味しいものを一緒に食べよう」

「外に食べに行ってもいいんだから」

 

などと食べ物のことをよく口にするので

やっぱり一緒に食べたいんだろうな。

 

 

今回桜の時 

家族と一緒に食べることが出来なくて

私もそれが残念でした。

 

 

 

母の体調は以前の病院の先生が驚いていたほど

生命力が強く 通常の医療認識から外れているので

母の身体や生命力のことを理解していただくのと

施設の規則や先生の方針と合わせていくには

少し時間が必要なようです。

 

 

血液検査などの数値も良くなっていたそうだけど

足にむくみが出ていたし 検査結果だけでなく

母本人の様子を気をつけて見ていた方がいいね

と父 兄 妹とも話しました。

 

 

 

 

 

ともあれ このホームも

母が大好きな自然がいっぱい!

 

 

 

 

 

桜の里は高台にあるので

母が生まれ育ち離れることがなかった

八王子の街が一望できる場所がホーム内にあります。

 

 

 

 

これも本人の記憶にはまったく残ってなかったけれど

毎月のカラオケや映画鑑賞なども楽しんでいるみたい。

 

相談員さんは母のおしゃべり好きを承知して

部屋に空きが出来れば 

お元気な方が多い棟への移動も考えてくださっている

とのことです。

 

 

食事や差し入れのことも

本人や私たち家族の希望が出来るだけ叶うよう

色々と相談に乗ってくださっているので

母の様子を見ながら出来ることをしていこうと思っています。

 

 

 

 

 

老いを生きる(46) 優先順位と身体からのサイン

 

 

 

 

 

魂響書占 たまゆらしょせん 恵理子