第二回博多和の会を楽しみました。 | 井上政典のブログ

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 5月5日に元九州経済産業局長、現観光庁観光地域振興部長の瀧本さんの肝いりで始めた「和の会」の第二回目が開催されました。

 総勢30人ほどの会でしたが、今回は東京から、長唄の吉住小十郎先生に率いられた長唄をお稽古する人たちや、地元では狂言師野村万禄先生をはじめ、詩吟の吉田城世上席師範、高取焼き味楽窯第15代の亀井様夫妻、筑前琵琶の寺田蝶美さん、俳優の岩城朋子さんなどのプロに加えて、小唄・長唄を愛好されている方々が博多の老舗料亭「老松」に集って、和の文化を楽しみながらうまい料理とお酒を楽しむ会でした。

 瀧本さんらの長唄から始まりましたが、お世辞にも上手といえるものではありません。でも、その後に狂言師の野村万禄先生の一声で場を圧倒されていました。やはり本物の芸は力があります。これで一気に気が引き締まりました。

 乾杯の後に自己紹介、そして俳優の岩城さんが私が書き下ろした台本で一人語りそして吉田上席師範が詩吟で締めてくれました。福岡の勤皇の志士平野次郎國臣が西郷隆盛に頼まれて月照上人を薩摩に連れて行き、そこで入水事件に合い、その後薩摩に入国を拒否されながら詠った「我が胸の燃ゆる思いに比ぶれば 煙は薄し桜島山」でしめるという私と相棒の吉田先生の十八番でしたが、今回は岩城さんに語ってもらいました。

 するとさすがプロ、情景たっぷりに語るしぐさに一同聞きほれ、感想ではその場面が目に浮かぶようであったと口々に言われました。

 そして本来なら一緒に入る予定の寺田さんはどんたくの関係で練習ができず、筑前琵琶で「壇ノ浦」を一くさりやっていただきました。これにもその迫力と美声に賞賛の声が上がっていました。

  長唄と小唄の披露もあり和やかな雰囲気で過ごしていきましたが、クライマックスは、長唄のお師匠さんの吉住先生が、もちネタを披露していただき、これが長唄の魅力なのかと聞きほれた後、「名槍日本号」という詩吟を吉田先生が披露しその合間に入る黒田武士をみんなで合唱しました。

 フィナーレを飾るは博多券番で芸者さんたちに三味線を教えておられる春日とよ年奈さんと筑前琵琶の寺田蝶美さんによる博多のどんたく囃子を老松の仲居さんの太鼓も加わり輪になって踊りました。

 本当に和の文化を堪能した会でした。学生時代にはみんなで輪になって踊ったり歌ったりしていましたが、そういえばこのごろはカラオケ文化の浸透でしなくなったなと思いながらの4時間でした。女性は和服で男性も半分が和服で参加されていました。

 こういう大人の遊び心満載の宴席もなかなかいいもんだと思った一日でした。