新品の GL5528 cdsセルです。

cdsセル その2

右の白いのが GL5528 です。

オリジナルは金属のスリーブに入っていて大きさが違います。

ですので GL5528 にもスリーブを作ってあげましょう。

 

素材プラスチックパイプ

このプラスチックのパイプを使います。

このパイプはオリジナルのcdsの一番大きい外径部と同寸です。

これではf太すぎてEey3の銘板に嵌らないので段付きに加工します。

ボール盤

小型ボール盤にセットして

カッター

このカッターを使って素手で削っていきます。

段付き加工

こんな感じに段付きにしたら不必要な右部分をカットします。

成形

するとこんな感じになります。

大分オリジナルに近づきました。

そして更に微調整をしてから中に GL5528 を挿入してエポキシ接着剤で固定すると

オリジナルとの比較 その1

オリジナルとの比較 その2

出来上がりました。

ですがここで問題が発生します。

私が作ったスリーブはオリジナルより0.1mm大きいため

銘板のcdsセルを挿入する穴に入りません。

再調整が必要です。

しかしですよ。樹脂製の銘板のこんな部分に交差0.1mm以下を求めてくるなんて

まさしくKONICAのチートです。ゾクゾクしてきます。

チートには敬意を以て自身のチートで応えたい。

 

挿入

入りました。

 

オリジナル高さ

オリジナルが電線を含めてこれだけ飛び出しているので

自作高さ

高さも充分なようです。

これで後は2本の電線を保護・絶縁する為の収縮チューブが明日届けば銘板の組上げが完了します。

 

スリーブを樹脂製にしたのは当初cdsセルのコードの絶縁のためでした。

それが後になってボール盤を使ってプラスチックパイプを手で削って段付きにする可能性を思いつき、実現につながる事になるとは思っていませんでした。

日々の考察・熟慮がアイデア生み自身の成長に繋がるのかもしれません。

 

 

さて、

手が空いてしまった為モルト等の貼り替えを行います。

植毛紙 その2

まずは本体です。
両側面とも植毛紙が貼ってあったので新品に貼り替えました。

 

もると

裏蓋は計4ヶ所モルトの貼り替えを行いました。

今回は全バラ状態にしたので裏蓋を外して貼り替え作業ができたのでとても楽でした。

 

在庫していた熱収縮チューブを紛失してしまったため今日の作業はここまでです。

 

 

cdsセルは他社のカメラも同型の物を使っていることが多いので今回のスリーブ製作の成功は今後のフィルムカメラの修理・レストアによる復活率が上がることになりそうです。形状・サイズの違うcdsセルに対しても順次対応していくつもりです。

 

 

 

 

 

 

 

KONICA Eye3 の組上げの続きです。

露出計の修理に成功した事で今回の峠は超えました。

 

シャッターユニットを搭載

シャッターユニットとファインダーが本体に載りました。

 

続いて前板が載りました。

 

鏡胴取付

鏡胴も付きました。

今日はここまでです。

 

新品のcdsセル

銘板のリングにはcdsセルが装着されているのですが、今回も新品に換装するのですがこれを取付ける為に必要な袴を作るための材料が明日届く予定なのでこれ以上進めません。

 

ということで

軍艦のお化粧です。

墨入れ その1

錆取りをしていたら機種名の刻印の黒い部分が剝げてしまったので

墨入れを行います。

 

墨入れ その2

綺麗に復刻されました。

 

 

 

案の定、分解していくごとに過剰品質というか「何もそこまでしなくても他に方法があるのでは?」と思わされる部分が散見されます。これが当時のKONICAのこだわりなんでしょうか。

ならばとこのEye3とOLYMPUSのPenの当時の価格を比較をしてみました。

 

OLYMPUS Pen D3     \ 10,300-

KONICA Eye3        \ 13,800-

OLYMPUS Pen EED     \ 16,500-

 

同じEE機構を持つEEDより\ 3,000-近く安いんですね

だったらもっと組立工程を短縮したり部品数を減らせるような設計をしても良いと思うんですがねぇ。

 

 

さて、分解修理の続きです。

シャッターユニットです。

シャッターユニット その1

左下にある黄銅色の円盤(フライホイール)を真ん中下の銀色のレバーでフライホイールを蹴とばしてシャッターを開きます。

またシャッター羽根は絞り羽根も兼ねています。

シャッターユニット その2

シャッターがチャージされた状態です。

赤色の部分の下にピン出ていてシャッターボタンが押されると水色の部分でそのピンを蹴とばしてフライホイールの慣性力で黄色のレバーが動いてシャッターを開き、レバーについているバネの反力でシャッターを閉じます。

実に簡単な構造です。これだと撮影時の正確なシャッタースピードと絞り値は解りません。ファインダー内に映る露出の数値は各リンク等のガタを考えると個体によって差が出るので正確どうか疑問です。凡その値だと思った方が良いと思います。

