姫彼岸花 ネリネのうた -4ページ目

本当の強さ




本当に強くなれる気がする。





貴方が隣にいるから。





…もしも私の隣から、貴方がいなくなったとしても、





私はきっと、それを乗り越えて強くなれるよ。





だって貴方と出逢えたことが奇跡だから、





貴方からもらったパワーをずっと心で燃やし続けて、





一生消えない火で強い光を灯すんだ。





もう、決めたこと!





弱い弱い私だけど、





貴方を想うとこんなにも。





そこに貴方がいなくても。









*

わかんないけど




「彼のどこが、そんなに好きなの?」





彼を知らないけど、私が話した範囲でのみ彼を知る友だちがこう質問した。





あたしはちょっと悩んでからすぐ、





『わかんない』





って答えた。





でもその質問で思い返した彼に、笑顔しかこぼれなくて。





『どこが好きとかわかんないけど、彼が大好き』





そう答えた。





友だちは少しの沈黙の後「そっか」って呟いて、それ以上何も言わなかった。





こんなとき、改めて思うよ。





貴方を好きになれて、よかったって。





私を好きになってくれて、ありがとうって。





だってこんな風に理由もはっきりしないあたしだけど、それでも貴方の隣にいたいと思うから。





貴方を好きになれて、よかった。







*

負けること




私たちにとって、負けることは世界を敵にまわすことと同じだった。





だからどんな小さなことでも強く強くなろうとしてる。





負けてしまったら





世界を敵に回してしまったら





きっと私たち2人は、もう





一生結ばれないかもしれない不安が、一気に溢れ出しちゃうから。














こんなに、好きなのに。









*