アメリカのシリア攻撃に次に来るもの | 井上政典のブログ

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 歴史ナビゲーターの井上政典がお贈りする祖国日本への提言です。
 
 ご意見は賛成反対を問わずどんどん書いてください。

 ただし、社会人としての基本的なマナーは守ってくださいね。

 アメリカがシリアの化学兵器生産工場を攻撃したというニュースが入っています。生産工場と言われる建物の攻撃前と攻撃後の写真がその攻撃のすさまじさを物語っています。

 

 近代兵器はその破壊力の凄さも目を見張りますが、その精度において一世代前のものとは全く別物です。

 

 この攻撃に肝を冷やしているのが金正恩氏だと皆が思っていることでしょう。

 

 アメリカも「いうことを聞かないと次はお前だぞ」というメッセージがありありと見えています。

 

 シリアもアサド政権をロシアが支援し、その反対勢力をアメリカが推すという代理戦争になってきました。こうなると一番困るのはシリア国民です。自分たちの思惑とは全く違う次元で攻撃が行われ、多数の民間人を含む死者が出るのです。

 

 私は戦争が嫌いです。

 

 絶対に日本が他国の戦争に巻き込まれてほしくありません。アメリカの都合で日本が攻撃されるようなことがあってはなりません。

 

 ここまでは護憲派のヘイワ主義の人と全く変わらないでしょう。でも次から違ってくるのです。

 

 だから私は一刻も早く憲法9条を改正して、自衛権の確立をし、敵基地攻撃を含む先制攻撃も可能にすべきだと思うのです。

 

 今の憲法9条があるから70年以上にわたって日本は戦争せずに済んだという時代錯誤の人がいますが、戦争って何ですか?

 

 武力によって国家の主権が脅かされることではないのですか。

 

 さすれば、暴力によって無理やり北朝鮮に連れていかれた数多くの日本人の拉致被害者や特定失踪者の人たちは、北朝鮮という国家の犯罪、つまり日本国の主権を堂々と踏みにじり、日本国民に危害を加えたことになると思わないのでしょうか。

 

 つまり、戦後の70有余年。日本は決して戦争に巻き込まれていないなど、現実から逃避しているお花畑の住人のたわごとです。

 

 北朝鮮の国家主権の発動によって、多くの日本国民がその自由や生命を奪われ、残された家族は塗炭の苦しみを味わっているのです。

 

 それでもまだ拉致被害者認定をされている人はましです。それ以外の特定失踪者はいまだに勝手にいなくなったと、ただの蒸発だとされている人も多くいるのです。

 

 特定失踪者のご家族の一人を知っています。その状況を文章で送ってもらい、前後関係や文法的なことが理解しやすくなるように添削して差し上げたの事があるのです。

 

 その特定失踪者の方のお母さんが白内障の手術後退院してその人のアパートでしばらく暮らす予定になっていたのに、お母さんが手術を終えて退院してきた時は、その娘は忽然と姿を消していたのです。

 

 そのアパートには自分の目の不自由な母親を迎える様々な準備がなされていたそうです。

 

 そしてその母親は、娘をもう一度だけでも、一目だけでも見たいと願って、自分の命を細々と長らえておられましたが、結局愛しい愛娘とは会えずに入院前の笑顔が今生の別れとなってしまったのです。

 

 また偶然、拉致されそうになった人の話も聞きました。背後から3人の男性が迫ってきていたそうですが、そこにたまたま犬の散歩をしているおじいさんが通りかかったために、今にも襲い掛かろうとしていた人たちはさっといなくなったそうです。

 

 これがお花畑の人間が70年以上のヘイワだったという日本の現実です。

 

 ただ70年間も戦争をしなかったというのは日本にとって決して珍しいことではありません。平安時代、江戸時代を考えてください。外国と戦争をしなかった時代がともに200年以上続いていたのです。

 

 日本は尚武を貴ぶ国ですが、決して好戦的な国ではありません。

 

 では、「なぜ日本はアジアの国々を侵略したのか」と左巻きの人が怒って食い下がってきそうですが、私たちの先人はアジアで戦いましたが、アジアの人たちとは戦っていません。

 

 インドネシア、ベトナム、フィリッピン、マレー半島、ビルマなどで各地で転戦しましたが、インドネシア人、ベトナム人、フィリッピン人、マレー人、ビルマ人などと戦っていないのです。

 

 私たちの先人が戦ったのは、そこを植民地としていた欧米列強と戦ったのであり、日本は負けましたが、その結果各植民地は独立し、一所懸命に独立不羈の精神で国を作って繁栄しています。

 

 もし先人たちがアジアの国々を侵略し、略奪・強姦等々の犯罪をしまくっていたら、私たちがそれらの国に行くと今でも憎悪の目で見られることでしょう。

 

 実際に行かれたことのある方ならすぐにわかると思いますが、皆さん日本人に対してとても好意的で親切です。

 

 このギャップをひだりまきの日本は悪いことをしたと主張している人たちはどう説明するのでしょうか?