まぁEE機構だからそれで良いのでしょうけど。

一番重要なのがフライホイールの大きさと重さでして、これにある程度余裕がないと経年劣化による各部の摩耗と油切れなどによる摺動抵抗が増大すると最悪の場合でシャッターが開かなくなります。『カシャン』という音がするので正常に動いているようですが実は開いていません。他社製品ですがハーフカメラなのにF1.4の巨大なレンズを持つカメラはこのフライホイールのサイズに難があったようでシャッターがまともに動く個体が少なく修正にとても苦労しました。

しかしこの子(KONICA)はそのようなことはないだろうと思います。そうでなければこの子と殆ど同じ構造を持つC35が銘機の誉れを賜るはずがありませんから。

ということでフライホイール周辺の部品はベンジンに漬けて清掃し組立時に注油の必要があります。しかし油の選択を誤ると注油した油自体が抵抗になったり将来的に油が乾燥してネバついてしまいシャッターが開かなくなる原因となります。

対策としては定期的にオーバーホールすることですかね。

キチンとシャッターが動作しているかどうかを確認する方法の一つとして『シャッタースピードを開放のBにしてシャッターを押す』です。シャッターが開放位置まで開ききったらO.K.です。

これはBの開放がシャッターを最大に開くため、一番エネルギーを必要とするからです。ここまで開けば他の状態でもまともな動作をするでしょう。

シャッターユニット その3

そしてこの画像なんですがシャッターチャージする時にレバーの先端が折れ曲がってフライホイールのピンを避ける構造になっているんですよ。

このレバーにはそれなりの荷重と衝撃が繰り返しかかるんですけど。小型化する為の対策なんでしょうけど…。凄すぎます。

これがKNOCAのクオリティなんですね。

そしてこれでシャッターユニットは完成です。

 

次は前板になります。

前板

既に組上げてしまいましたが、レンズ前玉と後玉はは施しようがなかったのでEye2から拝借したのを分解清掃して装着しました。Eye2 と Eye3 の違いはセルタイマーの有無だけです後は殆ど共通のようですね。

Eye3はセルフタイマーを搭載した都合で絞りリングのつまみが右側にお引越ししています。

注意点として右側にある大き目の黄銅ネジは『逆ネジ』ですのでご注意を。

 

次にファインダーの清掃です。

繰り返し書きますがハーフミラーはアンタッチャブルです!機種によっては塗ってあるような感じでクリナー拭くとミラーが無くなってしまう場合があります。

ですから触らぬ神に祟りなしです。

そして作業中に気が付いたのですが

ファインダー

なんと!

ファインダーの遮光版がネジ止めされています。

普通は接着剤で止められているだけですよ。

機種によっては黒い画用紙みたいな紙が接着されていますからね。

まったく....,だからどうしたってレベルの些細なことなんですが

設計者の自己満足のような気がするというか、コストダウンって言葉は当時のこの会社には存在しなかったのでしょうか...。

でも...,そんなKONICAの姿勢が私は愛おしくて堪りません。

やはりこの子は姉(Auto S 1.6)よりも小型化への拘わりがあった分、ユーザーの目に触れることのない影の部分で随所に工夫が凝らされ且つコストダウンという言葉を忘れたかのようなKONICAの造りが施されています。

これは明らかに姉よりもチート要素が多いと思います。

 

 

今回はハーフカメラの KONICA Eye3 を分解・レストア・修理をして実際に撮影をしてみたいと思います。

前回 姉にあたるKONICA Auto S 1.6 の内部構造に感嘆し撮影した画像の描写力の凄さに心を踊らさせられたのでハーフサイズカメラの Eye3 はどうなのだろうと思い至り、在庫の中から一台引っ張り出してきました。

 

Eye3 ボロ01Eye3 ボロ02

 

Eye3 ボロ03

状態はボロボロです。

今回は治せるか微妙ですがやれるだけやってみます。

 

初っ端から深刻な問題が発生しました。

銘板

本来この銘板あたる黒い部分は

銘板固定リング

このリングを使って締めこまれて固定されているのですが、この子はこのリングがないためなんと接着剤で接着されていました!それもかなり強力な接着剤で。

こうなってしまうともう破壊覚悟で強制的に取り外しかありません。

再使用できない

銘板はあちこちが欠けてしまい外筒は変形してしまい再使用不可能です。

だから接着する時は注意が必要だと以前説明したんです。

先に進みます。

 

様々な部品がテンコ盛り

軍艦を外すと狭いスペースに部品がごっちゃり。
KONICAお得意のこだわりが満載している予感がします。

前板を外す

レンズにはまだ手を付けませんので前板ごと外します。

その下にもう一枚板があった

ありゃ、シャッターユニットは別の板に載っかている!

