魔王のお見合い! 第五話『妹!』
「魔王様、生き別れの妹なんていたんですか!?初耳ですよ!」
「うん・・・実は私も初耳だ。」
「兄さん・・・さっき『ま、まさか・・・お前は・・・!』って言ったじゃない!」
「あ、あれはノリってやつですよ。」
ヤンが、突然真剣な表情になった。
「失礼ですが、魔王様の妹という証拠はありますか?」
「本当に失礼ね。ほら、ここにあるわよ。」
クララは、襟をめくって首筋を見せた。
”魔”の刻印が押されている。
「こ、これは・・・まさしく王族の刻印!ご無礼をお許しください。」
「ふん。別に気にしてないわよ。」
「ところで、なぜ魔王様の”生き別れの妹”が今・・・?」
クララは溜め息を一つついた。
「先代魔王、つまり・・・わたしたちの父が魔界統一戦争に参戦したころ、兄さんが生まれた。その1772年後、父は人間の女性と不倫をして・・・わたしが生まれたの。」
ヤンが頭の中で計算を始めた。
「ええと、クララ様は今、17歳ということですか。870歳くらいに見えますが・・・」
「わたしは、ハーフだから・・・成長は人間と同様のようね。」
「なっ、何故私たちは生き別れることになったのだ?」(会話に置いて行かれる!)
「あなたが統一戦争を鎮めたのは、つい10年前の話・・・。わたしは、一応魔界で生まれたけれど、戦火を逃れるために母と一緒に、こっちまで逃げてきたというわけ。物心のつく前だった。」
「なるほど・・・」
「質問の答えに戻るわ。わたしが兄さんに会いにきたのは・・・確かめるためよ。どんな人なのか、ね。」
「・・・」(嘘つきまくったからな・・・)
「嘘つきで、あまり良い印象はないけど・・・」
(けど・・・?)
(けど・・・?)
「人間界に直接危害は加えなかったし・・・何より応援したくなった。わたしも嫁探し、手伝うわ。」
「クララ・・・!」
「そういえば、魔王様・・・妹にプロポーズしてしまったんですね。」
「言うな!」
こうして、嫁探しに新たな仲間が加わったのであった。
「うん・・・実は私も初耳だ。」
「兄さん・・・さっき『ま、まさか・・・お前は・・・!』って言ったじゃない!」
「あ、あれはノリってやつですよ。」
ヤンが、突然真剣な表情になった。
「失礼ですが、魔王様の妹という証拠はありますか?」
「本当に失礼ね。ほら、ここにあるわよ。」
クララは、襟をめくって首筋を見せた。
”魔”の刻印が押されている。
「こ、これは・・・まさしく王族の刻印!ご無礼をお許しください。」
「ふん。別に気にしてないわよ。」
「ところで、なぜ魔王様の”生き別れの妹”が今・・・?」
クララは溜め息を一つついた。
「先代魔王、つまり・・・わたしたちの父が魔界統一戦争に参戦したころ、兄さんが生まれた。その1772年後、父は人間の女性と不倫をして・・・わたしが生まれたの。」
ヤンが頭の中で計算を始めた。
「ええと、クララ様は今、17歳ということですか。870歳くらいに見えますが・・・」
「わたしは、ハーフだから・・・成長は人間と同様のようね。」
「なっ、何故私たちは生き別れることになったのだ?」(会話に置いて行かれる!)
「あなたが統一戦争を鎮めたのは、つい10年前の話・・・。わたしは、一応魔界で生まれたけれど、戦火を逃れるために母と一緒に、こっちまで逃げてきたというわけ。物心のつく前だった。」
「なるほど・・・」
「質問の答えに戻るわ。わたしが兄さんに会いにきたのは・・・確かめるためよ。どんな人なのか、ね。」
「・・・」(嘘つきまくったからな・・・)
「嘘つきで、あまり良い印象はないけど・・・」
(けど・・・?)
(けど・・・?)
「人間界に直接危害は加えなかったし・・・何より応援したくなった。わたしも嫁探し、手伝うわ。」
「クララ・・・!」
「そういえば、魔王様・・・妹にプロポーズしてしまったんですね。」
「言うな!」
こうして、嫁探しに新たな仲間が加わったのであった。
魔王のお見合い! 第四話『正体は!』
「こんにちは、魔王様。わたし、”長倉くらら”と申します。」
「こっ、こんにちは。魔王エル=M=デビルです。エル、と呼んでくれて結構です。」(礼儀正しい子だ!)
