石原都知事の戦略的思考が凄い! | 井上政典のブログ

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 石原都知事が投じた一石が大きな波紋を広げています。

 保守に喜びを、左巻きに動揺をそして領土問題に無関心だった人々に興味を持つようになったのです。そんな中、昨日放送されたテレビ朝日の報道ステーションは作り手の意図が明確に現れた番組でした。

 全体を通して、石原都知事を支持するかのように番組は進んでいきますが、これは都知事に嫌われたくないという思惑なのでしょうか、好意的に描いているように思えます。ところが、番組の編成は左巻き全開なのです。

 まずは、仙台でロケをし、子供たちにインタビューして『パンダが来なかったら寂しいね』という声を最初に持ってきます。これは日中友好が大切だという印象を与えます。どうしてこれが巻頭を飾るのか理解できません。そして、ゲストがあの左巻芸能人の代表とも言える加藤登紀子です。彼女は明らかに石原都知事のしていることに賛成をしていないのですが、その場の雰囲気で都知事への強烈な批判はしない方が良いと思ったのか、オブラートに包んだような言い訳をしていました。

 しかし、全体的には都知事の勇敢な発言を支持しているようにも見えます。

 その中でこれはっと思ったエピソードを紹介します。ここから石原都知事の凄さがわかります。

 それは都知事がいかに自分の発言を報道陣にアピールをしようと作戦を練っていたかということです。新党の問題で白紙に戻すとか、またやり直すとかの発言を織り交ぜながら、報道陣が新党に関する発言をしそうだと思わせながら、興味を持たせながらへリテージ財団でするスピーチに記者をたくみに誘導して行った裏側が報じられていました。

 政治家が色んなところで発言しますが、そこにどれだけの記者が同行しているかが大きな問題です。さらに、国際的にアピールをするならば日本国内でいくら行っても外国の記者は一切取り上げてくれません。日本の記者は「石原新党」というえさで釣りアメリカまで同行させ、アメリカという国際舞台で発言したところが石原慎太郎の面目躍如といったところです。

 今は放送局や新聞社も不況のためいちいち政治家が外遊の際に記者をつけません。だから普通で石原さんがアメリカに行ってもマスコミはこんなに大勢同行しないのです。ところが政局の真っ只中にいる石原さんの動向がマスコミの興味を引かないわけはありません。

 さらに、国際舞台で発言しないと日本でのローカルなニュースは世界もまったく取り上げてくれません。それを先人たちが100年前に桜という日本的な贈り物をしたというこの遺産を石原さんはうまく活用しているのです。アメリカメディアもどちらかというと親日的なスタンスをもつメディアが集まっていたと思います。

 さすがの石原都知事も発表前はいつもにないくらいの緊張感に包まれていたと同行した記者が報じていましたが、自分の投じる一石が日中関係にどれだけ大きな波紋を広げるかという武者震いだったのではないでしょうか。

 これほどまでに高等な戦略的観念で行動する政治家を近頃見ていなかったので、嬉しい驚きがありました。

 CHINAが騒げば騒ぐほど、尖閣諸島付近の行動が世界の注目を浴びるため、今までのような傍若無人な活動がしにくくなります。もし、そこで武力的な衝突が起こっても石原都知事の発言により日本の領海を日本が守って何が悪いというきちんとした世論が全米でも巻き起こるでしょう。なおさら、CHINAはあの付近での挑発的な行動が取りにくくなってきます。

 あとは、これを政府が腰砕けになることなくきちんと対処していけば、国際社会における尖閣諸島の位置づけは日本にとって有利になるでしょう。CHINAからの息のかかった売国奴的な政治家が暗躍しないように注意深く見守る必要があります。なんと言っても現在の政権与党は民主党ですから。