 

 また日本が植民地解放にかかわった国々は戦後それなりの経済発展を遂げていますが、アフリカや中東のイギリスやフランスの植民地だったところは今でも民族間の抗争が絶えず、外国の援助がなければ国民を満足に食べさせることもできない国が数多くあります。

 

 この違いは日本は占領した地域で教育を施し、インフラを構築し、そしてそれを運営できるだけの人材を育成してきたのです。

 

 隣の恩知らずの国や白髪三千丈の嘘をつく国は除いて台湾はいまでも最大の親日国ですし、インドネシアのお札には「17・8・’05(2605)」という皇紀で書かれた独立宣言書の日付が書かれています。

 

 スリランカはサンフランシスコ講和条約締結前の会議で日本への戦時賠償権を一切放棄すると最初に宣言し、その後に各国が続いたおかげで日本は10年後の昭和31年の経済白書に「もはや戦後ではない」という有名な文言を記すことができました。

 

 いまでもアジアの国々を侵略し迷惑をかけたと思い込んでいる左巻きの人たちがいますが、ぜひ東南アジアへできれば少人数で旅行し、現地に人とふれあってみたら日本がどのような目で見られているのかがよくわかります。

 

 入国審査官から日本のパスポートを見せるとほとんどめくら判を押してくれます。私はできるだけ現地の言葉で「ありがとう」と伝えると一層笑顔になって「いい旅を」とか「いい滞在をしてください」などと言われることが毎回です。東南アジアの国々はほとんど行きましたが、一度も不快な思いをしたことがありません。

 

 いやー今日もシリアの話を書くつもりだったのに大幅にそれてしまいました。

 

 シリアは中東の国です。ヨーロッパの人々に「アジア」という場所を示せというと、ほとんどこの中東を指すんだそうです。

 

 そしてそこは旧植民地があった場所であり、現在もエネルギーの大半がそこから産出されています。

 

 だからこの地域を自分の掌中に収めたくなるのです。それは各国の国益として当然のことです。

 

 私と同年代またはそれ以上の方々は「オイルショック」という言葉をよく知っていると思います。

 

 中東で戦争があって石油の値段が10倍以上跳ね上がり、量も制限されたのです。

 

 その時から日本は原子力の平和利用を積極的に促進するようになりました。また先の大戦の轍を踏まないためです。

 

 でも、優秀な日本の技術者たちは省エネの高性能な製品を作り、優秀な経営者たちは人口増加も相まってどんどん経済規模を拡大させて行ったのです。そしていつの間にか日本はとても豊かな格差の少ない社会になっていきました。

 

 スィッチをつけると電気がつき、蛇口をひねると飲料可能なお湯が出るのです。トイレに入れば温水で洗ってくれます。その普及率は世界一です。

 

 いつしかその便利な社会に慣れてしまい、それが当たり前に思うようになっています。

 

 しかし、シリア攻撃でもし中東でもっと大きな紛争が起き、石油や天然ガスが今までのように入らなくなったら、この繁栄の社会は一夜にして真っ暗になってしまう恐れがあることを日本人は知るべきだと思っています。

 

 その際に、国内の原子力発電所が順調に稼働していれば、最低限必要な電気は確保できます。でも、左巻きの反原発派がそれを邪魔しています。

 

 もし、対岸が見えるマラッカ海峡がゲリラや武力勢力に占領され通行ができなくなったら、左巻きの護憲論者が邪魔をしてその排除を自力ですることもできません。

 

 もし、朝鮮半島で有事が起こり、多数の難民が九州に押し寄せても、左巻きの人権論者がそれを人道的に対処すべきだと無制限に受け入れ、日本国内を混乱に巻き込む恐れがあります。

 

 いろんな火種が転がっています。どの火種もちょっと大きくなれば、私たちの日常生活は吹っ飛びます。

 

 そういう状況下で「戦闘」という文言があったとかどうかでバカ騒ぎしている野党の面々はいったい国民の命を守ろうという気持ちがあるのでしょうか。

 

 「備えあれば患いなし」ということわざがありますが、今の日本に一番痛切に考えなければならない言葉ではないでしょうか。