以下の記事は、医療に関しては素人が情報をかき集めて書いたものです。ですので、あくまでも参考としてお読みください。
▼ 子供はOK、大人は?
ちゃちゃさんが、潰瘍性大腸炎の炎症が悪化し、緊急入院になったとき、ステロイドパルスという治療が即刻なされました。
3日間に渡り、大量のステロイドを点滴で静脈に入れる療法です。
インターネット上では、潰瘍性大腸炎の患者の体験談がみつからなかった。なので、ちゃちゃさんを担当した医師が、肝臓の専門家で、ステロイドパルスのスペシャリストだったから、この治療をしたのかなと思っていました。
潰瘍性大腸炎の専門家だったら、ステロイドパルスも治療の選択のひとつだったのでしょうか?
厚労省は、潰瘍性大腸炎の治療指針を毎年、発表しています。そこには、軽症から重症、劇症に至るまでの治療指針が記載されています。
子どもの治療の場合、「重症ではステロイドパルス療法が選択される」とありました。大人のところには、なんの表記なし。
子どもなら大丈夫、大人は??
▼ 厚労省 ステロイドパルス小児用の説明
http://www.ibdjapan.org/pdf/doc15.pdf
小児:
(2024年)* 重症ではステロイドパルス療法が選択される こともある。
メチルプレドニゾロン(30mg/kg/日、 最大量1,000mg/日)を1日1回1~2時間かけて 点滴静注することを3日連続で行い、続く4日間を 休薬する。
▼ 肝臓専門医の判断
ちゃちゃさんがステロイドパルスを受けたとき、先生は肝臓の専門家で、潰瘍性大腸炎はあまり診たことがなかった。
厚労省の肝疾患の治療指針は熟読していたけれど、潰瘍性大腸炎の治療指針は、読んでいたはずですが、ステロイドパルスの成人への実施については、どう解釈していたのか??
察するに、検査値と内視鏡の結果を見て、肝臓専門医としての経験上、ちゃちゃさんの最初の治療としてステロイドパルスが最も適切だと即断した。
▼ 否定的な文献はなし
子どもへのステロイドパルスは、10年前の厚労省の治療指針に書かれていました。それ以前は、治療指針自体がみつからなかったので、いつから記載されたのか不明です。
2009年のJ-STAGEという日本では代表的な研究発表の場では、大人にステロイドパルスを実施したところ、合併症が出てしまったケースがひとつだけありました。
ですが、その後、合併症が多いため、大人はしない方が良いという報告は、みつかりませんでした。
2009年: 57 歳,男性:全大腸炎型,初発例.重 症にてステロイドパルス療法中に,帯状発疹や血糖高値の他,サイトメガロ腸炎を合併し,Ganciclovir 投与で軽快した
https://www.jstage.jst.go.jp/article/nisshoshi/102/4/102_4_420/_pdf
▼ 謎
もしも、ちゃちゃさんが、肝臓専門医でステロイドパルスのスペシャリストではなく、潰瘍性大腸炎の先生だったら、治療はどうなっていたのでしょう?
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