昨日も初日を大幅に上回るお客様に来ていただき、大盛況のうちに幕を閉じました。
日本語を理解しないお客様も10ほど見えていて、ふとみると背が大きい人は一番奥の席に座っていただいていました。
お寺の本堂で公演するお芝居なので、みんなに見えやすいように、前の方は座布団に座っていただいています。そして周りにお年寄りなど二時間の正座に耐えられない人が座り、その後ろに立ち見のようにしてご覧いただいています。初日の人の多さにびっくりして、昨日は演出を変え、花道をつぶし席を増設したほどです。
そして冬が戻ってきたような寒さの中、本堂を開けっ放しにして公演するものですから、とても寒いのですが、お客様は誰も文句を言いません。
というのも、演ずる役者たちが薄着ではだしなのです。でも、彼らが一所懸命に演ずる姿に皆さん感激していただいています。
これも、博多よかたいのもう一人の世話人 宮本さんと座長の見高さん、副座長の国米さんと一緒に宗像大社の沖ノ島へ向かう高速艇の中で話したことが発端となっています。
先日弁才天のお話を書きましたが、よく考えればこの宗像大社の辺津宮の市来島姫神さまは、神仏習合で弁才天様として有名な神様でした。
おお、ここでも縁が繋がっているのかと鳥肌が立ちました。
この劇をするにあたり承天寺さまには多大な貢献をしていただいております。さらに稽古場を提供くださった秀功社印刷の間会長、そして照明音響で協力いただいています、株式会社スタッフ谷村社長、さらにプレジデントホテルの友杉さん、めんたいこのふくやさん、松田都市開発株式会社さま、そして日本一の家具産地 大川 関家具の関社長様や、チケットの販売協力をしていただいた方々、名前は出すなでも金は出すという方々もいらっしゃいます。
思った以上に経費がかさみ、キャストへのギャラをどれだけ払えるかはまだわかりません。とうぜん、私と宮本さんはノーギャラです。
でも、一緒に作り上げていく喜びと、お客様に喜んでいただくことの嬉しさはなんともいえない絆を感じさせます。
演者と観客と承天寺という場所が一体となった空間を体験できることの凄さはこの場所にいて同じ寒さを感じなければ絶対に味わえません。コタツに入ってぬくぬくとしてテレビを見ていたら絶対に味わえないものなのです。
こういうのを博多では「のぼせもん」といいます。
私たちもお客さんも一緒になってのぼせもんになっているから一つの絆で繋がっていると思います。この絆という字の語源は、二本の糸を寄り合わせるところから来ています。だから糸と半という字になっているのです。
どちらがかけてもこの絆は作れません。それは毎日変わります。
それが楽しくて仕方ありません。
でも、今日が最終日、私のポケットには新しいハンカチを入れています。