沖縄県の基地反対の人と議論しました。 | 井上政典のブログ

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 歴史ナビゲーターの井上政典がお贈りする祖国日本への提言です。
 
 ご意見は賛成反対を問わずどんどん書いてください。

 ただし、社会人としての基本的なマナーは守ってくださいね。

 昨日あるFBに「敵基地攻撃能力の研究くらいいいだろう」とコメントしたところ、基地反対の意見を持つ別の人(ひとみさん)から質問をいただき、そのまま議論へと発展しました。

 

 違う意見を戦わすということはとても重要なことで、そのFBの友人は、私とは立場が違うのですが、同じ日本国の行く末を案じておられる人のところなので、主がいないけど数時間にわたってひとみさんと議論をしました。

 

 当然、歴史認識、軍事の知識など相いれません。

 

 でも、私としてはこの基地反対派の人が何を根拠に米軍や自衛隊を嫌悪しているのかが知りたくて、ずっと議論を重ねていました。

 

 私やその周辺の人は、沖縄県も日本であることに一片の疑いも疑問も持っていません。だから沖縄県を自衛隊が日米同盟を活用して米軍と守ることは至極当然と考えていますが、その方はそれが迷惑だといわれます。

 

 そして先の大戦でも日本軍が陣地を作った島が米軍の攻撃を受けて住民が戦争に巻き込まれた、だからミサイル基地や自衛隊の配備はとても迷惑だといわれるのです。

 

 多分これをお読みの方も首をひねっておられる方が大勢いらっしゃると思います。

 

 自国の領土を自国の軍隊が守らなくてどうする?と思うでしょう。私もそうですが、その人は違いました。

 

 軍の基地があれば、そこが攻撃対象となって付近の住民が戦に巻き込まれると主張されます。

 

 どうも理解ができません。

 

 先の大戦でも、沖縄県を守るために本土から大勢の日本人が沖縄防衛のために出征し、散華されました。多くの特攻隊の勇士が尊い命を捧げて多大な戦果をあげました。日本海軍の誇りというべき戦艦大和が15万人分の女性のナプキンや歯ブラシや現金をおなかに積んで片道特攻しました。

 

 片道と言っても巡航速度で航海すれば3往復できるだけの燃料をいろんな艦からかき集めて大和にいれたのです。そして何とか沖縄まではたどり着いてくれるだろうという期待がありましたが、延べ数百機に及ぶ艦載機の攻撃にさらされ、海深く沈んでいったのです。

 

 ではなぜ沖縄県が戦場になったのでしょう。

 

 米軍の反攻作戦の経緯を見ていけばすぐにわかります。

 

 トラック諸島ラバウル基地は有名ですが、そこは素通りされています。そこの守備隊は屯田兵さながら畑で終戦まで自給自足の生活をしていました。インドネシアもマレーシアも戦場になっていません。

 

 台湾も空襲には晒されましたが、地上戦になっていません。

 

 地上戦が展開されたのは、フィリッピンと沖縄県です。

 

 フィリッピンはマッカーサー将軍の強い希望でというか、ねじ込みで海軍が反対する中、地上戦が行われました。地上戦は空や海の戦いとは違って民間人を多数巻き込んでしまいます。フィリッピン人に親日と反日が存在するのはこの時の戦いの悲惨さが問題だと思っています。

 

 しかし、沖縄南西諸島、彼女は琉球弧と呼んでいました、は初めから米軍は占領するために上陸してきました。

 

 それは世界地図を見れば一目瞭然なのです。大陸から太平洋に進出しようとすると日本列島と南西諸島そして台湾が鍋のふたのように存在し、CHINAを封じ込めているのです。

 

 戦後、歴史と地理を別々に教えるのでこの位置関係がわからない人が大勢います。

 

 レーガン大統領はソ連を崩壊させ、東西冷戦を終結させた力強い大統領としてアメリカ国民にいまだに根強い人気があるそうです。このレーガン大統領が出てきた時に、リベラルなアメリカ人は大ブーイングをしていたのを明確に覚えています。

 

 カーター大統領というリベラルなとても優和な感じの理想主義者の田舎のおじさんがいちやく「WHY NOT BEST(なぜベストを尽くさないのか)」とフレーズで有名になり、あれやこれやという間に大統領になりました。でも、彼の理想では外交は無理でした。

 

 たび重なる外交上の失敗をしますが、イランアメリカ大使館人質事件で大失敗をして国民の支持を失い、一期で終わります。彼の理想と現実のギャップが国際社会に果たした悪影響は大きいのです。

 

 そしてレーガン大統領が出てきました。彼は強いアメリカを標榜し、国際社会でも強面として通すのです。

 

 そしてソ連と軍拡競争をして、見事ソ連を崩壊させます。その時に有効だった手段がソ連原潜の太平洋への進出を日米合同で防いだことです。ソ連の核ミサイルを積んだ原潜はすべて日米によって補足されていたといいます。

 

 補足されていなければ、いつどこからでもアメリカに攻撃ができるというオプションができますので、アメリカの脅威となります。しかし、それができないために他の戦力を増強しなくてはならなくなり、国力以上の軍拡をしてしまうのです。

 

 当然この時にはソ連に対する経済的締め付けと同時進行でした。

 

 あれ、ここまで読んでいただけるとこの状況、現在と酷似していると思いませんか。

 

 優柔不断で理想主義の権化のようなオバマ氏が世界中にテロの火種をまき散らし、ISが誕生し、大勢の難民が生じました。

 

