





― 朝の博多を出発して、特別な列車で味わう約3時間の美食旅 ―
時計の針が8時10分を指すころ、今日の旅が始まります。
いつもの街を走り抜けるバスに乗り込み、まずは引野口、そして小倉駅へ。
8時10分に博多駅を出発し、9時10分ごろには引野口、9時40分ごろには小倉駅へと到着予定です。
車窓の景色が少しずつ街の表情から郊外の風景へと変わっていくにつれて、「今日はどんな一日になるのだろう」と、旅への期待も自然と膨らんでいきます。
今回の旅の大きな目的は、午後に待っている特別な時間。
それは、ただ移動するための列車ではありません。
車窓を眺めながら、料理を味わい、会話を楽しみ、列車そのものを旅の舞台として楽しむ――。
そんな贅沢な鉄道の旅です。
京築の恵みが集まる直売所へ
小倉を出発したバスが向かうのは、福岡県行橋市にある「京築恵の郷ゆくはし店」。
店内に並ぶのは、地域で育てられた農産物など。
季節によって表情を変える野菜や果物を眺めていると、京築の豊かな自然が食卓へとつながっていることを感じられそうです。
「これは家に帰ってから食べよう」
「こちらはお土産にしようかな」
そんなふうに品物を選ぶ時間も、旅の楽しみのひとつ。
観光地を急いで巡る旅とは違い、こうした地元の暮らしに触れられる場所では、その土地の魅力をより身近に感じることができます。
ここから今日の旅は、大きく表情を変えていきます。
行橋駅から、特別な「ことこと列車」へ
そして迎える12時。
ホームで列車を待つ時間さえ、これから始まる特別なひとときへの序章。
列車に乗り込めば、そこには普段の鉄道旅行とはひと味違う、豪華な車内空間が広がります。
そして、楽しいクルーが迎えてくれるのも、この旅の魅力。
列車がゆっくりと走り始めると、車窓には沿線の風景が流れていきます。
窓の外を眺めながら、「今日は列車の旅を楽しむ」という贅沢をじっくり味わいます。
目的地へ早く到着するための列車ではなく、列車に乗っている時間そのものを楽しむ旅。
それが、ことこと列車の特別な魅力です。
約3時間、列車の中で味わうフレンチコース
そして、この旅をさらに特別なものにしてくれるのが、車内でいただくフレンチコース。
今回は、福山剛シェフによる、贅を尽くしたフレンチコースを楽しみます。
列車が走り出すとともに、少しずつ料理が運ばれてきます。
目の前に料理が置かれるたび、思わず写真に残したくなるような美しい一皿。
料理を味わい、次の一皿を待ちながら、ふと窓の外へ目を向ける。
そこには、列車だからこそ楽しめる景色があります。
同じ料理でも、レストランでいただくのとは違う。
景色がゆっくりと流れ、列車が「ことこと」と進んでいく中で味わうからこそ、旅の記憶として残るのです。
料理を楽しみながら、車窓を眺める。
クルーとのやり取りを楽しみ、同行者との会話に花を咲かせる。
気がつけば、いつもの食事よりも時間がゆっくり流れているように感じられるかもしれません。
約3時間にわたる特別な鉄旅は、食事だけではありません。
「列車に乗ること」そのものが、今日の旅の目的になる。
そんな非日常の時間です。
車窓を眺めながら、心までゆっくりと
旅をしていると、つい「次はどこへ行くのか」「何時までに到着するのか」と、予定を追いかけてしまいがちです。
けれど、今日だけは少し違います。
列車が走る速度に合わせるように、時間そのものをゆっくり楽しむ。
窓の外を流れていく景色を眺めながら、料理を味わう。
何気ない風景でさえ、列車の窓越しに見ると特別な一場面に変わっていきます。
旅の魅力は、名所を訪れることだけではありません。
こうして移動する時間そのものを楽しむことも、忘れられない旅の思い出になります。
やがて、約3時間の特別な鉄旅も終盤へ。
行橋駅を12時に出発した「ことこと列車」は、15時07分、直方駅へ到着します。
楽しかった時間ほど、過ぎていくのは早いもの。
「もう到着なの?」と感じるころには、列車の旅は終わりを迎えます。
列車を降りても、きっと心の中には今日いただいた料理の味や、車窓を流れていった景色、そして楽しいクルーとの時間が残っていることでしょう。
ここからは再びバスに乗り込み、帰路へ。
15時50分ごろに引野口、16時10分ごろには小倉駅。
そして最後は博多駅へ向かいます。
車窓の景色を眺めながら、「今日は贅沢な一日だったな」と旅を振り返る時間です。
一日を締めくくる、ちょっと贅沢な旅
18時ごろ、博多駅に到着。
朝8時10分に始まった旅は、約10時間の一日旅となりました。
農産物直売所で京築の恵みに触れ、そして「ことこと列車」で約3時間の美食の鉄旅。
観光地を次々と巡るのではなく、「食」と「列車」と「車窓」をゆっくり楽しむ。
そんな時間の過ごし方も、旅の楽しみ方のひとつです。
特に「せっかく旅行するなら、移動時間も楽しみたい」という人にとって、列車そのものが旅の舞台になる今回の行程は、普段とは違った思い出を作るきっかけになりそうです。
朝はいつもの博多駅から出発。
そして一日の終わりには、心もお腹も満たされて博多へ戻ってくる。
京築の土地の恵みから始まり、豪華なフレンチと列車の旅へ。
慌ただしい日常を少しだけ離れて、ゆっくりと流れる時間に身を委ねる――。
そんな「ことこと列車で味わう、美食と鉄道の特別な一日」を楽しんでみたくなる旅です。
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