先日本ブログで「きみがよものがたり」という詩をご紹介しました。
すばらしいという人もおられれば、こじ付けだという人もおられました。
正しい「君が代」ってなんでしょう?これを答えられる人はほとんどいないと思います。
旋律は和と洋が折衷した曲になっていますが、その詩はいつからあるのかよくわかっていません。
古今和歌集にある歌を使用しただの、酷いのになると江戸時代には酒席のざれ歌を国家にしたというまことしやかな左巻きの解説もあります。
ただ、この和歌がこの福岡にある神社の神事で古来から詠まれつづけていた事実をご存知の方は少ないでしょう。
その神社とは福岡市の北方にある志賀島に鎮座する志賀海神社(しかうみじんじゃ)です。ここのご祭神は「ワタツミ神」であり、海の神様です。
いわれは、イザナギノミコトが亡くなった奥さんのイザナミを黄泉の国に迎えに行くのですが、思いが叶わず禊をするのですが、その際に産まれた神様の一柱です。
一柱といっても、上、中、底と三つの神様が一つになっており、これは日本文化の基本中の基本である「一即多、多即一」の原則を表しているものと見ています。
ここの創建は北部九州の神社に多数見られるのですが、いつかわかりません。文字が入ってくる前には存在しており、京都や奈良の創建年のはっきりしている神社と比べても、明らかに古いといえます。よって私はよく講演で日本文化の曙がこの北部九州の地であるとお話しています。
この海の神様「ワタツミ神(綿津見神)」を祀る神社で毎年4月と11月には君が代が太古の昔から奉納されていました。もちろん旋律はありません。ただこの祭りの名前が「山誉め祭」というのです。
海の神様を祭る神社で山を誉めることの意味は、日本民族は昔から、海の豊かさは里山の豊かさにあるということを知っていたのです。山から流れ出る広葉樹林の養分が川を伝い、海に流れ出ます。そして植物性プランクトンを多数育てるのです。その植物性プランクトンを動物性プランクトンが食べ、またそれを小魚が食べ、それを次々に大型の魚が食べるという食物連鎖の仕組みを理解していたのです。
魏志倭人伝にも、北部九州に生息している木は、「椎の木、たぶの木、樫の木」と書かれており、その山を大切にすることにより、豊かな海が保たれると志賀海神社を守る安曇族は知っていました。
その祝詞は;
>>>引用開始
君が代は 千代に八千代に さざれいしの いわおとなりてこけのむすまで
あれはや あれはや わが君のみふねかや うつろうがせ身骸(みがい)に命千歳という
花こそ 咲いたる 沖の御津の潮早にはえたらむ釣尾にくわざらむ タイは沖のむれんだいほや
志賀の浜 長きをみれば 幾世経らなむ 香椎路に向いたるあの吹き上げの浜 千代に千代まで
今宵夜半につき給う 御船こそ ただ御船ありけるよ あれはや あれこそは 安曇の君の召し給う 御船になりけるよ
いるかよ いるか 汐早の 磯良が崎に 鯛釣るおきな
>>>引用終わり
こういう掛け合いが続きます。
このキーワードは「神宮皇后」です。御船というのはこちらでは神宮皇后ゆかりのものに「御」を使います。
たとえば、神宮皇后の笠が飛んで落ちた場所が「御笠(みかさ)」となり、これが近畿に入ると三笠となります。
久留米にある御井という地名は、神宮皇后がこの水で喉を潤したという伝承が残っています。
香椎は、神宮皇后と仲哀天皇様の住居があり、その仲哀天皇が崩御された場所でもあります。ここから、神宮皇后は三韓征伐にでかけ、朝鮮半島を南部を平定します。その香椎は、この志賀海神社の対岸に存在します。
細かな解説は専門家に委ねますが、ここで言いたいのは「君が代」がまぎれもなく古代より大和民族によって歌い継がれてきたものであり、この歌が天皇の個人崇拝をしている歌ではないということです。
日本は古来より「君臣一如」の国であり、天皇は専制君主ではなく、合議制つまり民主主義のお国柄でした。君が代が千代に八千代に続くというのは、この豊かで自由な日本があるのは我が国の君と民とが心を一つにして盛り上げているからだということを表しているのだと思っています。
こんなにすばらしい国家があるでしょうか?
他国を蹂躙し、侵略をする国家の象徴の国歌ではないことがよくわかります。でも、いまだに国歌を大声で歌うことを憚る人たちが存在するのは悲しいことだと思っています。
以前、妻と野球観戦に行って国歌斉唱があったのですが、妻が小声で歌っているのを聞いて安心して大きな声で国歌を歌いました。すると周りの人も声を出して歌いはじめました。すると他人同志なのに不思議な一体感が生まれます。
君が代を敵視する人の気が知れません。きちんと意味を読み解くと、どこが個人崇拝、軍国主義に繋がるのでしょう。君が代が神宮皇后につながり、三韓征伐つまり、古代朝鮮半島が日本の多大な影響下にあった歴史的事実を隠蔽したい勢力があるのでしょうか。
ぜひ、皆さん誇りを持って大きな声で国家を歌いましょう。そして国民が誇りを持って歌える世の中をしたいと思っております。