北朝鮮のロフテッド軌道を達成したミサイルは日本の脅威ではないのか? | 井上政典のブログ

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 歴史ナビゲーターの井上政典がお贈りする祖国日本への提言です。
 
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 いつの間にかこそっと打ち上げた北朝鮮のミサイルは高度2000キロまで高く打ち上げたミサイルだったそうです。

 

 大東亜戦争時、日本の迎撃機が上がれないところを飛んできたB-29

は成層圏を飛行していました。

 

 その高さがなんと一万メートルつまり10kmです。

 

 しかし、今度の北朝鮮のミサイルは高度2000kmと言われ、完全に宇宙空間に到達した後に超絶の速度で落下してくるミサイルだという事なのです。

 

 通常の1000km位上空まで上がって落ちてくるミサイルなら日米の防空システム十分に迎撃可能でしょうが、それ以上の高さまで到達したミサイルはどうやって撃ち落とすのでしょう。

 

 さらに落下角度が垂直に近いためにもし迎撃を成し得ても、その破片が日本国民の頭上に降り注ぐということも十分に考えられます。

 

 これは私たちにとって大きな脅威ではないでしょうか。

 

 緩い軌道を飛んでくるミサイルならば、海上での迎撃も可能でしょう。その際破片は海上に落下するので落とせてよかったと言えるでしょうが、真上から降ってくるミサイルを迎撃してもいろんな破片が超高速で落下してくるということは、空からショットガンを撃っているようなもので、広範囲にわたって被害が及ぶということに他ならないのです。

 

 それも迎撃に成功した場合ですが、マッハ数十というとてつもない速度で落下してくるミサイルにぶち当てるというのは日米の技術力をもってしても並大抵のことではないと素人にでもわかります。

 

 それならばこの脅威を除去するにはどうしたらよいのでしょうか。

 

 1.話し合いで解決する?

 

 この解決策を本気で信じている人は、よっぽど無責任か、夢想家か、想像力のないバカとしか言いようがありません。

 

 これまで北朝鮮と圧力と対話でずっと話し合ってきましたが、一向にその気配はとどまることを知らないではないですか。

 

 2.もっと高性能のミサイルを開発する。

 

 これももっともなご意見ですが、脅威は現実のものとなっており、将軍様の胸先三寸で日本国民の頭上にミサイルがふってくるかもしれないところまで来ています。

 

 もし、それが核爆弾を搭載していたら?もっと被害は拡大しますね。

 

 3.アメリカやCHINAに護ってとお願いする。

 

 ここでわざとアメリカとCHINAと書きました。つまり、外国に日本を守ってとお願いするのです。ロシアを入れてもいいですよ。

 

 どうです、アメリカだったらまだいいのですが、CHINAやロシアが入ると違和感があるでしょう。

 

 よく左巻きが「アメリカ追従を止めて」とか「アメリカの言いなりになって」と非難していますが、現在の日本はこの状態です。

 

 外国の庇護の下で安全を担保する、それが現行憲法下における日本の安全保障体制なのです。

 

 これでいいとお思いですか?

 

 4.対基地攻撃力を法整備も含み強化する。

 

 ミサイルは打ちあがるまではピストルの弾でも破壊できます。超精密機器なので、ちょっとの不具合でも計算どおり飛行しません。

 

 それもまた怖いのが北朝鮮のミサイルです。

 

 防空システムは首都圏や重要部分を護るためにあらかじめ相手の弾道を予測し、迎撃の訓練などを実施します。

 

 その練度が高みに達しているから自衛隊を信頼するのです。

 

 しかし、飛んできたミサイルが予測不能であれば、つまりどこに飛んで行くのはわからない状況であれば、極めて短時間で迎撃することはほぼ無理なのではないでしょうか。

 

 野球で上級者ほどフライの落下地点に素早く回り込んでいます。それは落下地点を技術と感性で予測し、最適の場所で取ることができるようにしているからです。

 

 迎撃ミサイルもそんなものですよ。あらかじめどの方向からどれだけの速度で落下してくるというのを予測して準備しているのです。

 

