鞆の浦二千年の歴史を紐解く“鞆の浦研究室”/Discovery! 鞆の浦 -3ページ目

鞆の浦チョウサイの起源

鞆の浦の秋祭り、渡守神社例祭の檀尻囃子
祭礼:旧暦8月11日より3日間(現在の9月第三月曜前の金~日曜)にわたり、神輿の渡御と環幸が施行される。

◎1日目:渡守神社から当番町への神輿渡御
“明かし物”という大書した行灯や絵を描いた大行灯を“馬の台”(台車)に乗せ、太鼓と鉦のリズムで神輿渡御を先導

◎2日目:当番町での御旅所祭
各家で屏風などを飾り趣味の会では生花や工芸品を展示。
また、明かし物の大行灯に描いた人物や動物の実物大の人形“造り物”を作って飾り、御旅所祭は夜更けまで賑わう

◎3日目:当番町から渡守神社への還御祭
3日目の還御祭では“造り物”を馬の台に乗せて曳き、還御を見送る。
還御祭が終るとチョウサイが出て、祭は最高潮に達します。
太鼓をたたく子どもは錦紗の着物に烏帽子をかぶり、縮緬の赤・青・黄の3色のたすきを背に化粧をする。




【町祭~チョウサイ~】
渡守神社例祭時に二本の曳き綱によって曳き廻される山車(だし)を“チョウサイ”と呼ぶ。
別名:「布団太鼓」・・・装飾布団を3枚重ねて台上に太鼓を置くため/「神輿太鼓」・・・姿が神輿に似ているため
※瀬戸内海沿岸では、チョウサイとか太鼓台と言われ、北九州一帯にも分布

起源:文政七(1824)年、鞆の浦に始めて防波堤(波止)が作られ、築港祝いで町中が湧き、江の浦町が始めて神輿太鼓を作り、他の六町もそれに倣ったといわれている。

囃子詞:「鎮めましょう、鎮めましょう、鎮めて鎮めて、サ、ヨーイトナ、チョウサイだ!チョウサイだ!」

当時の時代背景として、まだ後地村と呼ばれていた現在の「御幸町」のお百姓さんたちと山田村のお百姓さんたち達との間で、薬師の峰の村境で境界争いが何年も続き・・・
山田村のお百姓さんの一人が、
「何年経っても水掛け論じゃ、いっその事、歌合戦でラチをあけよう!!」と双方が頭を絞った結果、
『帯に短し襷に長し、どうせ山田の薬師のもんじゃ~』
という歌が道理に叶っていると、後地村は歌の文句で言い負かされ、涙を飲んで引き下がった。
この事件が江の浦の人々を刺激し、「漁師はしても歌のひとつも作らなくては・・・」の気風がおこり、神輿太鼓の囃子詞にこのような言葉が生まれたそうだ。


【贅を尽くした関町のチョウサイ】
1850年頃、梅欄(ばいらん)作
当時は、豪商大阪屋が関町に住んでいたためお金に糸目は付けず念入りに制作されたものと言われている。現在、鞆町で一番立派なチョウサイと囁かれている。




◎関町秋祭り/音頭(長歌)※公共の場で適切でない歌詞は省いてあります

シズメテ、サヨーイトナー

綿津見の <アーソレ>
神の御典(みのり)を受継ぎて
七歳(ななとせ)巡る豊の秋
今日ぞ迎えて関町の <ハリ>
氏子を挙げて慶びに <アーソレ>
揃いの浴衣晴れ晴れと
ヨイサドンデンドン サ、ドンデンドン
打てや囃せや秋祭り
サヨーイトナー

鞆の浦 <アーソレ>
空ほのぼのと明けそめて
島は緑に海青く
沖行く舟の真帆片帆(まほかたほ) <ハリ>
遥か潮路に伊予の山 <アーソレ>
カモメ来て鳴く瀬戸の潮
ヨイサドンデンドン サ、ドンデンドン
ほんに絵の様な鞆の浦
サヨーイトナー


