世阿弥 vs MAYA

美とは一瞬の裂け目に介在すると言った世阿弥―――。友人の能楽家、大倉正之助に言わせれば「能こそロック」だと・・・。
600年の時を超え世阿弥の姿が浮かんできそうな気配を友人である画家MAYA MAXXの筆を運ぶ姿に重ねる。彼女の画風と画作に魅せられ、ぼくはコラボの決意をMAYAに打ち明けそれを快諾してもらった。
彼女はぼくに言わせれば怪人である。こんなにカワイイのにこんなに常識的なのに怪人に見えるのはきっと世間が怪しすぎるのだ、努力や忍耐で完成したモノになんのおもしろみがあるんだろう?またなんの価値があるんだろう?
天才の力に及ぶすべがまったく無いことに気づく時、ぼくはいつも思う・・・。
努力と忍耐そして根性、凡人は凡人の方法で天才に近づく感覚が唯一の自己防衛なんだと。
表現者

友人ダイヤモンド☆ユカイのデビュー20周年コンサートへ行ってきた。渋谷エッグマンは彼と彼のバンド、レッドウォーリアーズのスタートを飾ったライブハウスだ。
バンドのメンバーは斉藤ノブさん、内田カンタロウさん、ジェイムスと豪華版でゲストは我が師、ミッキーカーチスだった。
オープニングはなんと「アマポーラ」―――、
デニーロ主演の映画ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカのテーマで個人的にはナナ・ムスクーリのバージョンがとてもいいがユカイのアレンジもなかなかGood!
当然最後はロックとロックンロールだったし、とりあえず初日は満席でユカイも満足の好スタートだった。
「試練は年齢と共に高まる」―――ゲーテの言葉だが僕もユカイも身にしみる。同じ表現者として他人に見せぬ努力は男が男でいる証のハードボイルド的試練なのだ。