夕方から頭痛がはじまり何だか体調が微妙な私です。
昨日寝落ちしながらも何とか先週の続きを書くことが出来たんですが、
先週にも少しだけ話した音程バーについて少々書こうと思います。
まず…
260705 音についてのお話
これはこのお話の大前提だってことは前にも書きましたね。そして…
260706 ビブラートの「タイプ」のお話
ここで音の波形の話とビブラートの波形の話も書きました。その中に、おまけで音程バーのお話を書いたんですけど覚えてますか?
これはその時に書いた「音階」を基準にした図ですね。
音の高さは「周波数の違い」ってことも音の話でご説明しましたが、
この図の縦軸は五線譜同様、下から上に音階が上がっていくわけですけど、
科学的には上にいくほど周波数の数値が高くなるということになります。
ドレミの音階を数値で表すと…
ド 262Hz レ 294Hz ミ 330Hz ファ 349Hz ソ 392Hz ラ 440Hz シ 494Hz ド 523Hzとなり、
さらに1オクターブ音が上がると周波数は2倍になります。
一定の同じ高さの音の場合、グラフ上は横一線で直線になるのですが、
音は音波なので、やっぱり音波なので波形を描いているんですね。
ってお話しましたね。
で、その時に軽く説明したように、
DAMとも精密採点の音程バーは実際の音に対して、
上図の太い黄色のバーのように、かなりアバウトに表現されています。
例えば上図の黄色のバーような感じで一定音と認識されています。
DAMともの精密採点も実際はこういう感じで
音程バーは大ざっぱに表現されてるんですね。
ここで、1つこんな図を…
これはある音階を元に、音階の基準値である
平均律からの誤差を表示しています。
さっきの図の(G)の音を基準にした図で、
上の波形を拡大表示してると思ってもらえばいいです。
DAMの音程バーはどれくらいの上下誤差を加味して
設定されているか分かりませんけど、8分の1音ぐらい
細かく音を識別しているとも言われてますね。
同じ音を一定で出していて、音程バーがピタッと一致して表示していても
実際は大半が外れてしまってることだってあり得るわけです。
すぐあとを流れる星の軌跡の色で分かりますよね?
全部黄色バーに一致しても、星が虹色でない時はそういうことです。
なので音程バーに合わせて歌うっていうのは実はあんまりよくなかったりします。
あくまでも自分がきっちりオリジナルから聴き込んだ
正しい原音を再現するつもりで歌うのがいいですね。
この点では、リアルな音程正解率を把握するには、
実はジョイの採点機能の方が確実だったりします。
あれはまさに波形そのままで表示されてますからね。
さて、もう一つ音程バーについて音程以外に
よく間違いやすいものがありますが、
それは「音の長さ」です。
もしこんな感じで長い伸ばし音が最後にきているとします。
これを一息で音程がぶれない様に歌いきるのはなかなか大変ですね。
でもこれを全部歌い必要はないんです。
例えばこの7拍分に見える音が、オリジナル曲で
実は5拍にしか聴こえないよってこと経験でないでしょうか?
そうすれば楽譜的にはやっぱり5拍分なんですよね。
それだったら最初から5拍分で表示してくれよって思うかも。
でも実際は元々基準として7拍分機械が検出していたから
7拍分で音程バーの設定があるわけで…。
じゃあ残りの2拍分は何なのか?
これをザックリ一言でいうと…
「無音ではない」ってことです。
その箇所箇所において何が音として検知されてるかは
ケースバイケースですが、何かが音として存在するわけです。
でもその音は譜面で記された原音ではないので、
原音として歌唱する必要はないということ。
皆さんも経験があると思いますが、こういう場面で歌うとき
音程バーの途中で伸ばし終わってからも
音程バーが黄色くなることがありますよね?
1つはマイクが周囲の音を拾って誤認検知してしまってる
ともいえますが、音がなくなって吐息で吹きかけてる状態になっても
黄色バーは続くってあると思います。
感覚的にはまさにそれこそ「音なき音」なんですよね。
言ってることがよくわからないでしょうから
わかりやすく例えると…
例えば明らかにオリジナル曲で最後にビブラートを伴う場面の時、
譜面的には5~6拍分でも、ビブラートのぼかしによる「余韻」が
音として検知され計7拍になったりします。
この余韻っていうのは、音として発してるんではなく音として
残っちゃってるんですよね。
ビブラートで終わってないところでも吐息や何かで必ず何かしらの
音が検知されてて拍数が実際より伸びてるわけです。
まあ完全に口を閉ざさない限りは人間の耳にハッキリ聴こえようが
聴こえまいが音として機械には検知されるわけですね。
でも、だからといって譜面的に7拍音が伸びているわけではないので
頑張って無理やり7拍音を伸ばすと曲の聴き心地的には逆に不自然になります。
これも音程バーを過信してしまう人によくある現象ですけどね。
そんなことしなくてもオリジナル通りの長さ分だけある程度きっちり伸ばせば
音程的にもロングトーンなどにも問題はないのです。
音程バーはオリジナルと違って表示していることがあり、
超高得点を取るためには、オリジナルと違っていても
機械のガイドメロディーにしっかり合わせて歌う必要はありますが、
そのことと、音程バーの表示自体が実はアバウトにしか
表示されてないということとは別のことなので、この点はあくまでも
オリジナルの音に忠実に歌うことを意識しましょう。
音程でいうと星の軌跡の色が示すように、案外音程バーの表記は違ってても、
オリジナル通りに歌ってる音を正しいと認識してくれてるケースもあるんです。
音程バーの見た目に騙されちゃいけませんよ(´艸`*)