鞆の浦の遺跡一覧

【名勝】

名勝(めいしょう)とは、景色の良い土地のこと。名勝地ともいう。
日本における文化財の種類のひとつで、芸術上または観賞上価値が高い土地について、日本国および地方公共団体が指定を行ったもの。特に、文化財保護法第109条第1項において規定された、国指定の文化財の種類のひとつ。
庭園、橋梁、峡谷、海浜、山岳その他の名勝地の中で、日本国にとって芸術上また観賞上価値の高いものを、文部科学大臣が「名勝」および「特別名勝」の名称で指定することができると規定している。地方公共団体においては、文部科学大臣の指定から漏れたものに対して、それぞれの条例に基づいて教育委員会が指定を行っている。
名勝の保護制度は、1919年(大正8年)に施行された史蹟名勝天然紀念物保存法において、風致景観の優秀な土地、名所的な土地を保護する制度として始まった。1950年(昭和25年)制定の文化財保護法に引き継がれ、自然保護制度としての性格を強めている。

鞆の浦周辺は1925年に名勝・鞆公園の指定を受け、さらに1931年に制定された国立公園法において国立公園として最初に指定された地区のひとつである(瀬戸内海国立公園)。そのため1934年の国立公園指定当時の記念切手や絵葉書には鞆の風景が描かれているものがある。 なお鞆の浦に含まれる島には仙酔島、つつじ島、皇后島、弁天島、玉津島、津軽島がある。

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重要文化財(じゅうようぶんかざい)とは日本に所在する建造物・美術工芸品等の有形文化財のうち、文化史的・学術的に特に重要なものとして文化財保護法に基づき文部科学大臣が指定した文化財を指す。文化庁による英語表記はImportant Cultural Properties。
地方公共団体(都道府県、市町村)がそれぞれの文化財保護条例に基いて指定する有形文化財についても「県指定重要文化財」「市指定重要文化財」等と呼称される場合があるが、単に「重要文化財」という場合は通例国が指定した有形文化財のことを指す。


【国重要文化財】
※略称:国重文

◎安国寺釈迦堂/備後安国寺
http://ameblo.jp/tomonoura/entry-10784719189.html

◎沼名前神社能舞台/沼名前神社
http://ameblo.jp/tomonoura/entry-10784722345.html

◎太田家住宅/鞆七卿落遺跡
◎太田家住宅朝宗亭/鞆七卿落遺跡
http://ameblo.jp/tomonoura/entry-10784724279.html


【県重要文化財】
※略称:県重文

◎弁天島塔婆/名勝・鞆公園(弁天島)
http://ameblo.jp/tomonoura/entry-10784731855.html

◎沼名前神社鳥居/沼名前神社
http://ameblo.jp/tomonoura/entry-10784733574.html

【市重要文化財】
※略称:市重文

◎沼名前神社石灯篭/沼名前神社
http://ameblo.jp/tomonoura/entry-10784741585.html

◎力石/沼名前神社
◎能面・鼓の胴・狛犬・絵馬等(非公開)/沼名前神社
http://ameblo.jp/tomonoura/entry-10784746573.html
http://ameblo.jp/tomonoura/entry-10784747917.html

◎鞆の津商家
http://ameblo.jp/tomonoura/entry-10784743500.html

◎岡本家長屋門
http://ameblo.jp/tomonoura/entry-10784744453.html

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史跡(しせき、※旧字:史蹟)とは、歴史上の事件に関係のある場所、古い建物やその遺構のこと(英:Historic site)。旧跡(きゅうせき)ともいう。
日本における文化財の種類のひとつで、歴史上または学術上価値が高いと認められる遺跡について、日本国および地方公共団体が指定を行ったもの。特に、文化財保護法第109条第1項において規定された、国指定の文化財の種類のひとつ。

【国史跡】
◎鞆福禅寺境内・朝鮮通信使遺跡/福禅寺

【県史跡】
◎備後安国寺/備後安国寺
◎鞆七卿落遺跡/湧出町通り
◎鞆対潮楼/福禅寺境内

【市史跡】
◎大可島城跡/円福寺境内

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天然記念物(てんねんきねんぶつ、英:Natural monument)とは、動物、植物、地質・鉱物などの自然物に関する記念物である。天然記念物に対して、人間の文化活動に関する記念物を文化記念物(人文記念物)と言う。日本においては文化財保護法や各地方自治体の文化財保護条例に基づき指定される。

【県天然記念物】
◎鞆安国寺のソテツ/備後安国寺
◎仙酔島の海食洞窟/名勝・鞆公園(仙酔島)
◎仙酔島の地層と岩脈/名勝・鞆公園(仙酔島)

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【市無形文化財】
無形文化財(むけいぶんかざい)は、広義では、人類の文化的活動によって生み出された無形の文化的所産全般を意味する。狭義では、日本の文化財保護法や地方公共団体の条例における文化財の種類のひとつで、演劇、音楽、工芸技術などの無形の文化的所産を意味する。特に、文化財保護法第2条第1項第2号において規定された「無形文化財」を意味する。

