お次のかた~
67678Km走行のJA07 スーパーカブ110です
こちらは県をまたいで相談でご来店いただきました
突然の入院でΣ( ̄□ ̄|||)びっくりされたと思います、ごめんなさいm(__)m
正直に異常かなと感じて確信してからさらに20km以上走行されてきたので
すぐに壊れるとか、動かなくなってしまうとかはないんですが・・・
※こんなになっても走ってしまうのがスーパーカブの凄いところ
私のところでエンジンをかけさせていただいて・・・
即答で置いていった方がいいですよ
その日は取あえず代車でお帰りになっていただきました
で先日のJA10が終わったのですぐに作業をすすめてみたところ
お~
他店様でオイル交換をして20kmほど走ってきただけなのにこの汚れ・・・そして異物
速攻でエンジン降ろしましたよ
早速作業台に載せてヘッドカバー開けただけで・・・”おおぉ~Σ( ̄□ ̄|||)”
そして左側ケースカバーを外してフライホイールを外してみると・・・
一見、普通に見えてしまうけど・・・
テンショナーのトップがいなくなってテンショナアームが刺さってます
まあしょうがないですよね
JA07は発売されてから10年以上経過してますから
Engine内部に使用されているゴム製品は経年劣化で硬くなってしまいます
それに60000km以上走行されているのでさらに熱が加わるのなおさら硬化はするものです
・・・タイヤだって古いとひび割れしたり硬くなってグリップしないですよね~
まあ普通にタイヤなどは見た目でわかるから皆さん気になると交換するものだと認識してますが
エンジン内部にあるものは見えないし・・・しかもタイヤは路面と触っているだけど
エンジンの中は本当に熱くなるんですよね~
熱々のオイルにさらされているからその時は少しは弾力戻るのでしょうけど
古くなってしまうとだんだん弾力も鈍くなるんでしょうね・・・人間と一緒ですよね
作業は進めていきますね
写真下手ですみませんm(__)m
砕けたパーツがオイルポンプを回すためのスプロケットに挟まってます
スプロケットやばい・・・削れてます
多分、あのまま帰ったらオイルポンプ回せなくてエンジン焼き付いてたでしょう
新品部品と比べてみました~ 上に並ぶのが新品です。
本来ならフライホイール外すともう一つゴム製品があるんですが・・・
この子にチョップされて砕けてどこかに行っちゃいました~
取り外したピストンは・・・まあこんなものでしょうね
いいオイルを使っていたようで前回のJA10より摺動部分はそこまではひどくないですが・・・
大変気持ちよくエンジンを回していらっしゃったんでしょうね・・・
レーサーでよくみられるコンロッド両端の茶色の2本線がピストンピンに
これはピストンピンがたわんで余計な熱が加わってできた負担の跡です
意外とストレーナーはふさがってないのに驚きを隠せない
が・・・
昨年まで販売されていたJA42~JA45までスーパーカブ110以前のスーパーカブ110は
一応、プライマリークラッチの機構の中にオイルフィルターの役目を果たすものがあります
ケースカバーを外さないと掃除ができないのでJA42~JA45には外から簡単にフィルター交換できるようになってます
あふれて盛り上がっているのがわかりますか~
洗濯機の要領で回転することでゴミが壁面に張り付いて中心からオイルだけがクランクへ押し流されるんです
当然、クランク大端部分にたどり着く前にも数か所関所が気持ちあって
先ほどの大量発生の奥にも溝にがっつり・・・
普段ならもう少し柔らかいんですが今回はしっかりと成型されてます(;^_^A
セロテープの芯じゃないのってくらいしっかりとした形で発掘できました~
フィルターの蓋側も・・・
さらにばらしてお掃除?交換?の確認です
この辺も考え方ですよね
よく、ユーザーさんに説明するんですが、人間でたとえさせていただいてます
60000km = 60歳の初老のかたとして・・・
心臓に20くらいの超元気を移植したとして・・・どうでしょう
膝が痛い、肩が上がらない、腰が痛いなどどんなに強心臓入れても体がいうこと効かないんですよね(;^_^A
若い方やまだまだ元気な30代や40代前半ならどうにかなるんでしょうけど・・・
40過ぎるともう初老は始まってるんですよね~
お子さんの運動会で一緒に走ったり、父兄リレーなど参加されたときに気が付くんですよね
体中の各パーツが衰えているのが・・・
若い時に鍛えて方なんかその瞬間はどうにか持ちこたえるんですが・・・ね
バイクも一緒なんですよですが・・・
各節々のパーツまで交換できるからね~
ただ、ここで問題なのが例えば
ひじの関節が見た目に駄目になっているからここだけ交換をと思いがちですが・・・
何時からダメになっているかわからないけど前後の肩や手首、腕などの筋肉でおぎなっていたので
ダメになってから今までにないくらい負担を少しずつ分配しているので
前後の関連部品もダメになっているんですよね
パーツによってはそれでも多少のクリアランスは増えているけど使えるとか、機能としては問題ない
などありますが、開けたついでということもありますよね~
また、今回のように見た目ダメだよねという見えるパーツは判断できるけど
いろいろなダメや何度も何度もダメになるだろうパーツを見てないと気が付かないダメパーツ
これって良くダメになるので早めの交換だよねなど
経験からくるダメパーツの選別が普段から見てない人にはわからないこともあり
それを見過ごして結局ダメにしてしまうパターンも・・・
でも、スーパーカブって不思議な乗り物ですよね~
長いこと一緒に走ってきた”相棒”とでもいうんですかね・・・
当店にお越しの皆さんを見ていると、これまで見てきたオートバイユーザーさんと違うんですよね・・・
当然、大型バイクなどに乗っている方も同じような感覚をお持ちの方はいらっしゃいますが
圧倒的な愛着度が違うのはこうやって皆さんに出会わないとわからなかったことなので
これまでにご来店いただいた皆様には感謝ですm(__)m
がんばってきれいにしましょうかね~