遅くなりましたが、掲載誌のお知らせです
発売中の LARME 038号のシネマページで、ジャック・ドゥミ監督×
カトリーヌ・ドヌーヴ主演の「ロバと王女」のプリンセスファッション
を描きました
LARME 038号 cinema fashion room vol.29 ロバと王女 / Peau d'Ane
ジャック・ドゥミの映画はカラフルで美しいものが多く、
本作は特に童話の映像化なのでドレスや王室アイテムがきらびやか。
そして、監督が渡米生活をしていた70年代の作品ということで、
ヒッピー文化のサイケデリックなエッセンスも加わっていて、
一層鮮やかな色彩の作品です。
ドヌーヴ様ってプリンセスファッションがとてつもなく似合いますね
掲載ページにはドヌーヴのファッションをメインに描きましたが、
リラの妖精のミドルエイジのデルフィーヌ・セイリグも美しい。
青の国王、赤の国王のおじさまたちも可愛い
ネコの王座に座る青の国王(ジャン・マレー)。
おひげの花飾りがお茶目な赤の国王
「ロシュフォールの恋人たち」でもドヌーヴと共演したジャック・ペラン。
ロシュフォールでもキュートな水兵姿を披露し、本作では赤の国の王子。
王子様キャラにピッタリなルックスだけど、恋煩いで体調を崩し、
心配した両親が妃候補を探す手配するなど、親任せで他力な草食系ボン。
妖精のサポートもあるけど、自力で人生切り開くロバ王女の方が逞しさあり。
作者が同じということもあり、シンデレラとほとんど似たパターンです
シンデレラ:灰をかぶった貧しい女子⇒ガラスの靴⇒プリンセス
ロバと王女:ロバの皮を冠った女子⇒指輪⇒プリンセス
ウェブショップで販売した「ロバと王女」のプリンセスファッションを
デザインしたステッカーセット
1月末に亡くなったミシェル・ルグランを偲んで。
ジャック・ドゥミ作品でおなじみのルグランは「シェルブールの雨傘」
「ロシュフォールの恋人たち」が特に有名ですが、「ロバと王女」でも
楽曲を担当しました。
以前こちらでも少し書いた「ドゥミ&ルグラン シネマ・アンシャンテ」
ドゥミ&ルグランが生み出した作品の画像がたくさん掲載された充実の1冊。
ジャック・ドゥミの作品以外の映画楽曲も数多く手掛けられ、
ゴダール「女は女である」「女と男のいる舗道」「はなればなれに」、
アニエス・ヴァルダ「5時から7時までのクレオ」、
ジョセフ・ロージー「エヴァの匂い」、
ウィリアム・クライン「ポリー・マグーお前は誰だ」、
ジャック・ドレー「太陽が知っている」など。
知っている作品は60年代のものが多いのですが、
ルグランの音楽と知らずに見ていたものが多いので、
どんな楽曲だったか見直したくなりました。
10年以上前に購入したルグランのサントラ。
久々に聴いて、ペトゥラ・クラークが歌った曲も入ってたと知りました。
恐らく映画のタイトルを知らず購入していたので調べてみたら、
「殺意の週末」という70年のサスペンス映画で、
2015年にリメイクされてたらしい。
原題は「la dame dans l'auto avec des lunettes et un fusil」
直訳すると「車の中の銃を持ったメガネの女」という感じ?
リメイク版にステイシー・マーティンが出演してたようなので、
このポスター↓の人かなと思ったけど、主演は別の女優さんらしい。
レトロでカッコいい、リメイク版海外ポスター。
リメイク版の監督は「ゲンスブールと女たち」(60年代を舞台にした
セルジュ・ゲンズブールの伝記映画・2010年公開)の監督なので、
レトロな雰囲気を出すのが得意なのかな。
リメイク版PV の映像や音楽 (リンク先・音注意) もレトロで素敵。
なのに、邦題「アナザー」&日本版ポスターがかなりダサい…
日本版は敢えて貼りませんが、検索したら出て来ます
こちらは、70年度版のポスター (サントラの画像と同じ)。
LARME 038号の表紙は、斎藤飛鳥さん。
次号はもうすぐ、3月15日(金)の発売予定です
連載シネマイラストは、乙女なクラシカルなドレスファッションを描きました。
お楽しみに