◎お弓神事/沼名前神社
http://ameblo.jp/rediscovery/entry-10765600997.html

◎お手火神事/沼名前神社

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【国指定重要文化財】

<建造物>

安国寺釈迦堂
http://ameblo.jp/tomonoura/entry-10784719189.html

沼名前神社能舞台
http://ameblo.jp/tomonoura/entry-10784722345.html

太田家住宅・太田家住宅朝宗亭
http://ameblo.jp/tomonoura/entry-10784724279.html

磐台寺観音堂
http://ameblo.jp/tomonoura/entry-10784726329.html


<彫刻>

木造阿弥陀如来・両脇侍立像/木造法燈国師坐像
http://ameblo.jp/tomonoura/entry-10784730133.html

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【広島県指定重要文化財】

<建造物>

弁天島塔婆(九層石塔婆)
http://ameblo.jp/tomonoura/entry-10784731855.html

沼名前神社鳥居
http://ameblo.jp/tomonoura/entry-10784733574.html


<工芸品>

達磨大師位牌
http://ameblo.jp/tomonoura/entry-10784735343.html


<彫刻>

木造薬師如来立像
http://ameblo.jp/tomonoura/entry-10784738688.html

木造十一面観音立像
http://ameblo.jp/tomonoura/entry-10784739738.html

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【福山市指定重要文化財リスト】

<建造物>

沼名前神社石燈籠
http://ameblo.jp/tomonoura/entry-10784741585.html

鞆の津の商家
http://ameblo.jp/tomonoura/entry-10784743500.html

岡本家長屋門
http://ameblo.jp/tomonoura/entry-10784744453.html


<工芸品>

千種作・神楽筒(沼名前神社)
http://ameblo.jp/tomonoura/entry-10784746573.html

能面並びに箱類(沼名前神社)
http://ameblo.jp/tomonoura/entry-10784747917.html

銅鐘(福禅寺)
http://ameblo.jp/tomonoura/entry-10784749227.html


<彫刻>

木造千手観音立像
木造地蔵菩薩半跏像
木造役行者像及び二鬼(前鬼・後鬼)像
http://ameblo.jp/tomonoura/entry-10784752484.html

木造阿弥陀如来坐像 医王寺
http://ameblo.jp/tomonoura/entry-10784753448.html

木造地蔵菩薩立像 地蔵院
http://ameblo.jp/tomonoura/entry-10784754858.html

木造地蔵菩薩立像 大観寺
http://ameblo.jp/tomonoura/entry-10784755567.html


<絵画>

絹本著色聖徳太子像 明円寺
http://ameblo.jp/tomonoura/entry-10784762763.html

絹本著色釈迦十六善神像 小松寺
http://ameblo.jp/tomonoura/entry-10784763494.html

絹本著色親鸞上人像 南禅坊
http://ameblo.jp/tomonoura/entry-10784764614.html

絹本著色聖徳太子像 南禅坊
http://ameblo.jp/tomonoura/entry-10784765474.html


<典籍>

中村家文書 鞆町個人所有
http://ameblo.jp/tomonoura/entry-10784767217.html



【国登録有形文化財】

<建造物>

いろは丸展示館
http://ameblo.jp/tomonoura/entry-10784717529.html

鞆の大波止、200年の歴史

鞆港/大波止の釣り人
鞆港/大波止の釣り人 posted by (C)鳶眼

今から約200年前の文化八(1811)年、大波止が工楽松右衛門により修理と延長が行なわれ、現在の80間(約144m)の長さになり。
湧出(わくで)を埋め立てた時の保銘酒浜大雁木(湧出港大雁木)を福山藩が建立した。


◎過去ログ
【工楽松右衛門(くらく まつえもん)】
http://ameblo.jp/rediscovery/entry-10312785535.html


【大波止と工楽松右衛門/鞆奉行・荻野新右衛門重富】
http://ameblo.jp/tomonoura/entry-10466072835.html


【工楽松右衛門】
http://ameblo.jp/thinktomo/entry-10145794433.html


【工楽松右衛門と大波止】
http://ameblo.jp/rediscovery/entry-10154219433.html



保命酒浜大雁木、常夜燈
保命酒浜大雁木、常夜燈 posted by (C)鳶眼