「わたしも、くらら、で結構ですよ。」
「じゃ、じゃあくららさん。ええと、ご趣味などは・・・?」
「そうですね・・・お琴をおばあさまから習っています。」
「それはまた、良い趣味をお持ちですね。」(清楚系だな。)
「あの、エル様は?」
「私ですか?ええー、魔界海[まかいかい]でのサーフィンですかね・・・」(嘘だけど・・・)
ここで、ヤンのフォローが入った。
「魔王様は、一流のサーファーなんです!」(嘘ついちゃだめですよ!)
「一流だなんて、そんな・・・」(ハードル上げるなよ!)
「すごいんですね!今度見せて欲しいです。」
「は、はい・・・」(”今度”!?もしかして、脈あり?!)(でもサーフィンできないよ・・・)
その後も、一時間ほどお見合いは続いた。
魔王は、事あるごとに嘘をついた。
「と、ところで・・・」
「はい。」
「私、くららさんと・・・結婚を前提としたお付き合いをしたいのですが・・・」
「あの、わたし・・・」
ごくっ。
魔王は、魔界統一戦争の時よりも緊張していた。
「嘘つく人、嫌いなんですよ。」
「えっ・・・?」(何故ばれた!?)
「ふふ。気付きませんでした?わたしの正体?」
「ま、まさか・・・お前は・・・!」
くららは立ち上がり、不敵な笑みを浮かべた。
「そう、あなたの生き別れの妹、クララ=S=デビルよ!」
「な、何だって!?」
「こっ、こんにちは。魔王エル=M=デビルです。エル、と呼んでくれて結構です。」(礼儀正しい子だ!)
「わたしも、くらら、で結構ですよ。」
「じゃ、じゃあくららさん。ええと、ご趣味などは・・・?」
「そうですね・・・お琴をおばあさまから習っています。」
「それはまた、良い趣味をお持ちですね。」(清楚系だな。)
「あの、エル様は?」
「私ですか?ええー、魔界海[まかいかい]でのサーフィンですかね・・・」(嘘だけど・・・)
ここで、ヤンのフォローが入った。
「魔王様は、一流のサーファーなんです!」(嘘ついちゃだめですよ!)
「一流だなんて、そんな・・・」(ハードル上げるなよ!)
「すごいんですね!今度見せて欲しいです。」
「は、はい・・・」(”今度”!?もしかして、脈あり?!)(でもサーフィンできないよ・・・)
その後も、一時間ほどお見合いは続いた。
魔王は、事あるごとに嘘をついた。
「と、ところで・・・」
「はい。」
「私、くららさんと・・・結婚を前提としたお付き合いをしたいのですが・・・」
「あの、わたし・・・」
ごくっ。
魔王は、魔界統一戦争の時よりも緊張していた。
「嘘つく人、嫌いなんですよ。」
「えっ・・・?」(何故ばれた!?)
「ふふ。気付きませんでした?わたしの正体?」
「ま、まさか・・・お前は・・・!」
くららは立ち上がり、不敵な笑みを浮かべた。
「そう、あなたの生き別れの妹、クララ=S=デビルよ!」
「な、何だって!?」
魔王のお見合い! 第三話『二回戦へ!』
初めてのお見合いから、一夜が明けた。
「ヤンはいるか・・・」
「はい、ここに。」(昨日のことだろうな・・・)(あ・・・目、赤っ!泣いてらしたのか・・・)
「ヤン・・・ヒメコさんとは、うまくいきそうか?」
「はい、一応・・・。デートの約束もしましたし。」(デートの話は余分か!)
「デっ・・・!」
「・・・あの、昨日は・・・何かすいません。」
「まぁ、よい。それより頼みがあるのだが。」
「はい。」(だいたい見当はつくけど・・・)
魔王は少し畏まった態度になった。
「もう一度、お見合いをセッティングしてはくれぬか?」
「お安い御用です、魔王様。」(やっぱり・・・)
「次は、女子高生を連れてきてくれるとありがたいのだが・・・」
(恥ずかしい!)(言わなきゃ良かった・・・)
(趣味・・・なのかな?)
「わかりました。お任せください。」
「うむ、頼んだぞ。」
・・・
ヤンが出てから、三時間が過ぎた。
魔王は会場を作り終え、時間を持て余していた。
(ヤン、大丈夫かな?)
「魔王様、お連れしました。」
「うむ、お通ししろ。」(来たぞ!)
入ってきたのは、美しいのだが、どこか薄幸さを感じさせる、セーラー服の女子高生だった。
「どうぞお座りください。」
(今度こそ決めてやるぞ!)
(魔王様、ファイト!)
こうして、第二回戦が始まったのであった。
「ヤンはいるか・・・」
「はい、ここに。」(昨日のことだろうな・・・)(あ・・・目、赤っ!泣いてらしたのか・・・)
「ヤン・・・ヒメコさんとは、うまくいきそうか?」
「はい、一応・・・。デートの約束もしましたし。」(デートの話は余分か!)
