21日に行われた宗像プリンセス駅伝で脛を骨折しながら這ってタスキを渡した選手を私は凄いと思います。
その根性と使命感に大きな拍手を送りたいと思います。
足の骨折というのは私も経験がありますが、激痛が走ります。いくらアドレナリンが出ていても、とても痛かったはずです。それでもチームに迷惑をかけたくないという一心でのタスキをつないだ根性を私は称賛していいものだと思います。
現場にいた審判員が、あと○○メートルと選手に声をかけながら、「ゴールさせてやりたい」と思う気持ちはわかります。目の前で目的に向かって一所懸命にもがいている姿はとても美しく、感動的です。
もし、本人の意識が混濁して自分での判断が難しい場合は外部の人間が止めに入って棄権もやむないでしょう。しかし、今回の場合は本人の意思がはっきりとしており、なんとしてもタスキをつなぐという強い意志が見られたので、続行させたのは当然だと思います。
這いながら少しづつ次のランナーにつなぐ姿に熱いものを感じなかった人はいないと思います。
次のランナーも泣きながらタスキを待っていました。その次のランナーも同じ思いだったと思います。
聞けばこの岩谷産業の陸上部は創部二年目だそうですが、10年以上存在している部にも負けない分厚い伝統がこの出来事でできたのではないでしょうか。
これを批判する人の気持ちがわかりません。
選手の安全を考えると言っていますが、本人の意識ははっきりしており、距離もそんなに長くないのです。
そして一番近くで見ていた審判員が続行可能だと判断したのです。私はこれを支持します。
骨折は激痛を伴うものです。それでもタスキを次につなごうと前へ前へと進む姿は素晴らしいことではないでしょうか。
現場の審判員が判断したことをなぜ遠くの第三者が批判するのでしょう。可能かどうかは現場が一番わかるはず。
這う姿も力強く、そしてしっかりと前を見据えていたように見えます。
この根性を見習い、できる無理はする。できない無理はしないの判断ができる人に育てるのが指導者ではないでしょうか。
この19歳の選手に大きな拍手を送り、そして今後の活躍に期待します。