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野ざらし1人旅~漂泊への憧憬~

西行の漂泊の旅に憧れ、主に青春18きっぷを使い、いろいろな景色を巡って1人歩き続ける旅の記録

夜明けを4時半とするとまだ3時間近く時間がありました。何もしない3時間というのは意外と長いです。

 

どこか名所を見て回ろうと思ってもめぼしい史跡もなく、ただぶらぶらするしかありません。

 

どこかで休憩しようにも山地に近い住宅街。ベンチがあるわけではありません。

 

やっと見つけた公園もベンチに座ってじっとしていると、耳の周りをやぶ蚊の飛ぶ音がして煩わしいだけです。

 

仕方なくまたぶらぶら歩くのですが、王子が岳で8㎞歩いたのが響いて足が動かなくなってきました。

 

そのうちもうどうしようもなくなって、道路の真ん中にへたり込んでしまいました。そのままでいたら寝落ちしそうです。

 

それでも少し休んでは立って、また当てもなく歩いたりして、眠気と疲労と戦いながら夜明けを待ちました。

 

予想外だったのは、空が白んできても山道は暗いままだったことです(木々で光が遮断されているので当たり前ですが)。

 

なので5時近くになっても暗くて山道に入ることができず、足止めを食らいました。

 

5時半近くになっても山道はまだ暗かったですが、7時には京都駅に着きたかったので、足を踏み入れました。

方丈庵跡地は数百mほど行ったところにあります。道は細く、崖に沿った道もあり、やはり夜に歩くのは危険です。

 

方丈庵があったところには、白い標識があります。現在は大きな岩が剥き出しになっています。

疲れていたので、写真を撮った後すぐ戻ろうと思いましたが、本当にこれだけなのかと思いました。

 

大岩の左側に傾斜のきつい坂道があるので、動かない足を鞭うつようにして登りました。

 

すると、大岩の背後に当たるところにやはり史跡が立てられておりました。

「長明方丈石」と書かれています。隣にあるのは成り立ちに関する説明だと思います(暗くてよく見えませんでした)。

目的は達成できたので、足早に六地蔵駅に戻ることにします。この3㎞がこの旅で1番きつい移動でした。

 

六地蔵駅に到着したのは6時半頃。6:38発の奈良線京都行に乗り6:52に京都駅に着きました。

 

 

 

 

 

 

 

 

備後落合駅を後にして新見駅に戻り、岡山まで出て一路京都を目指します。

 

途中山陽本線の三石駅で1時間ほど待ち時間がありましたが、この岡山-姫路間も人気の少ない閑散としたところです。

 

電車を乗り継いで京都に入り、奈良線に乗り換えて伏見稲荷大社に立ち寄り、終電まで時間を潰します。

 

伏見稲荷大社は2017年12月訪問以来2度目。前回も夜に訪問。ちなみに夜遅くであっても入ることができます。

その後六地蔵駅まで進み、0時過ぎに到着しました。目的地は方丈庵の跡があるという日野の山地です。

 

Googleマップでみると、道が示されてないところにあり、隠者の庵といった感があります。

 

翌日は京都に出て、下鴨神社で復元された方丈庵を見て、なるべく早めに帰京しようと考えていました。

 

方丈庵跡は六地蔵駅から約3㎞ほど、徒歩45分程度です。夜のうちに移動し、朝一で見て始発(5:31)で京都に行くとしました。

 

駅前は開けていたので、最初は3㎞くらいのところに寂れた庵があるものなのかと思いました。

 

しかし住宅街を超えて奥まった坂道を進んでいくと、たしかに周囲は寂れた宅地が増え、山に続く道のようになってきました。

 

そして舗装された道が途絶えると、山林に入る入口のようなところに辿り着きました。この先に方丈庵があるはずです。

 

ちなみに方丈庵跡までの道は所々に道標があるので、それに沿って行けば迷わず着けるようになっていました。

 

到着したのはたしか2時前くらい。ここでまた日の出を待つことにしました。

 

夜の山道に入るのは、王子が岳の登山道で穴場に落ちたように大けが、大事故につながるので自制しました。

 

このため、近くにある法界寺に行って時間潰しをしました(暗くてあまりよくわかりませんが、寺門前です)。

 

 

 

 

 

 

 

 

バスで児島駅に向かい、普通列車で岡山駅に戻りました。ここからはまたローカル線移動旅です。

 

終電で奈良線の六地蔵駅に着けばよく、かなりの寄り道ができますので、秘境駅として有名な備後落合駅行きました。

 

備後落合駅は中国山地にある広島県内の駅で、利用者減のため、最近JR西日本が再構築協議会の設置を申請しています。

 

かつては陰陽連絡線の要の駅でしたが、今では1日10本程度の閑散とした無人駅になっています。

 

地方は自家用車へのシフトや人口減によって鉄道需要が大幅減となっており、存続が危ぶまれています。

 

鉄道系のYouTubeを見て、地方ローカル線の現状を知り、興味を持ったところでした。

 

岡山からはまず桃太郎線の愛称で知られる吉備線で総社駅に進みます。この路線も以前LRT化が協議されたことがあります。

 

総社駅からは伯備線へ乗り換え、高梁川に沿って新見駅まで進みます。中国山地に入ると景色ものどかになっていきます。

新見駅から芸備線の直通列車に乗り換え。終点の備後落合駅に向かいます。1両編成の気動車です。

 

芸備線は備中神代から広島駅を結ぶ路線で、13:02の新見発の列車に乗れば18時半ごろに広島駅に着きます。

 

乗客がゼロ人の時もあるそうですが、18きっぷシーズンは座席が埋まる程度いて、皆備後落合駅を訪問します。

 

山間部を走っていて、時には時速25㎞で走行するのですが、これは運転士による安全確認作業を兼ねているからだそうです。

備後落合駅はには1時間半ほどで着きます。ゆっくりと進んでいくうちに、視界が開け、備後落合駅が見えてきました。

かつては100人余りの人が働いていたという当時の面影はもうありません。

ボランティアで駅の案内をしている元鉄道員の駅守さんが今日もいて、乗客を出迎えていました。

ここで多くの人は木次線に乗り換え、島根県宍道駅に向かいますが、私は折り返して新見駅に戻ります。

 

本数が少ないので、折り返し新見行きに乗って帰らないと、次は夕方になってしまいます。このため滞在時間はわずか8分。

 

もっとじっくり見たかったですが、地方ローカル線の現状を目の当たりにでき、貴重な時間だったと思います。