ファインダーを先に外してから4本のネジを外すと

シャッターユニット

シャッターユニットが露出計ごとスッポリと外れました。

あちゃぁ~シャッター方式が蹴たぐりフライホイール式だ。

私はこの方式が嫌いなんです。理由は組立時に説明します。

 

露出計に繋がる全ての配線の導通と抵抗をチェックし問題ないのに露出計が動きません。そうなると露出計のコイル内部で断線している可能性があります。

露出計コイル その1

やはりハンダ付が取れて断線していました。

露出計コイル その2

再ハンダ付けは一筋縄ではハンダが乗らないので手間がかかりますが

なんとか付きました。

動作チェック その1

右側一円玉の下にある丸い部品に針が出ています。

動作チェック その2

電池を接続したら針が動きました。上にあるcdsセルに当たる光を動かすと針の位置が変化するので露出計の修理は完了です。

後は組み上げるだけです。

 

本日はここまでです。

次回はシャッターユニットの分解と清掃から始めます。

 

 

前回の試写でボケボケ,ダメダメの悲惨な結果に終わったPetri Color 35。

先ずは前回の失敗画像をごらんください。

 

黒歴史 その1

黒歴史 その2

黒歴史 その3

見事にわたしの黒歴史となってしまいました。

 

可愛い petri

外観は小さくてこんなに可愛いんですが内部は知恵の輪のよう奇想天外な構造をしています。

 

今回の対策として露出計の光センサーであるcdsセルを現行の新品に交換しようと再分解したところ、シャッタースピードの変速をコントロールするリングの取付位置が歯車一山分ずれているのが判明しました。

更にシャッターロックのレバーを固定するネジが緩んでいてある領域でシャッターの動きに干渉するようになっていました。

更々にレンズ後玉にしっかりと指紋の痕があり、画像が白くボケる原因となっていました。

これらの不具合を払してcdsセルも新品に交換して試写に再チャレンジです。

 

今回使用するフィルムは Koak ULTRAMAX ASA400 (前回はASA400)

電池は今回初使用の空気電池PR44
補正フィルターの使用はなく素レンズ状態です。

 

再挑戦その1

まずはお約束の作業場の窓からのショット。

ウォオオオオ!!! 

前回のボケボケ,ダメダメだったのを完全に払拭してるレベル。

我ニ黒歴史ナシ

 

暗い部屋も明るく写る

暗くないんです,明るいんです暗い部屋が!

今までのどのカメラよりも明るいです。

ASA400のフィルムというのもありますが

これは新品のcdsセルと空気電池の賜物だと思います。
多様な華たち その1

 

多様な華たち その2

多様な華たち その3

色とりどりの華麗なる花たち。なかなかの描写で映っています。

 

無限遠 その1無限遠 その2

きっちりと写っているのだけど

なぜか被写界深度が浅いですねぇ。かなり絞り込んでいるんですけどねぇ。

 

ぎゃっこう

意外なことに逆光に強いですね。

cdsセルのおかげ?

 

電車

電車もキレイに撮れました。
電車がもっと手前に来るまでシャッターを待てなかったところが

45年ぶりの走る鉄道撮影で鉄分の不足している証拠。

 

地下駐車場

これまた意外です。地下駐車場でもヘッドライトの光でなんとか写りました。

シャッタースピード1/15だったので柱に体を持たれかけさせてカメラを固定。

 

神社 そn

神社 その2

神社 その3

順光でもなかなかイイ感じで写りますね。

 

神社 その4

アップでもなかなかの映りです。
ASA感動が低ければ背景を多少はボケさせることができそうです。

 

神社 その5

木陰の部分もしっかりと写っています。

 

 

いやぁ~、安心しました。

今回はしっかりとした描写で映り込んでくれました。

これでカメラ本体ではなく私の修理の処方が間違っていたことが確定しました。

PETRI Color 35 のオーナーのみなさん、本当にすみませんでした。

 

被写界深度があまいのかピントのシャープさに欠けているような気がします。

ゾーンフォーカスのためわざわざASA400のフィルムを使って絞り込んで被写界深度でピント補正をしたかったんですけどねぇ。

まぁ、天下のOLYMPUS Pen の Zuiko,MINOLUTA の Rokkor,KONICA の HEXANON と較べての感想ですから微妙な部分でもありますね。

それとこの子の構造上の問題でもあるんですが無限遠wo

正確な位置に固定するのが非常に難しいんです。無限遠を超えて撮影してしまう可能性があります。それがどのような結果をもたらすのかは私にはわからないのですが。

 

前回の試写で明暗の差が大きい画像で暗い部分はただ黒く飛んでいたので暗い部分にも反応できる様にと現行のcdsセルに換装し空気電池を使用してみたのですが、その効果はあるようですね。

 

今回は私の黒歴史(失敗)を晒すような恥ずかしい物語となりましたが、反面きちんとした修理を行ってカメラ本来の「正しい状態」に戻すことができれば60年近く経過したカメラでも綺麗に映るようになるという実践結果になったとも思っています。

 

現在お持ちのカメラが不調でお困りの方やご自身でカメラを修理中で沼に嵌ってしまった方々がおりましたらお気軽にご連絡ください。ご助力できればとおもっていますので。