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野ざらし1人旅~漂泊への憧憬~

西行の漂泊の旅に憧れ、主に青春18きっぷを使い、いろいろな景色を巡って1人歩き続ける旅の記録

バスで児島駅に向かい、普通列車で岡山駅に戻りました。ここからはまたローカル線移動旅です。

 

終電で奈良線の六地蔵駅に着けばよく、かなりの寄り道ができますので、秘境駅として有名な備後落合駅行きました。

 

備後落合駅は中国山地にある広島県内の駅で、利用者減のため、最近JR西日本が再構築協議会の設置を申請しています。

 

かつては陰陽連絡線の要の駅でしたが、今では1日10本程度の閑散とした無人駅になっています。

 

地方は自家用車へのシフトや人口減によって鉄道需要が大幅減となっており、存続が危ぶまれています。

 

鉄道系のYouTubeを見て、地方ローカル線の現状を知り、興味を持ったところでした。

 

岡山からはまず桃太郎線の愛称で知られる吉備線で総社駅に進みます。この路線も以前LRT化が協議されたことがあります。

 

総社駅からは伯備線へ乗り換え、高梁川に沿って新見駅まで進みます。中国山地に入ると景色ものどかになっていきます。

新見駅から芸備線の直通列車に乗り換え。終点の備後落合駅に向かいます。1両編成の気動車です。

 

芸備線は備中神代から広島駅を結ぶ路線で、13:02の新見発の列車に乗れば18時半ごろに広島駅に着きます。

 

乗客がゼロ人の時もあるそうですが、18きっぷシーズンは座席が埋まる程度いて、皆備後落合駅を訪問します。

 

山間部を走っていて、時には時速25㎞で走行するのですが、これは運転士による安全確認作業を兼ねているからだそうです。

備後落合駅はには1時間半ほどで着きます。ゆっくりと進んでいくうちに、視界が開け、備後落合駅が見えてきました。

かつては100人余りの人が働いていたという当時の面影はもうありません。

ボランティアで駅の案内をしている元鉄道員の駅守さんが今日もいて、乗客を出迎えていました。

ここで多くの人は木次線に乗り換え、島根県宍道駅に向かいますが、私は折り返して新見駅に戻ります。

 

本数が少ないので、折り返し新見行きに乗って帰らないと、次は夕方になってしまいます。このため滞在時間はわずか8分。

 

もっとじっくり見たかったですが、地方ローカル線の現状を目の当たりにでき、貴重な時間だったと思います。

 

 

 

 

 

 

 

少しずつ辺りが明るくなってきました。雨はいくぶん小降りになってきましたが、上空は分厚い雲が広がっています。

 

おそらく朝焼けは見られないだろうと思いました。それでも登るのか、昨年と同じ状況に置かれました。

 

雨具と言えば折り畳み傘1本。登山道は整備されているとはいえ、雨中の登山はハードなものです。

 

バスは8時すぎまで来ないので、また2時間かけて帰る選択肢もありました。

 

ただやはりここまで来たのだからという思いが勝ち、登ることにしました。

 

まだ雨が降っていましたので、折り畳み傘を差しながら登りました。これも去年と同じです。

登山道は整備されているので、足場はそれほど悪くないですが、1000段近い階段を上るのは苦しいものです。

 

夜雨で冷えていた体は一気に熱くなり、防寒で来ていた長袖の上着を着ていると汗が止まらなくなります。

 

寒さはすっかりなくなり、上着を脱ぎました。とはいえ本来登山道を半袖で登るのは好ましくないかもしれません。

 

途中息をつきながら、なんとか登りきり、1年ぶりに再訪を果たしました。景色も昨年度同じ霧がかっていましたが。

ニコニコ岩の岩陰ではネコが雨宿りしていました。エサはどうしているのか、どう生活しているのか気になります。

瀬戸内海の朝焼けを見るという目的は、2度目もまたしても不発に終わってしまいました。

 

帰りは行者道から降りましたが、登山道と比べてかなり急斜面で危なかったので、注意が必要と感じました。

こうして王子が岳を後にしましたが、バスに乗って児島駅に戻る途中に、窓から青空が見えました。

雨はすっかりやみ、日差しも出てきました。タイミングが悪い、これも去年と同じです。かくなるうえはまた来年です。

 

 

 

 

 

 

 

終電で児島駅に着いて外に出て空を見ました。やや曇っていましたが、雨雲という感じではないように見えました。

少し休んでから王子が岳に移動することも考えましたが、それほど疲れを感じてなかったので、すぐ出発することにしました。

 

後々この判断は正しかったことになります。駅舎の照明が落ちるのを見ながら歩きだしました。

 

王子が岳へは国道430号を歩いて行けばよく、距離は約8kmで2時間ほどで着けます。

 

昨年1度歩いた道ですということもあり、あとどれくらいで着きそうかわかりますので、安心感がありました。

 

王子が岳の登山口に着いたのは2時半ごろ。予定通りで、ここまで順調です。

 

あとは数時間待って空が白んできたら登頂することにし、バス停で待つことにしました。

 

できれば夜明け前に登頂しておきたいところ。なので歩けそうか試しに登山道のある階段の方へ歩いてみました。

 

するといきなり足が地に着かず、茂みかなにかに滑って落ちました。落とし穴に落ちた感じです。

 

どうやら前方に階段が見えていたものの、直進すると穴場になるので、迂回する必要があったようです。

 

幸い擦り傷程度で済みましたが、草の蔓に足を取られてひねったり、骨折したりしたら登るどころか歩くことすらできません。

 

無知というのは怖いものです。こういう危険あると知っていれば、夜中に登山道を登ろうとは思わないでしょう。

 

夜明けを待って登りましたが、登山道と言えど脇は崖の箇所もあり、あのまま順調に登っていたら崖から落ちたかもしれません。

 

穴場から上がるのに少々手間取りましたが、脱出した後はバス停に戻って辺りが明るくなるのを待つことにしました。

 

バス停の背後は瀬戸内海が広がっています。しばらくは静かに過ごしていました。

 

時おりぽつぽつと雨が落ちてきたのですが、すぐ止み、空も曇ってはなかったのであまり気にしませんでした。

 

そのうちうとうとしたのか、記憶があいまいなのですが、気がつくと、バス停の屋根を雨が叩いていました。

 

通り雨かなと思ったのですが、今度はなかなか止みません。時刻は4時過ぎでした。

 

これでは昨年と同じです。あと1時間くらいで明るくなってくるはずなので、それまでに止んでくれと思うしかありません。