自衛隊の援護広報研修に参加中! | 井上政典のブログ

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 歴史ナビゲーターの井上政典がお贈りする祖国日本への提言です。
 
 ご意見は賛成反対を問わずどんどん書いてください。

 ただし、社会人としての基本的なマナーは守ってくださいね。

 ある時は僧侶、またある時は予備自衛官、しかしてその実態は営業参謀を標榜する塩谷君に誘われて航空自衛隊主催の援護広報研修に参加しています。

 9時に春日基地に集合してマイクロバスで航空自衛隊の援護後方研修なのになぜか佐世保の海上自衛隊へ。

 援護とは、自衛官の活動を知り、退職後の再就職先をあっせんする部署で、そこの主催の研修です。

 参加者はいろんな企業の責任者の方々。

 海上自衛隊基地に行き、佐世保総監部の幕僚長の表敬挨拶を済ました後に、補給艦淡海に乗艦し、見学をさせていただきました。

 全長220メートルもあるこの船は、海上自衛隊の各艦艇に燃料や水や物資を補給する艦で、私も初めて見学する艦種です。

 インド洋の各国海軍への燃料補給をしていた船です。あの時はパキスタンの船が参加していることにより、イスラム教圏の理解を得ました。もし、日本の給油活動がなかったらパキスタンはこの作戦に参加できていなかったそうです。

 毎年5月27日の日本海海戦の記念日には博多湾の洋上で慰霊祭が行われ、護衛艦に乗船し、4時間ほど体験航海と日本海海戦で亡くなった日露両軍の戦没者を慰霊する目的の航海に参加しているため、護衛艦に乗るのは珍しくないのですが、この補給艦はなかなかの見ものでした。

 船の中に手術室や歯科の治療台を兼ね備え、病室もあります。

 さらに船の中に大きな冷蔵庫や冷凍庫も装備されていて自動でコンテナが物資を外へ送り出す仕組みになっています。

 もちろん燃料や真水も補給でき、福島第一原発へ真水を補給したのもこの艦でした。

 こういう船が災害時にとても役に立つなと思いながら、狭い階段を艦橋まで上ると、そこは海面から約30メートルの高さです。

 隣の護衛艦を見下ろせました。

 こういう大型艦は大変便利なのですが、小回りが利きません。

 災害時に自分の住んでいる街に速やかに救援に来ていただくには、日ごろからその港に入港して、乗組員がその港の生のデータを収集する必要があります。

 もし皆さんがいろんな団体に属しておられるのなら、市町村へ働きかけて自衛官の入港を促進するようにするのも一つの災害時の備えとなります。

 そして佐世保の東山海軍墓地にお参りに行きました。

 広大な敷地に海軍の英霊の方々が眠っておられます。

 塵一つなくきれいに掃き清められ、常時人の手が入っていることがわかります。

 それでも戦後思想的な反対で「海軍」という文言を入れるのを反対されていたそうですが、昨年やっと「海軍」という文言を入れることができるようになったそうです。
 
 ここには、佐世保を母港にしていた軍艦が沈んで艦と共にたくさんの人が亡くなっていますが、もちろん皆海の藻屑と消えてしまっているので骨はありません。
 
 しかし、英霊を顕彰する碑が軍艦ごとに建っているのです。

 塩谷君と一緒に位牌の祀られている社に赴き、僧籍をもつ彼が読経してくれました。

 お参りするぞと向かった瞬間から、英霊の方々が出迎えていただくような感じがありました。

 手を合わせて塩谷君のお経を聞いていると急に読経の声が大きくなってきました。
 
 あとで聞くと彼も英霊の方々を全身で感じたと語っていました。
 
 私も福岡郷友連盟の方々が主催する福岡市の陸軍墓地の英霊顕彰に参加していますが、ここ佐世保の海軍墓地は毎日誰かがいて、さらに海上自衛隊の艦艇毎に清掃を奉仕をされたりして素晴らしい公園になっています。

 こういう英霊顕彰の場所が掃き清められ、常にお参りをする人が絶えないということを知ると、なんだかとても嬉しくなります。

 先の大戦でたくさんの人が亡くなりました。
 
 そこには親兄弟をはじめとする親戚や係累の方々が日本人一人一人に必ずいるはずです。

 それを顕彰することがどうして戦争賛美につながるのでしょう。

 それをきれいに保つ活動がどうして軍国主義につながるのでしょう。

 佐世保の海軍墓地を護っている団体の方から説明をしていただきましたが、その方も英霊に感謝する純粋な心を感じました。
 
 そこに来られて清掃奉仕される方々は何かの見返りを期待したり、イデオロギーを主張したりしません。
 
 ただ、感謝の気持ちをもって清掃活動や整備活動をされています。
 
 そういう方々に私も自然に手を合わせます。

 その人たちの中に仏様、神様を見ることができるのです。
 
 日本人は世界でも一番清浄を好む民族です。

 きれいな場所にしか神様は降りてこられません。

 この海軍墓地にしても、靖国神社にしても本来清らかで静かな場所なのです。
 
 それをイデオロギーで汚す人間を軽蔑します。

 そこにごみを捨てたり、汚す行為をする人間を蔑みます。

 私たちは感謝し、英霊の方々が吹かせる風の中に身を置くことによって先人たちと一体化し、力をもらい、次の世代へつなぐという努力をしてきたのです。

 確認できた記念碑には、航空母艦飛龍、雲龍。
 巡洋戦艦金剛、榛名。重巡洋艦鳥海、羽黒、那智、足柄。
 海大型の潜水艦。特務艦などの殉職碑が所狭しと建てられ、ひとつづつ頭を下げてお参りしたのですが、すべて回り切れませんでした。

 ぜひ、佐世保に行かれることがあったら、海事博物館とこの佐世保海軍墓地へいかれることをお勧めします。

 佐世保は佐世保バーガーで有名です。防空壕を利用した居酒屋さんもあり、海軍の街としてとても興味深いところです。

 何か心に暖かい風が吹き、歴史を感じることのできる場所だと思います。

 そうそう、海軍カレーも名物でした。

 ぜひ、佐世保に行かれると長崎とは全く違う魅力を感じることができますよ。