PD22エアカットバルブ付き 実走編 | 虚構の設計

虚構の設計

設計の立場から高専ロボコンに関して書いていました.
今は引退し,カブ90に乗っています.

さて,まずは前回破れてしまったエアフィルターを交換・・・
の前に,ちょっと走ってみます.



気分的にはよくありませんが,一応,問題なく走れます.
乗ってみた感じは・・・こんなもん?PC20と比べて大した差があるように感じません.
なんとなーく,全体的にトルクが上がったような気がしなくもなくもないですが,
いわゆる,プラシーボ効果の範疇,もしくは追い風かどうか程度の差に思えます.
そもそも,エアクリーナーは変える前提なのでセッティングが適当なんですがw

とりあえず,あんな状態(前回の記事参照)で乗っていたくないので,さっさと本命のエアフィルターに交換します.


K&N RC-2290

K&N,自動車,モーターサイクル問わず,純正リプレイスからむき出しタイプまで幅広く手掛けている米国のメーカーです.
フィルター性能についてはしっかりとテストデータを出してるあたり,比較的信頼できるように思います.(私たち個人で調べようはないですが)
結構有名なメーカーなのでご存じの方も多いのではないでしょうか?
そして,知っている方は値段も知っているでしょう,結構高いです.
このフィルター.普通にその辺の店で買うと7000円ぐらいします.
ところが,これ,ヤフオクで2000円ぐらいで買いました,もちろん新品です.

実は,K&Nのパワーフィルターって種類が多いからか,ヤフオクでたまに長期在庫品が出てることがあります.
そういうのを狙うと,運が良ければかなり割安に購入することができます.
急いでない人にはお勧めの方法です.




さて,脱線しましたがとりあえず取り付けます.
このRC-2290は先端の直径が51[mm],底部の直径が67[mm],長さが76[mm],フランジの内径は40[mm]です.
キャブレターとの組み合わせはぴったりです.無理やり広げてフランジが破れるような心配はもうありませんw
ちなみに,他の寸法もかなりぎりぎりで,買う前から図面上ギリギリだと思っていましたが・・・


思いのほかギリギリw
フィンダーとの隙間は大体3[mm]ぐらい



レッグシールドをつけるとこんな感じ.
メッキのキャップのチラ見せが,奥ゆかしいながらも,しっかりと主張していてなかなかいい感じ
ちなみに,レッグシールドとの隙間は狭いところで5[mm]ぐらいで,結構ギリギリです


さて,そんなわけでセッティングを合わせていつもの0-60[km/h]加速試験を行います
結果がこちら

PC20:7.8[sec](3速までシフトアップ)
PD22とUNIのフィルター:7.9[sec](3速までシフトアップ)
PD22とK&Nのフィルター:7.6[sec](3速までシフトアップ)
               :7.2[sec](2速までシフトアップ)

UNIのフィルターの時は,セッティングが悪かったのか風向きが悪かったのか,PC20とほとんど同じくらいの加速ですね,
一方,K&Nのフィルターの時は3速までシフトアップする加速で7.6[sec]と少し速くなりました
しかも,10000[rpm]以上の領域まで2速が回るようになったので,2速での60[km/h]加速ができるようになり,
シフトアップによるロスが減った分,いいタイムが出るようになりました
とはいえ,これはフィルターによる差というより,私のセッティングのやる気の問題な気がします
もうすぐ変えるとわかってる仕様でセッティングに詰めるほど私の根気はありませんw

ちなみに,2速発進0-50[km/h]のタイムもとったので,載せておきます

PC20:6.9[sec]
PD22とUNIのフィルター:6.5[sec]
PD22とK&Nのフィルター:6.6[sec]

・・・この結果を見ると,UNIフィルターとK&Nのフィルターの性能差がほとんどないと仮定したとき,
UNIフィルターの時のセッティングは濃すぎたから高回転の最高出力がおちて,0-60だと差がついたけど,
0-50の低回転域をつかうテストだとあまり差がない.そう考えると自然な気がする


PD22についてPC20と比べて利点欠点をまとめると
利点
・全体的にパワーが上がった
・ドレンボルトを回したとき,フロート室のガソリンがドレンホースから出てくるから,整備がものすごく楽になった.
(PC20はドレンボルトをゆるめると,ドレンボルトからガソリンが出てくるんです・・・それはもう,整備が面倒なことこの上ない)

欠点
・取り付けが面倒,PC20に比べると一工夫しないとつけれない
・純正のエアクリーナーボックスが使えない(使っている人もいるらしいですが・・・面倒なので,パス)

こんなところでしょうか
PC20と比べて劇的に速いかというと,そこまで速くありません.ただある程度は速くなるように思います.
自然吸気エンジンである以上,ボアアップとかハイカムをすでに導入したエンジンではあとは小さなことの積み重ねで出力を向上させるしかありません.
ただ,小さなことの中では比較的大きな変化が得られるかと思いますので,その辺を導入してなお,パワーを追及する莫迦にはお勧めです
ただ,パワーを求めるなら,PE24,28などの選択肢もあります.
それでも,あえてPDを選択するのは,扱いやすさとか,エアカットバルブの付加価値によるところでしょうか
キャブレターの選択肢はかなり豊富ですので,いろいろ悩んでみるのも楽しいのかもしれません
・・・私は,そんなお金も気力もないので,キャブレターに関してはこれでひとまず終了かな

ちなみに,私がPD22を導入して一番気に入った点は,速さでもなんでもなく,フロート室のドレンボルトの使い勝手だったりしますw