「デっ・・・!」
「・・・あの、昨日は・・・何かすいません。」
「まぁ、よい。それより頼みがあるのだが。」
「はい。」(だいたい見当はつくけど・・・)
魔王は少し畏まった態度になった。
「もう一度、お見合いをセッティングしてはくれぬか?」
「お安い御用です、魔王様。」(やっぱり・・・)
「次は、女子高生を連れてきてくれるとありがたいのだが・・・」
(恥ずかしい!)(言わなきゃ良かった・・・)
(趣味・・・なのかな?)
「わかりました。お任せください。」
「うむ、頼んだぞ。」
・・・
ヤンが出てから、三時間が過ぎた。
魔王は会場を作り終え、時間を持て余していた。
(ヤン、大丈夫かな?)
「魔王様、お連れしました。」
「うむ、お通ししろ。」(来たぞ!)
入ってきたのは、美しいのだが、どこか薄幸さを感じさせる、セーラー服の女子高生だった。
「どうぞお座りください。」
(今度こそ決めてやるぞ!)
(魔王様、ファイト!)
こうして、第二回戦が始まったのであった。
魔王のお見合い! 第二話『初めてのお見合い!』
お見合いは魔王府の一室で行う。
魔王・エル=M=デビルは、ヤンがお見合い相手を捜してる間に、会場を設えていた。
「どんな女性を連れてきてくれるだろうか?希望としては、女子高生なのだが・・・」
「魔王様、お連れしましたよ!」
「ヤンか!お通ししてくれ。」
ヤンと共に入ってきた女性は、女子高生ではないが、たいへん端正な顔をした、小柄な女性であった。
魔王の好みだ。
頬を少し赤らめている様子が、かわいらしさを感じさせた。
(脈ありかな!?いきなり嫁ゲットか?)
「ど、どうぞ・・・こ、こひ・・腰掛けてください」
(魔王様、めっちゃ緊張してるよ!)
(や、やべっ・・・噛んだ!)
「ふふ」
(あ、笑ってくれた!)(よかった)
(魔王様、わざとか?おっちょこちょいアピール!?)
「私、魔王エル=M=デビルと申します。あなたのお名前は・・・?」
「佐藤ヒメコといいます。」
「ヒメコさん・・・いい名前ですね!」
「あ、ありがとうございます。」
「あの、失礼ですが、お歳の方は・・・?」
「21です。魔王さんは、おいくつですか?」
「わ、わたしですか?1789歳です。人間でいうと、35くらいですね。」
ここで、ヤンが口を開いた。
「この歳で魔王になるのは、すごいことなんです。」
(ヤン、ナイスだ!)
(我ながらナイスだった・・・)
「そうなんですか!私なんか、ただのOLで・・・」
(OL・・・少し良い響きだ。)(あ、どうやってフォロー入れよう?)
(魔王様、ここは自分で何とかして下さい!)
「わ、わたし、OL好きですよ。」
(何言ってんだ!自分!)
(何言ってるんですか!魔王様!)(これはフォローできませんよ・・・)
「そ、そうですか・・・はは。」
「そうなんですよ、はい・・・」
(ひかれた・・・)
(ひかれましたね・・・)
沈黙が流れる。
「あの」
ヒメコが沈黙を破った。
「ヤンさんは・・・お付き合いなさってる方、いますか?」
(・・・え?)
(・・・え?)(僕ですか!?)
「い、いませんが・・・」
「良かったら・・・あの、その、私と・・・」
ガタン!
魔王が席を立った。
「あとは・・・うまくやるんだぞ・・・」
魔王は必死に作り笑いをしながら、部屋を出て行った。
「つ、付き合いましょうか・・・僕ら。」
「は、はい!お願いします!」
こうして、初めてのお見合いは終わったのであった。
魔王・エル=M=デビルは、ヤンがお見合い相手を捜してる間に、会場を設えていた。
「どんな女性を連れてきてくれるだろうか?希望としては、女子高生なのだが・・・」
「魔王様、お連れしましたよ!」
「ヤンか!お通ししてくれ。」
ヤンと共に入ってきた女性は、女子高生ではないが、たいへん端正な顔をした、小柄な女性であった。
魔王の好みだ。
頬を少し赤らめている様子が、かわいらしさを感じさせた。
(脈ありかな!?いきなり嫁ゲットか?)
「ど、どうぞ・・・こ、こひ・・腰掛けてください」
(魔王様、めっちゃ緊張してるよ!)
(や、やべっ・・・噛んだ!)
「ふふ」
(あ、笑ってくれた!)(よかった)
(魔王様、わざとか?おっちょこちょいアピール!?)
