■フリーター生活198日目
■書籍紹介
『医者の本音 患者の前で何を考えているか』
中山裕次郎著
著者の経歴
福島県群山市総合南東北病院外科医長として勤務。資格は消化器外科専門医、内視鏡外科技術認定医(大腸)、外科専門医、感染管理医師、マンモグラフィー読影認定医、がん治療認定医、医師臨床研修指導医。モットーは「いつ死んでも後悔するように生きる」。
ページ数:254P
オススメ度:☆☆☆☆(☆5満点)
初級者向け
出版社:SBクリエイティブ株式会社
発売日:2018年8月15日
■本書解説
本書では、タイトルの通り「医者の本音」が語られています。
患者目線で医者に対する多くの疑問
- なぜ病院での待ち時間は長く、その割に診察は数分しか行わないのか
- なぜ医者の態度は冷たいのか
- 手術の際に医者は何を考えているのか
- なぜ薬がこんなに多くなるのか
そんな漠然とした疑問に対して”現役のお医者さん”が本音をぶちまけているのが本書になります!
■オススメしたい人
- 病院嫌いの人
- がん治療で代替医療を検討している方
- 薬の数を減らしたいと考えている方
- 良いお医者さんを見抜く方法を知りたい方
「病院の先生の態度が気に食わない」「金目当てで薬を出しているのでは?」と考え、病院に対してよくないイメージをお持ちの方々もいるでしょう。
そんな方にこそ、本書では医者目線で患者さんをどう見ているか。薬の処方についてどう考えているかが語られています。
23P「顧客満足のための薬」
66P「患者の『薬を減らしたい』を医者はどう思うか?」
69P「たくさん薬を出しても病院は儲からない」
がん治療に関するお話でも、標準治療である「手術」「抗がん剤治療」「放射線治療」ではなく、代替医療を行いたい!と言う患者さんの思いに対しても、お医者さん目線で語られています。
97P「がんの『民間療法』はこっそりやるべきか?」
お医者さんとは、患者さんの二人三脚で病気・症状に立ち向かっていくわけですが、パートナーが優秀であるに越したことはありません。
お医者さんから見た「名医・良いお医者さん」の見分け方についても語られています。
46P「『名医』の条件とは何か?」
58P「医者がかかりたくない医者4つの条件」
■あとがき
私が本書を手に取ったのは「医者・看護師」に対する不信感からでした。
老人ホームで働いていた際に、朝昼晩と食事の後には服薬を行うわけですが、人によって10錠を超える薬を飲まされる方もいらっしゃいました。
もちろん、本人の病状を緩和する薬や、予防のための薬です。本人のために処方された薬ですので、介護職である自分は、服薬介助をおこないます。
そんななかで、服薬を断る方もいらっしゃいます。
「なんでこんなに多くの薬を毎回飲まないといけないのか!」
「これは何の薬だ?こんなに必要か?」
と言われ、勉強不足な自分は薬の名前やその効果について理解がないので、何も言えません。ただ服用してもらわないと困る。と言うこちら都合で服用を強要します。
介護職・看護師の考えとしては、薬を服用しないと症状が現れたり、病状が悪化する可能性があると言う「本人」のために、服薬介助をしている。
そう言う考えになると思います。
しかし、本人からしてみれば、本当にこんなに薬を飲む必要があるのか?そもそも薬一つ一つの説明も理解できず、何もわからないうちに薬づけにされるのでは?という恐怖もあるでしょう。
本人はそんな不安や苛立ちから、服薬を拒否するのはあたりまえです。それを制して無理くり服薬させる介護職・看護師、そして薬を処方する医師に対して、何か違うと私は感じてしまいました。
で、実際に本書を読んでみて
67Pにて「薬の種類が多い原因は、残念ながら医者のせいなのです」
なぜ、医者は薬の種類を多くしてしまうのかについては、後日記事にまとめていきますので、詳しくはここで語りませんが、私は本書を読んで「なるほど」と納得しました。
そこから私は服薬拒否をされる方々に「お医者さんに薬の量を減らしてもらうように伝えれば減らしてもらえますよ」と声をかけるようにしました。
人はゴールのない道ほどストレスを感じます。
今飲んでいる薬の量を減らすことができると、知ることができれば、終わりの見えなかった道に光を刺すことができるでしょう。
もし、薬を減らしてもらうよう医者に伝え、それでも数を減らすことはできないと言われた際の対策についても、後日まとめて記事にいたしますので、それまで待てない!という方にはぜひ、この一冊を一読ください!!