 どんなに高性能を誇っても、それを使いこなす人間の練度と準備が不足していては使いこなせないものです。

 

 さらに常々からびくびくしていなければならないこと自体が嫌だと思いませんか。そんなのを平和の時代とは言えないでしょう。

 

 だから、ちょうどいい機会です。

 

 対基地攻撃能力を法律も含めて強化しましょう。

 

 法律だけでも、改正すればある程度の攻撃能力は持っています。日米安保条約が有効な現在であれば、米軍へ要請して攻撃してもらうことは米軍にとっても大義名分になるので願ったりかなったりのものでしょう。

 

 でも、そういう行動を起こす前に、議論でも始めようと主張するとある勢力の人たちから「猛反対」が起きます。

 

 政党で言えば、共産党、民進党、社民党などです。

 

 法学者からもそんな軍事行動は憲法9条違反だと雨の前の蛙のように一斉に合唱が始まるでしょう。

 

 だから、この状況を打破するために、安倍総理は9条に第3項を加えて自衛隊を明文化し、違憲状態ではなくすると言っておられます。

 

 まあ、方法論ではいろんな意見がありますが、自民党の総裁であり、内閣総理大臣がここまで踏み込んだ発言をしなければならないほど、憲法改正の道は遠いのです。

 

 起きてほしくないものは起きないという考え方で戦後安全保障問題を捉えてきました。

 

 福島第一原子力発電所の事故でも、なぜもっと早く津波対策をとっておかなかったのかと起きてから非難が起きました。

 

 起きるまではほんの一握りの人を除いてはそんな指摘はしていなかったのです。99%が地震対策はどうするばかりであり、それに東電も必死になって取り組み、見事地震ではびくともしない原子力発電所を作り上げています。

 

 事前に危機を想定し、その対策をしっかり議論する時期に来ました。

 

 2000kmも上空に飛ばせる能力を持ったミサイルがそれも移動発射機で移動できるならばこれほど脅威なものはありません。

 

 さらに私の住んでいる九州は間に韓国があるのでちょっと安心していました。

 

 在韓米軍とサードシステムが撃ち落としてくれるだろうと思っていたのですが、親北の文在寅政権ができ、その中枢にいる人たちの顔ぶれを見れば、余りにも親北なので米国に入国を拒否された人もいると聞いています。

 

 間に韓国が存在する九州でもそうなのです。海しかない東北や北海道はいったいどうやってそこに住む日本国民の命を守るのでしょう。

 

 真剣に考え、議論する時が来ています。

 

 繰り返します、超高速で真上から落下してくるミサイルをたとえ迎撃に成功してもその真下にいる人に多大な被害が出るのです。

 

 もし、その下に皆さんの愛する人がいたら?

 

 今村元復興相が「東北でよかった」と発言したとしてその部分だけを切り取られて辞任しましたが、今度の脅威ももろに東北や首都圏を向いていることになぜ早く気づき、再びこんな発言が出ないようにしなければならない時期に来ているのではないでしょうか。

 

 首都圏防衛は自衛隊も必死になって考えています。なぜならそこは膨大な人が棲んでおり、日本経済の中心でもあるからです。

 

 十重二十重に首都圏を防衛しようとミサイル防衛ラインが形成されています。

 

 しかし、東北は?

 

 どこに落ちても多大な被害が日本国民に降りかかるのです。

 

 あの発言はけっして「東北の人が被害に遭ってよかった、東京ではなくてよかった」と意味の発言ではないはずです。でも、愛する人が亡くなった悲しみを数の多寡や地域で言うのはおかしいという批判が多数寄せられました。

 

 その通りです。

 

 ならばこの北朝鮮によるミサイルの脅威が一人の日本人の被害者も出さないように、そして北朝鮮の一般国民の人も日本や米国からの攻撃で被害が出ないようにきちんと戦略的・戦術的軍事の均衡を持つべきではないでしょうか。

 

 今村元大臣の時にあの発言を非難した人ほど、今回の脅威を真剣に考えるべきだと私は思うのですが、皆さんはいかがでしょう?