「私、魔王エル=M=デビルと申します。あなたのお名前は・・・?」
「佐藤ヒメコといいます。」
「ヒメコさん・・・いい名前ですね!」
「あ、ありがとうございます。」
「あの、失礼ですが、お歳の方は・・・?」
「21です。魔王さんは、おいくつですか?」
「わ、わたしですか?1789歳です。人間でいうと、35くらいですね。」
ここで、ヤンが口を開いた。
「この歳で魔王になるのは、すごいことなんです。」
(ヤン、ナイスだ!)
(我ながらナイスだった・・・)
「そうなんですか!私なんか、ただのOLで・・・」
(OL・・・少し良い響きだ。)(あ、どうやってフォロー入れよう?)
(魔王様、ここは自分で何とかして下さい!)
「わ、わたし、OL好きですよ。」
(何言ってんだ!自分!)
(何言ってるんですか!魔王様!)(これはフォローできませんよ・・・)
「そ、そうですか・・・はは。」
「そうなんですよ、はい・・・」
(ひかれた・・・)
(ひかれましたね・・・)
沈黙が流れる。
「あの」
ヒメコが沈黙を破った。
「ヤンさんは・・・お付き合いなさってる方、いますか?」
(・・・え?)
(・・・え?)(僕ですか!?)
「い、いませんが・・・」
「良かったら・・・あの、その、私と・・・」
ガタン!
魔王が席を立った。
「あとは・・・うまくやるんだぞ・・・」
魔王は必死に作り笑いをしながら、部屋を出て行った。
「つ、付き合いましょうか・・・僕ら。」
「は、はい!お願いします!」
こうして、初めてのお見合いは終わったのであった。
魔王のお見合い! 第一話『日本占領!』
「ヤン!ヤンはいるか!」
ヤンと呼ばれた男が、そそくさと現れた。
「はい、ここに。・・・どうかなさいましたか、魔王様。」
「これから人間界を征服しに行く。」
「どうして今・・・?」
「人間の嫁を娶りたくなってな。・・・人間は魔物の数倍も美しい。」
「お言葉ですが、征服する必要があるのでしょうか?」
「私は、魔王として正式に嫁を迎えたいと思っている。だが、いきなり『魔王です』と言っても、誰も信じないだろう。我々の力を見せつけてやるのだ。」
「なるほど・・・了解しました。指揮は私にお任せを。」
「うむ。早急に頼むぞ。」
それから一ヶ月後ー。
人間界は魔界の攻撃に遭い、抵抗むなしく、日本が占領された。
魔王は、東京新宿に『魔王府』を建て、その支配を確立した。
「魔王様・・・どうしてこのような島国を攻め落としたのですか?」
「ヤンか。うむ・・・私は日本の女性が好みでな。それに・・・日本は軍力も弱く、実際の戦闘は、結局殆どなかったしな。」
「なるほど・・・」
「ところで、ヤンよ。この国での、一般的な男女の結ばれ方を知っているか?」
「『お見合い』というものがあります。男女が仲人を介して、一対一で話し合うのです。」
「ほぉ。ではその方式に則ろうではないか。美しい女性を一人、連れてくるのだ!」
「かしこまりました。仲人は私にお任せを・・・」
「うむ。早急に頼むぞ。」
こうして前代未聞の、魔王の嫁探しが始まったのであった・・・
ヤンと呼ばれた男が、そそくさと現れた。
「はい、ここに。・・・どうかなさいましたか、魔王様。」
「これから人間界を征服しに行く。」
「どうして今・・・?」
「人間の嫁を娶りたくなってな。・・・人間は魔物の数倍も美しい。」
「お言葉ですが、征服する必要があるのでしょうか?」
「私は、魔王として正式に嫁を迎えたいと思っている。だが、いきなり『魔王です』と言っても、誰も信じないだろう。我々の力を見せつけてやるのだ。」
「なるほど・・・了解しました。指揮は私にお任せを。」
「うむ。早急に頼むぞ。」
それから一ヶ月後ー。
人間界は魔界の攻撃に遭い、抵抗むなしく、日本が占領された。
魔王は、東京新宿に『魔王府』を建て、その支配を確立した。
「魔王様・・・どうしてこのような島国を攻め落としたのですか?」
「ヤンか。うむ・・・私は日本の女性が好みでな。それに・・・日本は軍力も弱く、実際の戦闘は、結局殆どなかったしな。」
「なるほど・・・」
「ところで、ヤンよ。この国での、一般的な男女の結ばれ方を知っているか?」
「『お見合い』というものがあります。男女が仲人を介して、一対一で話し合うのです。」
「ほぉ。ではその方式に則ろうではないか。美しい女性を一人、連れてくるのだ!」
「かしこまりました。仲人は私にお任せを・・・」
「うむ。早急に頼むぞ。」
こうして前代未聞の、魔王の嫁探しが始まったのであった・・・