 アメリカの権威は失墜し、CHINAがロシアに代わって台頭してきたのです。

 

 それでも国家主席は激しい権力闘争の末何年かに一度変わっていたのですが、今回習近平氏が永久主席、つまりCHINAの皇帝になったために、このままだとCHINAの脅威が続くという恐れが内外に出てきました。

 

 そして一帯一路政策で周辺を中華帝国の版図にいれようと画策してきたのです。

 

 もし、ヒラリークリントン政権が誕生していたら、それに拍車がかかったことでしょう。でも、賢明なアメリカ国民はトランプ氏を大統領に選びました。でも、マスコミの多くはそれがどうも気に入らないらしくトランプバッシングを続けます。日本のマスコミもそれに乗ってトランプ氏の悪口を言いふらしますので大勢の日本人がトランプ氏は人気がないというようになりました。

 

 しかし、現実はどうも違うということがだんだんわかってきました。イスラエルの大使館をエルサレムに移し、ハチの巣をつついたような騒ぎになりますが、昨日オーストラリアもエルサレムに大使館を移すようになったそうです。

 

 既存の政治家ではできなかったことをトランプ氏はやっています。

 

 そのトランプ氏が最大の功績にしたいのが中華帝国の崩壊だと私は見ています。つまりレーガン大統領がソ連を崩壊させたようにトランプ大統領もCHINAを崩壊させようとしているのです。

 

 そのために経済戦争を仕掛けていますが、日本列島と南西諸島・台湾があるためにCHINAの核ミサイルを積んだ原潜は太平洋に出られません。そうなると通常兵器の拡充への道となるのです。

 

 金食い虫の空母を保有し始めますが、専門家の意見によるとほとんど実用には適さないとのことです。しかし、30年後にはどうなっているかはわかりません。今のうちに芽を摘まないと。

 

 アメリカやロシアの兵器のコピーばかりが並びます。でも、それらの兵器を一元的に活用する指揮命令系統はまだ完成していないそうです。ならば、叩くなら今だと判断しているのではないでしょうか。

 

 アメリカは本気です。何人かの専門家に確認しました。

 

 チャイナウォッチャーの第一人者 宮崎正弘先生によると株安で50兆円もの資産が消えたそうです。いくら人民元を印刷すればいいといいながらもこれでは国際的価値は下落するのは当然です。だから元は下がっています。

 

 また、CHINA人の賃金も高騰し、わざわざカントリーリスクの高いCHINAで工場を持つ理由がなくなり、他の東南アジアの諸国へ工場が移動し始めています。しかし、そこは恒常的に電力不足なのでCHINAはAIIBを使って各地に原子力発電所を建設してあげてメンテもしてあげて、エネルギーの面から東南アジアを支配しようともくろんでいましたが、ちょっとこれも頓挫し始めているようです。

 

 CHINA崩壊の兆しは数年前に比べて明らかに顕著になってきています。

 

 でも、CHINAの原潜が太平洋に自由に出没できれば、アメリカの軍拡に付き合う必要はないのですが、台湾、南西諸島などが邪魔になってCHINAののど元に匕首を突きつけています。

 

 ですから、CHINAは沖縄県の反基地の人たちと手を結び米軍を追い出すべく嫌がらせを展開してきました。

 

 ここまではわかっていたのですが、最後の部分、反基地の人がCHINAをどう思っているのかがどうしても知りたかったのです。

 

 昨日議論をした人に議論が堂々巡りなので、あなたが理想とする未来は何ですか?と聞くと、彼女は次のように答えました;

 

 「 これから伸びゆく中国を敵にまわすようなおろかな外交をせず、東北アジアの平和に貢献できる場所に沖縄をかえたいですね。まわりの国々に翻弄されない国際的機関も招致し平和な地域をつくります。まちがっても落ち目のアメリカと道をともにいくことはない」と。

 

 さらに「より統一されていく、朝鮮半島と伸びゆく中国と和平し、アジアの一員としてよりいい道をあゆみたいものです」と書き込まれました。

 

 これが彼らの本音です。これが確認出来て昨日は時間を使った意味がありました。

 

 彼女の言うように日本がアメリカと手を組むのをやめてCHINAと手を組んだ方が良いのか、それとも今までようにアメリカと一緒がいいのかの選択ですね。

 

 私はどうしても学生時代にアメリカに憧れて英語を学びましたから、アメリカへの幻想が捨てられないのでしょうか、CHINAと手を組むというのはどうしても受け入れられません。CHINAはあれだけ大きくなりましたが、誰もあこがれようとはしません。

 

 以前ほど強大ではないですが、アメリカの軍事力は世界一だし、アジアでの存在感が無くなってきた分だけ日本が力を出せばいいだけのこと。もしこれを80年前に実現していたら先の大戦は起きていないかもしれません。

 

 アメリカと日本が戦争を始めた時に一番喜んだのがイギリスのチャーチル首相です。DVDで見ることができる映画のなかでチャーチル首相のその時代の苦悩がよく描かれています。

 

 ヒットラーの台頭を許したのは安易な平和主義をとったチェンバレン内閣だと明確に描かれています。日本人必見の映画だと思います。いい映画なのにテレビであまり勧めなかったのはこれかと思いながら見ていました。

 

 皆さんは、今までのようにアメリカと組み続けるべきか、それともCHINAと組むのかどちらを選びますか?

 

 ただし、憲法改正して自分の国は自分で護るようにすること大前提であることは言うまでもありません。