雑系天皇でいいのか? | 井上政典のブログ

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 歴史ナビゲーターの井上政典がお贈りする祖国日本への提言です。
 
 ご意見は賛成反対を問わずどんどん書いてください。

 ただし、社会人としての基本的なマナーは守ってくださいね。

 女性宮家のことを先日書きましたが、もっと広めたいためにもう一度書きます。


 男系天皇を代々の天皇に戴いているわが国日本は、万世一系の皇統を持つ国として、世界で一番権威のある国として尊敬を集めています。


 ところが、この事実を一番知らないのは日本国民ではないでしょうか。


 ローマカトリックの法皇は、世襲ではなくコンクラーベという会議で選出される法皇です。その個人個人の見識が問われますが、一代限りです。


 日本ほど、長く続いた王朝ありません。これは平安時代あたりから権威と権力を分化を推し進めてきた結果です。権威と権力を同時にもつとどうしても、専制がすすみ、私事が優先されがちです。権力者が私事を優先させると、必ず世の中のどこかにひずみが生じうまくいかなくなるものです。


 貞観の統治として見事な政治を行った玄宗皇帝も晩年、楊貴妃の妖しい魅力に惑わされ、国事をおろそかにして唐帝國を滅亡へと追いやります。


 奈良時代、藤原氏が勃興してきますが、天皇の権威と権力の分化が徐々に進行し、権力は取り合いになりますが、権威は皇室にしかもてないものになり始め、平安時代にそれが完全に分化していきました。


 鎌倉時代になると武家政治の時代になりますが、皇室はそれらの権威の根源となって現代まで続いているのです。


 どうして、天皇陛下に権威があるのでしょう。


 それば、ずばり「血」です。皇統と呼ばれるこの高貴な血筋が何百年何千年もたって価値を増したのです。それは、現代の科学で男系で継承すると染色体がずっと壊れずに継承していくことが判明しています。古代の日本人はそれを知っていたのです。


 この「男系天皇」に対抗する言葉として左翼が持ち出してきたのが、「女系天皇」です。私も以前は知らずに女系天皇と使っていましたが、先日の竹田研究会で竹田先生が女性天皇の子供を天皇に即位させることを女系というのはおかしい、なぜならばその女性天皇の前は、男性天皇であったので、「女」「男」「男」となるわけですから、これは、「雑系天皇」となるのですといわれたことにより、目からうろこ状態になりました。


 女系天皇反対というと、女性の敵のように思われがちです。ところが雑系天皇というと、皇室のありがたさが激減させるようになりませんか?


 日本の価値ある世界に誇れる皇室を転覆させようとする勢力は、「女系天皇」という耳障りのよい言葉で国民をたぶらかし、そしていわゆる女系天皇が誕生した段階で、これはただ単なる「雑系天皇」だと触れ回り、皇室の権威を地に落とそうとしているのです。


 女性宮家の創設の必要性はありません。


 旧宮家を復活こそ必要なのです。日本の天皇陛下は、男系だからこそ万世一系なのです。それは、現在の価値観で議論することのできない伝統というものです。血の混じらない高貴な血筋を皇統と呼ぶのであり、混ざり合ったものは私たちと同じでもう価値がないものになるからです。


 私たち日本人はすべての生活規範を皇室に仰いでいます。


 年末に大掃除するのも、宮中では365日清潔にしているのですが、せめて一般庶民の家では清潔にして正月を迎えるためにするものです。正月だからといって何もめでたいものではありません。でもめでたいものだといろんなことをする行為と心情に価値があることです。


 それは、少しでも宮中に近づくことを主眼置いており、宮中では贅沢なものはありませんが、塵ひとつない清潔な空間を常時保っているのです。


 これらは日本人が古来から持つ宗教観にも通じており、それが日本の伝統として生食ができる料理文化を生み出しているのです。


 この日本文化の根幹を成す皇室の伝統を崩すということは、日本の伝統文化を壊すことに通じることに気付かねばなりません。