こんにちは。

魂響書占 たまゆらしょせん 恵理子です。

 

 

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両親の老いについて 

また私が面した老いについて綴っています。

 

 

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老いを生きる 目次

 

 

 

 

父と言い合いのケンカをした翌日

先約だった高幡不動のあじさい祭りに

父と私 2人で出向いた。

 

母が入院して以来 家に閉じこもりがちな父を

私も息子も外に連れ出したかったんだよね。

 

 

 

 

 

 

 

 

実家から駅まで歩いて行ったのだけど

父はめっきり歩くのが遅くなっていた。

 

いつも歩調が速い父に

私の方が早歩きでついていっていたのに。

 

緩やかなアップダウンの道途中で

私は何度も歩く速度を遅くしたり

ふうふう言いながら歩く父を待ったりした。

 

 

 

 

 

 

 

6年前は両親と八十八のお地蔵様巡りをした。

 

 

 

 

それから恒例のように

母とは毎年あじさいを観に来た。

 

母に認知症の症状が出ているのでは?

と私が初めて気がついたのも

あじさいまつりに来た時だった。

 

 

 

 

 

去年のこの時期は母の入院と

命の宣告があったりで来られなかったけれど

 

「おととしは3人で来てたね」

 

って休憩したところで父とこの写真を見た。

 

 


 

 

 

母の認知症の症状が強くなっていた頃。

 

この時は 母がもう山道を歩けなかったから

母は休憩所で待っていて

父と2人で上の方のあじさいを見て回った。

 

 

 

 

 

 

そして今日は 

 

「上に行くのは無理そうだから待ってるよ。

 せっかく来たんだから 恵理子1人で行っておいで。」

 

と言う父を残して 1人で山道に入り

森の中のあじさいやお地蔵様を観て回った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外の涼しい風が通るベンチで待っていた父の所に戻ると

 

「あぁ ゆっくり休めた。

 自然の中にいるとやっぱり気持ちがいい。

 今日は来てよかった。」 と。

 

 

帰りの駅から家までは

 

「行きは『こんなに体力が落ちたか』とがっかりしたけど

 外に出たおかげで足が軽くなったよ。」

 

歩く速さも少し元に戻った父でした。

 

 

ケンカして父の頑固さに腹が立ったあの日

私も息子と一緒に帰ったろか!

と一瞬思ったのだけど

やっぱりこうしてあじさいを観に来てよかった。

 

 

 

この日の写真を病院の母に見せたら

まるで自分も一緒に観に行ったかのように喜んで。

 

特に気に入ったのが

濃い紫とグラデーションがキレイなこのあじさい。

 

 

 

 

 

 

「いいわぁ~(´▽`) すっごくいい色!!」って。

 

両親も私も 自然のパワーで気が晴れちゃう血筋のよう。

 

 

 

 

いつかはこのあじさいまつりを

最初から最後まで1人で巡る時もくるのだろうけれど

 

「そうそう ここでママの顔よりおっきなこのあじさいと

 写真撮ったっけ。」

 

「ここここ! ケンカした翌日

 この青いあじさいの前でパパと写真撮ったなぁ。」

 

そんな風に想いを振り返られる場所があるのは

とても嬉しい。

 

 

 

 

ここ高幡不動は私にとって

両親の老いが刻々と刻まれている場所です。

 

 

 

老いを生きる(38) 守護と受け継ぎ

 

 

 

 

 

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