日本人講座 第三回 箸の使い方 その3完結 | 井上政典のブログ

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 歴史ナビゲーターの井上政典がお贈りする祖国日本への提言です。
 
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 ただし、社会人としての基本的なマナーは守ってくださいね。

 今日は、箸の使い方の完結編です。

 この作法というものは、相手を不愉快にさせないための最低限の礼儀のことです。しかし、その礼儀を守るために本来の自分の良さを消してしまっては何もなりません。ちょうど日本が日本国憲法を守るために国益がどんどん犯されているのと同じことになるでしょう。

 私たちは法を守るために存在するのでありません。法が私たちを守るために存在するのです。それを履き違えている人が大勢いすぎます。まあ、その中には、民主党や社民党や共産党には、意図的にしている人もたくさんおられますが・・・。

 今書いている箸の使い方もすべてを守らなければならないということはないと思います。楽しく食事ができればそれでいいのです。ただ、自分のレベルが上がれば上がるほどいろんな場所に行く機会が増えます。その時に恥をかかないように日ごろから修練しておくのも日本人として当たり前のことだと思っております。

箸使いのべからず集その2
 ⑩もぎ箸
  箸についたご飯粒などを口でもぎ取ること。 しまった!これはよくやっています。反省!

 ⑪涙箸
  汁をたらしながら食べること。 これは想像がつきません。どんな食べ方をしたらこうなるのでしょう。名前だけだと泣きながら食べてはいけないように思えますね。

 ⑫二人箸
  二人で一つのものを挟みとること。仲よさそうにも思えますが、一度おかないとだめなんですね。

 ⑬箸渡し
  箸で挟んだものをそのまま箸で受け取ること。これです、火葬場で骨を骨壷に入れるときにする作業です。ご存知の方もいらっしゃるでしょう。こういう所作を自分が招いた宴会でされたらどう思いますか?きっといやな気持ちになるでしょう。

 ⑭寄せ箸
  遠くにある食器を箸先で近くに引き寄せること。これは、よく見かけます。一度箸置きに置いてから器を自分の元へ寄せましょう。

 ⑮渡し箸
  食事の途中、箸を休める時、食器の上に渡しておくこと。これもよく見ます。最近は居酒屋さんにいっても箸置きがないところが多くなりました。できれば箸袋で箸置きを作って箸をそこに並べるときれいです。

 ⑯叩き箸
  茶碗など食器を叩くこと。宴会などで昔は見かけましたが、今はあまりないかな・・・。

 ⑰受け箸
  箸をもったまま、お代わりを受けること。箸を箸置きに一度置いてから受け取りましょう。

 ⑱振り箸
  食事中、箸を振り回しておしゃべりに夢中になったりすること。私はおしゃべりですが、さすがにこれはしませんね。

 お箸の機能として、①はさむ、②つまむ、③ほぐす、④さく、⑤きる、⑥まぜる、⑦ちぎる、⑧口に運ぶ、の8つです。

 これ以外に箸を使うことは作法としてありえません。気をつけましょう。

 時々これを読み返して、反省する程度でいい方もおられれば、始めからきちんとやり直さねばならない方もいらっしゃるでしょう。

 するかしないかは自分次第ですが、こういう文化を受け継ぎ、次の世代に送り渡す責任があることもぜひ覚えていただきたいと思います。

 昔の女優さんが映画の中でお箸でご飯を食べる姿は、優雅で美しいものがありました。今の若手の女優さんで美しい食事風景を見せることのできる人はぱっと思い浮かびません。

 汚い食べ方の人はすぐに何人も浮かびますが・・・。

 どんなに顔が美しくても、食事の仕方が下品だと興が一辺に冷めてしまうのは、私がおじさんになったからでしょうか?