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野ざらし1人旅~漂泊への憧憬~

西行の漂泊の旅に憧れ、主に青春18きっぷを使い、いろいろな景色を巡って1人歩き続ける旅の記録

日野の山中には大岩があるだけですが、下鴨神社には復元された方丈庵があります。

 

早速バスに乗って下鴨神社に向かいます。疲れ果てた足でバスで移動できるありがたみを感じながら。

 

方丈庵は、『方丈記』の中に詳細な説明があり、それに基づくとこの写真のようになるそうです。

 

現在河合神社から移設中とのことで、神社から少し離れたところにあるので遠巻きに撮ってみました。

 

広さは3m四方の小屋で、隠者の庵のイメージに合った佇まいを成しています。

 

鴨長明の『方丈記』は無常観を全面に出しています。大邸宅を建てたところで大地震や大火災に遭えば瞬時になくなります。

 

そうした考えから最低限の広さ、機能にした方丈庵は生まれました。今でいうミニマリストの思想に近いかもしれません。

 

日本の中世に広がった無常観を家屋で表したものとして、方丈庵は興味深いものだといえます。

 

さて方丈庵を後にして、近くにある花の御所跡を見に行きましたが、見つけることができませんでした。

 

GoogleマップやWebサイトをチェックしましたが、それらしい場所は示されるものの、実際にはマンションが建っています。

 

せっかく来たので見つけ出そうと思いましたが、夏の暑さと足の疲れの前には勝てず、今回は断念し、京都駅に戻るとしました。

 

その代わり途中、吉田神社に寄りました。ここは『徒然草』の著者吉田兼好縁の神社と言われています。

京都駅に着いたのは11時頃。あとはひたすら在来線で乗り継いで東京に帰るだけです。

 

体力的にはしんどかったですが、終わってみれば、非日常の世界を体験して、楽しかった思いが勝っていました。

 

 

 

 

 

 

 

夜明けを4時半とするとまだ3時間近く時間がありました。何もしない3時間というのは意外と長いです。

 

どこか名所を見て回ろうと思ってもめぼしい史跡もなく、ただぶらぶらするしかありません。

 

どこかで休憩しようにも山地に近い住宅街。ベンチがあるわけではありません。

 

やっと見つけた公園もベンチに座ってじっとしていると、耳の周りをやぶ蚊の飛ぶ音がして煩わしいだけです。

 

仕方なくまたぶらぶら歩くのですが、王子が岳で8㎞歩いたのが響いて足が動かなくなってきました。

 

そのうちもうどうしようもなくなって、道路の真ん中にへたり込んでしまいました。そのままでいたら寝落ちしそうです。

 

それでも少し休んでは立って、また当てもなく歩いたりして、眠気と疲労と戦いながら夜明けを待ちました。

 

予想外だったのは、空が白んできても山道は暗いままだったことです(木々で光が遮断されているので当たり前ですが)。

 

なので5時近くになっても暗くて山道に入ることができず、足止めを食らいました。

 

5時半近くになっても山道はまだ暗かったですが、7時には京都駅に着きたかったので、足を踏み入れました。

方丈庵跡地は数百mほど行ったところにあります。道は細く、崖に沿った道もあり、やはり夜に歩くのは危険です。

 

方丈庵があったところには、白い標識があります。現在は大きな岩が剥き出しになっています。

疲れていたので、写真を撮った後すぐ戻ろうと思いましたが、本当にこれだけなのかと思いました。

 

大岩の左側に傾斜のきつい坂道があるので、動かない足を鞭うつようにして登りました。

 

すると、大岩の背後に当たるところにやはり史跡が立てられておりました。

「長明方丈石」と書かれています。隣にあるのは成り立ちに関する説明だと思います(暗くてよく見えませんでした)。

目的は達成できたので、足早に六地蔵駅に戻ることにします。この3㎞がこの旅で1番きつい移動でした。

 

六地蔵駅に到着したのは6時半頃。6:38発の奈良線京都行に乗り6:52に京都駅に着きました。

 

 

 

 

 

 

 

 

備後落合駅を後にして新見駅に戻り、岡山まで出て一路京都を目指します。

 

途中山陽本線の三石駅で1時間ほど待ち時間がありましたが、この岡山-姫路間も人気の少ない閑散としたところです。

 

電車を乗り継いで京都に入り、奈良線に乗り換えて伏見稲荷大社に立ち寄り、終電まで時間を潰します。

 

伏見稲荷大社は2017年12月訪問以来2度目。前回も夜に訪問。ちなみに夜遅くであっても入ることができます。

その後六地蔵駅まで進み、0時過ぎに到着しました。目的地は方丈庵の跡があるという日野の山地です。

 

Googleマップでみると、道が示されてないところにあり、隠者の庵といった感があります。

 

翌日は京都に出て、下鴨神社で復元された方丈庵を見て、なるべく早めに帰京しようと考えていました。

 

方丈庵跡は六地蔵駅から約3㎞ほど、徒歩45分程度です。夜のうちに移動し、朝一で見て始発(5:31)で京都に行くとしました。

 

駅前は開けていたので、最初は3㎞くらいのところに寂れた庵があるものなのかと思いました。

 

しかし住宅街を超えて奥まった坂道を進んでいくと、たしかに周囲は寂れた宅地が増え、山に続く道のようになってきました。

 

そして舗装された道が途絶えると、山林に入る入口のようなところに辿り着きました。この先に方丈庵があるはずです。

 

ちなみに方丈庵跡までの道は所々に道標があるので、それに沿って行けば迷わず着けるようになっていました。

 

到着したのはたしか2時前くらい。ここでまた日の出を待つことにしました。

 

夜の山道に入るのは、王子が岳の登山道で穴場に落ちたように大けが、大事故につながるので自制しました。

 

このため、近くにある法界寺に行って時間潰しをしました(暗くてあまりよくわかりませんが、寺門前です)。