福岡は若者が熱い! 昨日は50名以上の老若男女が集まっての勉強会を実施しました。 | 井上政典のブログ

井上政典のブログ

 歴史を通じて未来を見よう。

 歴史ナビゲーターの井上政典がお贈りする祖国日本への提言です。
 
 ご意見は賛成反対を問わずどんどん書いてください。

 ただし、社会人としての基本的なマナーは守ってくださいね。

 毎月実施しているアンビシャス福岡主催(岩本代表)の勉強会が昨日行われました。

 これは、幕末を10回に分けて私がお話しする企画で昨晩は第四回目でした。約50名の下は23歳から上は67歳までの善男善女が集まっていただきました。23歳の若者に私から見れば同じ若者に『俺が23歳の時にこの話を聞きたかった』と言っているのを見ておかしく思えましたが、また彼らも真剣に聞いてくれていました。

 締めくくりに、俳優の岩城朋子さんの一人語りと相棒の吉田城世上席師範の詩吟などで話を立体的に理解してもらえるようにしました。
 
 昨日の演題は「薩摩の巨星 西郷隆盛」でした。

 「西郷隆盛は身体障碍者だったとご存知ですか?」という問いに皆さんは唖然としておられました。

 でも、西郷さんは若いときにけんかの仲裁の際に右手の筋を切って剣が握れなくなってしまいました。これは、いろんな西郷さんの本にも書いてあるのですが、『傷つけた相手のことを思いはばかって「よかよか大丈夫!」といって悠然としていた』というように書かれて終わっています。

 でも、城下士の身分で出世の糸口といえば、大きな体躯を生かした剣術ですが、天は西郷さんにその道をふさぎます。

 私は聞いている皆さんにもしあなたが仕事上で得意技を取り上げられたらどうするでしょう?と尋ねました。

 皆さん真剣に考えてくれています。これが大事なのです。

 歴史は過去のことを時系列的に覚えることではありません。特に社会人になってからそんなことをおぼえたって何の役にも立ちません。

 ところが、西郷どんが右手を怪我して剣の道を断念しなければならなかったときの心境を想像することはいろんな意味での勉強になると思います。その事実をどう西郷さんは受け止めたのでしょう?

 皆さんだったらどうお考えですか?

 西郷さんはそれから剣の道をあきらめ、学問の道に入ります。経済、数学など実践的な勉強に励み、そして郡の役人をしていた時も、どうしたら領民の暮らしを豊かにできるだろうと考え、たくさんの数の建白書を藩に提出しています。

 そのたくさんの数の建白書が島津斉彬公の目に留まり引き上げられ、薩摩藩の外交担当として手腕を発揮し始めます。

 もし、西郷どんが剣の道に進んでいたら、きっと体が大きく剣の腕が立つ下士で終わっていたかもしれません。維新の前に数々の戦で命を落としていたかもしれません。明治維新という大業をなさせるために天は西郷ドンの右手の筋を切ったのかもしれません。

 そう考えると歴史って面白くありませんか? 歴史って人生にとってためになると思いませんか?

 今、歴史力が日本人に問われています。外交問題、いじめの問題、東日本の復興の問題等日本には課題が山積みです。それらにつける特効薬はありません。

 でも、考える訓練と先例を見ているためいろんな策が見つけられます。

 日支事変の直前、度重なる共産ゲリラの挑発や日本人居留民を狙ったテロに対し、当時の日本政府はできるだけ穏便にことを収めようとします。でも、たくさんの同胞がむごたらしい殺され方をするので、「暴支膺懲(暴れる支那を懲らしめよ)」という国民の怒りが沸点に達し、戦争になるのです。

 日本が今しなければならないことは、穏便に事を丸く収めることではありません。国際社会にきちんと我国の正当性を訴えていくことだと思います。

 尖閣諸島の魚釣島に上陸した十勇士の行動は、いろんなしがらみや積み上げてきた海保との信頼関係を踏みにじることとなりました。ちゃんねるさくらの水島社長も忸怩たる想いがあったと聞いています。

 でも、日本人も真剣にこの島が我国のものだとアピールして、世界に向けてどれだけ大きな効果になったでしょう。その影響力は果てしないものがあります。国民のほとんどが「よくやった!」と思っているために、彼らは不問にふされました。

 きっとCHINA政府からは今日本が尖閣において過激な行動をすれば、CHINA国内が混乱するからやめて欲しいと申し入れがあっていると思います。いままでも、中曽根首相が靖国神社訪問をCHINAの国内事情を勘案したために、それから小泉首相まで行けなくなりました。相手のことを思いはばかって日本が大きく後退したのです。

 今度はCHINAはCHINAの国内で処理してもらいましょう。日本は日本の事情で強硬に押してもいいのではないでしょうか?それが今の時期だと思います。CHINA国内が混乱して困るのは両国ですが、被害は日本のほうが少ないと思います。

 海上警備法の改正などすぐにすべきです。ここへ来て藤村官房長官が二の足を踏んでいます。すぐに整備して現場の海上保安官の方々が円滑に日本の了解を守り、日本の漁民が日本の領海内で安全に漁ができるようにするべきです。

 島だけを注目していますが、その周りの漁業資源をCHINAの漁船に取られているのが現状ですよ。

 政治家は歴史に学ぶべきです。もっと上っ面の年号や事件を覚える歴史から脱却して本当の先人達の労苦や悩みや涙の足跡を学ぶ時ではないでしょうか?


 ちなみにご要望があれば、いつでも講演をさせていただきます。ご予算はそちらに合わせます。開いている限りどこでもいつでも力いっぱい熱い講演をさせていただきますので、よろしくお願いします。